北海道真狩村にあるコンフィチュール屋さん「ラ・ベル・コンフィチュール・マサコ」。そこでたった一人でジャムを作っているのは、鈴木方子さん。あのジャムの妖精と呼ばれるクリスティーヌ・フェルベール氏の元で、ジャム作りのみならず、生き方も学んだという鈴木さんの作るジャムたちは、旬の果実のおいしさをぎゅっと閉じ込めた魅力的なものばかり。







本書では、まず、ジャム作りの基本工程から、ジャム作りに必要な材料や道具の紹介。そして、鈴木さんの住む真狩村の果物の旬に合わせたジャム作りのカレンダーなどが紹介されています。そして、いよいよジャム作りのレシピが始まるのですが、「お家ジャムの作り方」というタイトルでもわかるように、家庭でも作りやすい分量で、ひとつの果物から作る「単一ジャム」と、果物とナッツやスパイスなどを合わせて作る「組み合わせジャム」を紹介。素材もいちごやりんご、みかんなど、なじみやすいものが並び、見ているだけで心が温かくなってきます。
そして、「お家ジャムのおいしい食べ方」のページでは、ジャムを使ったデザートやお料理など、ジャムのおいしい食べ方も紹介してくれます。
「素材の持っている力を第一に考えてください」と語る鈴木さんのジャム作りは、本のタイトルどおり、「果物を食べるジャム」そのもの。この本を読んで、皆さんも自然からの恵みを存分に感じてみませんか。






見るからに爽やかそうな青トマトのジャムは、フレッシュチーズにつけたり、料理のソースとしても





ジャム作りの工程は、1日目と2日目の作業に分かれて。手順が丁寧に紹介されているので、わかりやすい





「メゾン・フェルベール」で1年間働き、たくさんのことを学んだ鈴木さん。ニーデルモルシュヴィル村のきれいな風景や、フェルベールさんの家族との記念写真など、フランスの修業時代のこともコラムとして紹介されている





なんとジャムを使って、ハンバーグソースの出来上がり。どんなふうに作られているかは、ぜひこの本を読んでみて!





ラ・ベル・コンフィチュール・マサコの
果物を食べるジャムづくり


著者:鈴木方子
定価:本体1600円+税
発行:マーブルトロン
発売:中央公論社