サラリーマンの必需品といえば、携帯電話に、手帳に、名刺・・・そしておいしい和菓子!?
今や、手みやげはコミュニケーションツールだけでなく、ビジネスツールとしても無くてはならないもの。手みやげひとつで、相手の心をがっちり掴んで、商談成功の第一歩に。甘いお菓子をビジネスチャンスに変えることも不可能ではありません!できるなら、“ベター”よりも“ベスト”を選びたい。でも何を買ったらいいかわからず、デパートをウロウロ・・・。
そんな悩めるビジネスマンの「手みやげ活用術」を指南してくれるのが、2007年12月に発売された「東京 社用の手みやげ」。“贈って喜ばれる極上の和菓子”が、目的、シチュエーション別、受け取る相手別に掲載されています。
著者は、和菓子を中心に土地の風土に結びついた食文化を伝えるコラムニストの宮澤やすみさん。そして、写真は岡山寛司さん。料理やお菓子の撮影には欠かせない存在の岡山さんは、ご自身も無類の甘いもの好き。写真から溢れ出んばかりのスイーツへの愛情は、本を開けば一目瞭然です!



京都 玉英堂の「州浜だんご」は宮中にも納めていた、歴史ある逸品。味も見た目も上品で、キャリアウーマンもほろりと心を動かされてしまいそう?




例えば、『大切な依頼をするとき』だったら、こちらの真摯な姿勢を表したいもの。そんな時は格式ある重厚な羊羹や、丁寧な作りの上生菓子を。大一番の商談には「このお饅頭は、かの徳川家康公が戦勝祈願に用いたものだそうですよ」・・・なんてエピソードを添えられたら、グッと手みやげの印象が深まるはず。企業戦士の強い味方になりそうですね。


お祝いのときは、紅白饅頭。でも不祝儀のときは・・・?そんな時は、港区 大坂屋の「織部饅頭」を。白と緑の組み合わせが、お詫びやお悔みの気持ちを代弁してくれる




もちろん、ビジネスでは良いときばかりではありません。お詫びしなければならない時こそ、相手の気持ちを慮った手みやげに心を配りたいもの。何かと気持ちがあせりがちな時こそと、「うさぎや」のどらやきを提案しています。鮮度重視の日持ちのしないどらやきを・・・どうして?と思ったら、
『わざわざ店に出向き、できたてを買って客先へ急ぐ。ほんのりと温もりが残る菓子箱を受け取れば、冷たくなった心も和らいでいくだろう』とのこと。なるほど!手みやげは誠意を贈るもの。気持ちも、お菓子も、“鮮度が命”のようです。


新宿 わかばの「たいやき」。アツアツをみんなで齧れば、ホッと和んで親睦も深まるというもの。しっぽが先か?頭が先か?そんな話題で場が盛り上がるかも。



その他、大人数の職場に、健康志向のお得意先に・・・と様々なTPOに応えた和菓子が満載。巻末には「渡すタイミング」や「姿勢」、「挨拶」など手みやげのマナーも。せっかく完璧に手みやげを用意できても、マナーが出来ていなければ無駄になってしまいます。すっきりとした文庫サイズで、気がついた時に、さっと取り出して調べられるのも嬉しいところ。あなたのバッグに、一冊しのばせておいてはいかがですか?


東京 社用の手みやげ

著者:宮澤やすみ
写真:岡山寛司
発行:東洋経済新報社
定価:1,400円(税別)




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