オベルネの街並み

初めてアルザスを訪れる際は、まずは一番栄えているストラスブールに行くと思いますが、ストラスブールからワイン街道沿いに南下していくといくつかの小さな町や村が現れます。そういった町はアルザスののどかな雰囲気を美しく残していて、散歩するだけでもとても楽しいものです。
今回はその中でもお菓子の美味しい町Obernai(オベルネ)のパティスリーを紹介します。


Maison régina プレッツェルの看板がユニーク

まずはアルザスらしい木骨組のしっかりした建物のブーランジェリーパティスリーのMaison régina。よくみるとプレッツェルの大きな看板がユニークです。


フランボワーズジャムをサンドしたサブレ 素朴な風合いのかわいいサブレ

こちらはブーランジェリーパティスリーで、パンをメインに扱っているので、お菓子はサブレやメレンゲなどおやつ的なカジュアルなものが並んでいます。
大きくてゴツゴツしたメレンゲや、手作り感あふれるサブレなど、家庭的なお菓子が印象的でした。


パティスリーGROSS外観 プレッツェル

そして、町の奥へと歩いて行くとピンクの外壁のかわいらしいパティスリーが。
たくさんのお菓子が並び地元のお客さんも多く訪れるパティスリーGROSSです。
外から見ると、いろんなパンやお菓子並んでいるのが見えて、ついつい足を止めてガラス越しに見入ってしまいます。
アルザスらしくプレッツェルやクグロフが普通においてあって、やっぱりその土地に根付いた食べ物なんだなとしみじみ感じました。


豪快に積み重ねられたクグロフは
アルザスではおきまりの光景
パン・オ・ショコラやクロワッサンなどの
ヴィエノワズリー

クグロフは、底の部分がむちっと膨らんだボリュームある姿が迫力あります。
アルザスのクグロフはたいてい、この型からはみ出す部分(焼く時上面にくる部分)にかなりのボリュームがあるので、型のサイズ以上の食べごたえがあります。

そしてパティスリーらしくリッチなヴィエノワズリー、クロワッサンやパン・オ・ショコラもあります。もしこの町に住んでいたら朝ごはんに、こんなリッチなパンを買いに来るのもいいなぁなんて思います。


サブレ・シトロンやフロランタンなど、
気取らないお菓子もおいしそう!
ボンボンショコラの種類も豊富

店内はそれほど大きくないとはいえ、総合的なパティスリーなので扱っているアイテムは豊富です。
生菓子、焼き菓子、ショコラ、キッシュなどのトゥレトゥール、アイスなど。
お菓子好きならあれもこれも食べたくなってしまうほど誘惑が多いお店です。


メレンゲたっぷりのルバーブのタルト トゥレトゥール系は軽いランチにもぴったり

生菓子はエクレアやミルフィーユ、オペラなどの定番のフランス菓子がありましたが、目を引いたのはアルザスならではのルバーブのタルト。パイ生地にプリンのような生地とルバーブを入れて焼きこんだタルトです。仕上げにたっぷりのメレンゲを絞って仕上げるのがいかにもアルザス風!

そして、キッシュやミートパイなどのお惣菜は一人用の小さなサイズが並んでいます。
軽く食べたい時にはこういうお惣菜と飲み物で簡単にすませるのもいいですね。

キッシュは、プロヴァンス風、ポロ葱、玉ねぎ、ハムなど定番の味が揃っていました。


たくさんのアイスが揃って迷ってしまうほど みんなでいろんなアイスをシェア!

そして、種類の多さにびっくりしたのがグラス&ソルベ(アイス)。
小さめのケースに色とりどりにおさめられたアイスをみると食いしん坊な私は食べずにはいられません!
正直何を食べても美味しそうなのですが、暑い夏にはやっぱりフルーツ系を食べたくなりますね。
友人たちとシェアしながらいろんな味を楽しみました。フランボワーズ、マンゴー、ココナツ、ヨーグルト、ミルティーユなど。どれも美味しかったのですが特にミルティーユが味が濃くて、そしてあまり日本で味わうことができないアイスなのでおすすめです!



URBANの外観

続いてURBANというパティスリー。
こちらも木骨組みの典型的なアルザスの建物で、大きな通り沿いに面しています。


現代風なプティ・ガトー ミルティーユのタルト

道に面したガラス越しに、プティ・ガトーやタルトが並びます。
プティ・ガトーは比較的今っぽさのある軽めのムースやヴェリーヌ(グラスにはいったスイーツ)が多く、その他には定番のフルーツを焼きこんだタルトが並んでいました。


ドゥミ・セックも魅力的。右端がケーク・エコセ  フィユタージュをつかった焼菓子もあります

焼き菓子好きとしては、外せないのがこういうドゥミ・セック。
ショーケースの上に小さなパウンドケーキや、ブラウニー、そしてケーク・エコセを発見!
一人用の小さなサイズ、そして1個2ユーロ前後というお手軽さが嬉しい。
ケーク・エコセはアルザスでよく見かけるチョコとプレーンの生地が2層になったパウンドですが、
こちらのケーク・エコセはチョコ生地がプレーン生地の中に入った独特のスタイル。

そしてフィユタージュ(パイ生地)を使ったショソン・ポンム(りんご入り)やショソン・ナポリタン(カスタード入り)などもありました。こういうお菓子は歩きながらパクっと食べたいものですね。



SCHAEFFERの外観

そして最後にSCHAEFFER。
こちらはより素朴で昔ながらのパティスリー。
アルザスらしく、大きく焼いたフルーツのタルトがたくさん揃っていました。
例えば、クエッチ、アプリコット、りんご、ミラベルなど。
アルザスのチーズケーキタルト・フロマージュ・ブランもビッグサイズでありました!


山盛りのリンツァートルテ キッシュは大きいけど意外にさっぱり軽め

私が気になったのはリンツァートルテとキッシュ。リンツァートルテはスパイス風味のサブレとフランボワーズ(ラズベリー)のジャムを合わせたアルザスでも人気の焼き菓子です。フランボワーズの酸味と生地のスパイスの相性は抜群です。

キッシュは数種類ありましたが、私はトマトとツナのキッシュを購入しました。
お菓子の合間にこういうしょっぱいものも挟むと、やっぱりホッとしますね。
表面にトマトスライスを並べたこの焼き姿、なかなか食欲わかせてくれて、いいですね。
すぐにでも真似できそうです。

今回紹介した4軒は、すべてオベルネの中心地にあるので歩いて巡ることができます。
小さな町ながらこうやってパティスリーが揃っているのはフランスならではだなと思います。
きっと地元の人達も、これを買うならこのお店。という風に自分の好みにあわせてお店を選んでいるのでしょうね。

今回は短時間だったのでパティスリーしか巡っていないのですが、次回はもう少しゆっくりと散歩してみたいなと思うとてもかわいらしい町でした。

■参照URL
オベルネ市HP
http://www.obernai.fr/fr/page_329.php




Boulangerie Pâtisserie Maison Régina
50 Rue du Général Gouraud 67210 Obernai

GROSS
http://www.gross.fr/
66 Rue du Général Gouraud 67210 Obernai

Pâtisserie Urban
http://urban-obernai.com/
82 rue de Gal Gouraud 67210 Obernai

Pâtisserie Glacier SCHAEFFER
http://patisserieschaeffer.monwebpro.com/
92 Rue du Général Gouraud 67210 Obernai





アルザス・目次に戻る