ヨーロッパで今もっとも注目されている「もうひとつのイタリアン!」、それがシチリア料理です。
著者の佐藤礼子さんは、イタリア料理人・イタリア菓子職人を経て、洋菓子の商品開発、カフェレストランの店舗企画などに従事、その後、菓子を学ぶために渡ったシチリアで、まぶしい太陽と自然、恵まれた食材、そして何よりもマンマたちの家庭料理に魅了され、とうとうシチリアで暮らすことになりました。
2005年にシチリア島の最西端トラーバニで暮らし始めた佐藤さんの、7年間にわたるシチリア生活で、たくさんのマンマから教わった家庭料理を中心に、日本の素材を使いつつなるべく現地の味に近づけるよう、作りやすいレシピで書き下ろしたというこの一冊。


本書は、大きく、「Antipasti」「Primi Piatti」「Secondi Piatti」と3つに分けられ、全部で43個の絶品レシピが紹介されています。
そして、その合間を縫うように書かれた「シチリアのおいしい話」というコラムが、お料理のポイントだったり、シチリアの食材のことだったり、ちょっとした観光案内みたいに使える話題だったりと、とにかく楽しい。


最初にシチリアの定番食材など「シチリア料理がおいしい5つのポイント」が紹介されます



まず、「野菜と魚のシチリアのアンティパスティ」のレシピは「自家製ドライトマトを作ってみよう!」から始まります


「伝統パスタから新スタイルまで シチリアのプリミ ピアッティ」では、手打ちパスタの作り方まで紹介されています。自分で打ったパスタで作るシチリア料理って、絶品まちがいなしだと思いません?


自家製パスタに自信がない方でも大丈夫!ちゃんと市販のパスタで作れるレシピもたくさん紹介されています


「シチリアのおいしい話」のコラムは、料理のポイントはもちろん、シチリアの習慣や食材の話題など、楽しいのにためになる話題ばかり



「ハーブ使いに特徴あり! シチリアのセコンディ ピアッティ」で紹介された「農園のインボルティーニ」は、豚肉の料理にミントをたっぷりと加えるのがポイントです


レシピは、本格的なシチリアの家庭料理でありながら、私たちが日本のキッチンでも手軽にできそうなものばかり。
そして、この本全体から、シチリアの明るい太陽と、マンマたちのおおらかでいて優しい心がたくさん伝わってくるようで、見ているだけでも心が温かくなってきます。
ぜひ、皆さんのキッチンにも一冊、置いてみませんか?
お料理の幅が広がること間違いなし!
そして、何故かこの本を見ていると、シチリアに行きたくなります。
この本を持って、シチリアに旅するのも楽しいだろうな・・・、そんな気分にさせてくれる一冊です。


イタリアで一番おいしい家庭料理
シチリアのおうちレシピ

著者:佐藤礼子
定価:本体1400円(税別)
発行所:株式会社 講談社