アルザスに行くと必ずここは行っておきたい!というパティスリーがいくつかあります。 その中のひとつがギルグ。

チーズで有名なマンステールに本店があるパティスリーです。
マンステールは少し奥まったところにある小さな町ですが、現在ではコルマールとリボーヴィレにも店舗があります。


ギルグ 外観 ルレ・デセールの看板


ギルグに行くと、フランスには地方でも素晴らしい技術のセンスあるパティスリーがあるんだなと実感します。
実際はじめて訪れたときには、こんな都会的なパティスリーがあるなんて!とびっくりしたものです。

お店の外観は淡いベージュ色で、モダンでパッと見パティスリーとは気づかないかもしれませんが、お店に近づくとルレ・デセールの看板と大きなガラス窓から見える美味しそうなヴィエノワズリーやエレガントなマカロンタワーがお目見えします。


華やかで美しいプティ・ガトー 日本でも人気のヴェリーヌがずらっと


パリにあってもまったく引けをとらないセンスのよさと、丁寧に作られたお菓子たちが色鮮やかにそして美しく並んでいます。

ギルグはルレ・デセール会員のお店ということで、「今」を感じるスタイリッシュなお菓子がずらっと並び、素直に「あ、美味しそう!」とか「きれいだな〜」と思うお菓子ばかり。
4年前初めて訪れた時には、日本でも流行っていたヴェリーヌがずらっと並んでいました。
その他にはムースやタルト、シュー菓子など様々なバリエーションのお菓子が揃います。
そしてさらに魅力的なのは、洗練されたお菓子とともにアルザスのお菓子も作っていることです。
アルザスらしくバニーユのエクレアやフォレ・ノワール、焼きっぱなしのフルーツのタルトなどがあります。
焼きっぱなしのタルトは、季節によってかわりますが、アルザスだとミラベル、クエッチ、ミルティーユなどがおすすめです。
それからアルザス産ではないのかもしれませんが夏に食べたアプリコットも美味しかったです!
アルザスのフルーツのタルトは、ブリゼ生地にプリンのようなみずみずしいアパレイユを流して焼いたものが多く、フルーツのフレッシュ感を存分に味わえるのが大好きです。


手前は、クエッチのタルト アプリコットのタルト


こうやってお菓子を知っていくと、たくさんのお菓子を目の前にして、それぞれに「定番のお菓子」、「流行のお菓子」、「その土地のお菓子」という分類が、自然と頭の中で整理されてくるのが面白いところです。


クグロフ ラングホッフ
シュトゥルーセル


ヴィエノワズリー(発酵菓子)も豊富で、アルザス名物のクグロフはもちろん、ラングホッフというクグロフ生地を細長い型で焼いたパンもあります(お店によって生地はクグロフと同じだったり違ったりします)。
その他にブリオッシュにシュトロイゼルを散らしたシュトゥルーセル(Streussel)も揃います。
プライスカードに「スペシャリテ」と書いてあるので、観光客にもすぐに分かるのがいいですね。
その他にも美味しそうなヴィエノワズリーがたくさん。

パンはお腹いっぱいになってしまうので、なかなかお菓子ほど食べる機会はないのですが、個人的にはパティスリーが作るパンはバターリッチで粉の旨み、そして何よりフランスの空気をたっぷり抱き込んでいるのでとっても美味しいと思います。


星型にサンタの顔がユニーク! イラスト付きのパンデピス


季節のお菓子では、ノエルの時期に登場する可愛いパンデピスやクッキーの詰め合わせがおすすめです。
パンデピスはソフトクッキーのような柔らかい食感のものにサンタの顔を描いた可愛らしいものや、楕円形のものに小人のイラストの紙を貼りつけたものなど、ノエルのワクワク感が伝わってくるものがいっぱい!あれもこれも欲しくなってしまいます。日持ちするのでノエルのお土産にもピッタリ。


クリスマスのクッキー「ブレデル」


それから、アルザスではノエルの時期小さなクッキー「ブレデル」を焼いてプレゼントしたり家庭で食べたりします。
そんな小さな可愛いクッキーもこの時期にはいろんな種類に出会えてとっても嬉しかった覚えがあります。
ギルグではバラ売りのものも詰め合わせもありますが、やっぱり詰め合わせはとても賑やで華やか!
味は、プレーンなバター風味のものやチョコ味、レモン風味、ナッツ味、スパイスを使ったものなど様々。
どちらかと言うと家庭的な親しみやすい味の物が多く、家族で週末ゆっくり過ごしながら食べるんだろうなと思います。わたしもいつかこんなクリスマスクッキーの詰め合わせを作るのが目標です!


板チョコの種類も豊富です ノワゼットたっぷりのミルクチョコ


それから、チョコレートのタブレット(板チョコ)の種類も豊富です。
プレーンなものもありますが、ナッツやドライフルーツをトッピングしたタイプのタブレットがやっぱり目をひきます。私が買ったのは、ノワゼット(ヘーゼルナッツ)が贅沢にもごろごろとのったミルクチョコレートのタイプ。
ミルキーでマイルドなチョコと香ばしいノワゼットの相性は抜群でした。


ベーコンと野菜のケーク・サレは旨みがたっぷり


そして、華やかなお菓子たちについ興奮して見逃してしまいがちなサレ系(お惣菜)も実はおすすめです。
ノエルの時期、夜ご飯のメニューのひとつとして買ったケーク・サレがとっても美味しかったのです。
ちょっと塩味がきいているのでワインにもピッタリ。 その他にはキッシュもありました。時期によって並ぶものがかわるのだとは思いますが、次回訪れる際にも何かサレものをひとつは食べてみたいなと思っています。

何度訪れても、食べたいものがいっぱいのギルグ。
新しいものとそして伝統的なものがうまく調和している素晴らしいお店だと思います。
次回訪れる際には何を食べようかな…?と今からわくわくする素敵なパティスリーで大好きなお店です。




Shop data
GILG
URL: http://www.patisserie-gilg.com/
住所(コルマール店): 60 grand-rue 68000 colmar



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