今回はアルザスでよく見かけるパン「プレッツェル」について紹介したいと思います。
プレッツェルといえばハートの様な独特の形が特徴的です。

これは職人さんが腕を組んでいる様子を表していると言われています。どうしてこの形になったかというのは諸説ありますが、この特徴的な形のおかげで遠くから見てもすぐにプレッツェルがあるということがわかります。

またプレッツェルの特徴はこの形だけではなく、香ばしい焼き色と独特の風味にあります。
これは、焼きあげる前に水酸化ナトリウム水溶液をつけてから焼くことによって起こる反応の結果で、プレッツェル特有の濃く艶のある茶色い焼き色が付きます。

プレッツェルはドイツが有名ですが、アルザスでもパン屋さんやマルシェなどでしばしば見かけることがあります。


看板の女の子の髪型もプレッツェル!
香ばしい焼き色が食欲をそそります

まずはストラスブールのクレベール広場にあるプレッツェル屋さん「Bretzel Burgard」。
チェーン展開しているお店ですが、プレッツェルを中心にカジュアルなパンやお菓子が揃っています。

ショーウインドー越しに、プレッツェルが専用のスタンドにたくさんかかっているのが見えて思わずお店に吸い寄せられました。



むちっとした歯ごたえのある食感 同じ生地でも形を変えるとまた違った印象に

店内に入って早速プレッツェルを注文。
ふとその他にも目をやると、プレッツェルと同じ生地で作ったサンドイッチもありました!
ハムやチーズ、トマトなどをサンドした普通のサンドイッチですが、そこはやはりフランスだけあって、やっぱり美味しそう。この後いろいろと食べる予定がたくさんあったのでここでは普通のプレッツェルしか食べませんでしたが、気軽な朝食やランチにちょうどよさそうなサンドイッチでした。



ベニエのプレッツェル

そして、アルザスらしいなと思えるプレッツェルも発見。
ベニエ(揚げ菓子)のプレッツェルです。
ふんわりソフトなイースト生地を油で揚げて、お砂糖をまぶしたプレッツェルです。
ふっくらとしていてとても美味しそう!



このディスプレイが可愛い! ベニエタイプも人気のよう

こちらは、アルザスの小さな美しい町リクヴィルで見かけたプレッツェル。
やはりしょっぱい系と甘い系の2種類が並んでいます。
しょっぱい系にはお決まりの岩塩がまぶされていて、その塩気が食欲をそそります。

それにしても、このプレッツェルの形を活かした陳列方法が素敵ですよね。
こうやって吊りかけられるというのが普通のパンとは違っていてとても新鮮です。



朝市のパン屋さんでも発見

こちらは、朝市のパン屋さんで買ったプレッツェル。
朝市に出ているパン屋さんには大きな食事パンを中心にたくさんのアイテムがありましたが、やはりクグロフやプレッツェル、そしてタルト・フロマージュなどアルザスらしいパンやお菓子も並んでいます。
朝市にはチーズやハム、バター、野菜なども売っているので、それらを使ってサンドイッチにするのもいいですよね!本当に単にバターを塗るだけでも美味しいです。



クラッカータイプのプレッツェル

こちらは、レストランで出てきたプレッツェル。
アルザスの旅で出会ったクラッカータイプです。よくアメリカのスナック菓子として売られている少しハードな食感のおつまみプレッツェルです。これにも岩塩がかかっているのでちょっとしたワインのつまみにピッタリです。



ノエルには大量のプレッツェルが


マナラと並ぶベニエのプレッツェルル

プレッツェルは季節を問わないようで、マルシェ・ド・ノエル(クリスマスマーケット)でも見かけました。しかも大量のプレッツェル!
これだけ買う人がいるのかとびっくりです。


そして、ベニエタイプのプレッツェルの隣には、サン・ニコラの時期の「マナラ」(人型の発酵菓子)のベニエも並んでいて、この光景はまさにノエルならではです。



LMCOCOの絞り出しプレッツェルサブレ  フェルベールさんの型抜きプレッツェルサブレ

プレッツェルのモチーフはお菓子にも活かされています。
左はアルザスのノエルのクッキーを売っているチェーン店LMCOCOで見かけたサブレ。
確かスパイス風味のサブレだったと思います。
こういう搾り出しタイプだと成形がしやすいですね。

右はフェルベールさんのお店で見かけたサブレ。こちらは型抜きタイプのプレッツェルサブレですね。
アイシングの模様がとってもキュートで1つ1つていねいに作られて、可愛くラッピングされていて素敵です!


今回はプレーンなプレッツェルを中心にベニエ、クラッカー、サブレタイプを紹介しました。プレッツェルのモチーフはとてもかわいらしくアルザスの雑貨などでも見かける事があります。意識して探してみるともっとたくさんのプレッツェルに出会えるかもしれませんね。

朝ごはんにもランチにもワインのおつまみにもぴったりのプレッツェル。
日本でも時々見かけることがあるので(ドイツパン屋さんで見かけることが多いですね)。
また久々にアルザスを思い出しながらたっぷりのバターを塗って食べたいな!と思います。




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