クッキー、マフィンにスポンジケーキ・・・。お菓子作りにチャレンジする人なら、まずはこうしたものからという人が多いのでは?身近な材料を使って気軽に楽しく、そしておいしくできれば嬉しいもの。ところが、いざ作ってみると、イメージ通りに作れずにがっかり・・・なんて悲しい現実が待っていることも少なくありません。ただ“混ぜるだけ”“合わせるだけ”でいいはずなのに、何故??? そんな疑問にぶつかった時、心強い味方になってくれるのが、この「ミトン流 シンプルテクニックのお菓子」です。







「お菓子作りでもっとも大切なのは、『混ぜ方』をマスターすることだと言っても過言ではありません」(本書より)と、オーブン・ミトンの小嶋ルミシェフ。ひと口に“混ぜる”といっても、その混ぜ方はさまざま。サブレなどでバターとグラニュー糖を合わせる時の“三角混ぜ”やその後で粉を合わせる時の“サブレ混ぜ”、ジェノワーズに用いる“ジェノワ混ぜ”などなど・・・。「『混ぜ方』のシンプルテクニック」の頁を見ると、それぞれのお菓子に適した混ぜ方があることがよくわかります。なんとゴムベラの持ち方や動かす角度まで、こと細かな決め事が! ちょっと難しそうとに聞こえますが、逆にしっかりマスターできればシメタもの。いつものお菓子が驚くほどふっくら、サクサク、ほろり・・・。ぐんとおいしくなってくれるのです。






材料が一体化するためには、均一に「混ぜる」ように意識することが大切





「アイスボックスクッキー」を丸く成形するのは至難の業。でも、三角形なら簡単!



他にも焼きすぎないことでしっとり仕上げる「ウォーターチョコレートケーキ」や、混ぜすぎないほうがおいしい「ミックスベリーチーズのケーク・オ・マフィン」など、小嶋シェフならではのテクニックが満載。シェフが何度も何度も試作を重ねる中でできあがったコツやポイントがギュッと詰められているから、シンプルなお菓子とは思えない奥深さがあります。





マフィン生地を大きく焼いてかわいらしく仕上げた「ミックスベリーチーズのケーク・オ・マフィン」。粉と牛乳を混ぜすぎないのがコツ





湯をたっぷり入れた「ウォーターチョコレートケーキ」。完全に火を通さないことでしっとりとした食感に



初めてお菓子作りにトライする人はもちろん、作り慣れている人にも、驚きのテクニックが盛りだくさんの本書。そろそろ“なんとなく”混ぜる作り方からは卒業して、ステップアップしてみてはいかがでしょうか?





「レギュームのケーク・サレ」はワンボウルで簡単に。なんと、混ぜるときは箸3本で!





生の生姜を煮立てて作る「しょうがのパンナコッタ」。ほのかな生姜の香りとバニラの組合せが新鮮





ミトン流
シンプルテクニックのお菓子

著者:小嶋ルミ
発行:株式会社 主婦と生活社
定価:¥1,200(税別)