アルザス地方は南北でBAS-RHINとHAUT-RHINの二つの県に分かれ、Colmar(コルマール)は、HAUT-RHINの県庁所在地です。ストラスブールから電車で約30分なので、ストラスブールから日帰りで気軽に遊びに行けるのも魅力。ストラスブールより小さくて素朴な街で、ゆったりと過ごしたい人にはおすすめのところです。コルマールは2度の戦火を免れたため、昔ながらの街並みが残っており中世の趣を残しています。実はここ、コルマールの旧市街の光景は宮崎駿監督「ハウルの動く城」の舞台のモデルにもなったと言われています。


プティット・ヴニーズの眺め

コルマールの中でも観光地としてよく知られるのがPetite Vinese(プティット・ヴニーズ)地区です。Quai de la Poissonnerieポワソヌリ河岸とローシュ川にそって並ぶ昔ながらの建物が美しいところです。
コロンバージュ(木骨組)とよばれるアルザスの伝統的な建築物は、外壁がカラフルでまるで絵本に出てきそうな可愛いらしさがあります。特に初夏は色とりどりの花が咲き、本当に素敵な光景が広がります。
この辺りにはレストランやホテルなどもあるので、ゆっくりと景色を眺めながら休憩するのもいいですね。


春夏には色とりどりの花がコロンバージュの街並みを明るくしてくれます

ウンターリンデン美術館

コルマールでもお菓子屋さんを中心にめぐりましたが、お菓子屋さん以外にもいろいろと見どころがあります。こちらはMusée d'Unterlinden(ウンターリンデン美術館)。有名な宗教画イッセンハイムの祭壇画があることで知られています。私は、当初観覧予定だったのですが、残念ながら時間の都合で美術館の外観を見ただけとなってしまいました。



観光トラムの案内看板 メルヘンチックで可愛いトラムです

最近フランスの地方でよく見かけるのですが、小さな電車で街中を観光することができます。
一見子供に人気そうですが、実際乗っているのはほとんどが大人の方。初めて訪れる人にとっては、効率よくコルマールの観光名所を廻れるのでしょうね。ちなみに、この観光電車はウンターリンデン美術館の前から出発しているそうです。


メゾン・テット外観 よく見るといたるところに頭の彫刻が!

コルマールの街を散策していると、びっくりする建物に出会えます。こちらはMaison des têtes(メゾン・テット)、「頭の家」という意味のホテル・レストランです。なんとこの建物には111個もの頭の彫刻が飾られているのです。歴史的建造物ですし、単純にすごいなぁ!と圧倒される建物です。



コルマール市街地


フェルベールさんのコンフィチュールを発見

ストラスブールに比べるとこじんまりした旧市街ですが、観光客が多いこともあっておみやげ屋さんが密集しています。絵はがきやコウノトリのぬいぐるみ、置物、ワインなどがありますが、ここでフェルベールさんのコンフィチュールを発見! 赤い布に白い水玉。そしてきちんと美しく結ばれたリボンをつけたカラフルな瓶は、遠くから見てもすぐにフェルベールさんのコンフィチュールだと気づきますね!



コルマールのお惣菜屋さん


アルザスらしくタルトフランベもあります
街の中で、通りかかった可愛いお惣菜屋さんです。
意味不明ですが(笑)、苺のキャラクターがなんとも不思議な表情をしていて癒されます。
キッシュ・ロレーヌやタルト・ロニオンなど美味しそうなキッシュや、家庭で温めなおして食べるであろうタルトフランベが何枚にも重ねられています。キッシュはよく見かけるお惣菜ですが、タルトフランベが普通にあるあたりがアルザスらしいところですね。



チーズの量り売り 魚介類も豊富にそろいます

コルマールではマルシェも楽しめます、
やはりフランスといえばチーズ!
様々な種類のチーズが揃っています、量り売りなので欲しい分だけ購入できるのが嬉しいところ。
もちろん味見もできます。少量買って、旅の間の朝食のお供にするなんて食べ方もいいですね。

そして、魚介類も豊富です。
ただ、下に氷を敷いてますが、冷蔵ケースに入っているわけではないのでちょっぴり怖いな。というのが本音。ということでいつもマルシェの魚介類は見るだけにとどめていたりします…。



日本ではあまり見かけない珍しい野菜たち


ツヤツヤの美味しそうなグロゼイユ

そして色とりどりの野菜やフルーツも見逃せません。日本では珍しいちりめんキャベツやかぼちゃ、たっぷり実ったグロゼイユ(赤すぐり)など、どれもイキイキした表情のものばかり。食材からパワーをもらえる気がします。



コルマール屋内市場 キッシュも美味しそう!

こちらは、屋内市場の様子。美味しそうなキッシュを見つけました、キッシュは、フランスでは身近なお惣菜なので種類も豊富です。定番のキッシュ・ロレーヌをはじめ、トマトやオリーブ、ツナ入りのプロヴァンス風やブロッコリーとチキンのカレー風味などアレンジしたものもあり、とっても美味しそう。



焦げた!?フランが存在感あり
手作り感あふれるお菓子がまたかわいい

中には、パティスリーもあります。
本格的なパティスリーではなくオヤツ感覚のカジュアルなお店です。エクレア、フラン、シュークリーム、焼きっぱなしのタルトなど、定番のフランス菓子が中心です。値段も2ユーロ前後とかなりリーズナブル!



旬を迎えた桃やネクタリン 洋梨もいろんな種類がある

フルーツも盛りだくさん。特に夏はフルーツが豊富なので色々と食べてみたくなります。このときは、桃と洋梨が美味しそうでした!朝食用に買っていくのもいいですね。
そして、写真はありませんが、よくマルシェで使っている紙袋もとっても可愛いので旅の思い出にとっておきたくなりますよ。


ストラスブールに比べるとこじんまりとした街ですが、美しい旧市街を散策するのはとても楽しいし、マルシェも美味しいブーランジェリー、パティスリーもあるので、食いしん坊には是非訪れて欲しい街です。





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