北京オリンピックに沸いた今年の夏、日本のパティスリー界でも、世界に発進する大きなムーブメントが起ころうとしています。
その名も「世界パティスリー2009」。世界の有名パティシエが一同に集結する“夢の祭典”。その組織委員会には行政と大企業が一同に会し、錚々たる名が連なります。・・・これはなんだか大ごとになりそうな予感。果たしてどのような大会になるのでしょう?期待を胸に、7月末日、帝国ホテルで行われた記者発表会に行ってきました!


「世界パティスリー2009」開催にあたり、記者発表会に出席したのは以下の8名。

大会組織委員会会長 島村宜伸氏(衆議院議員 元文部・農林水産大臣)
大会実行委員長 今野正義氏(日本食糧新聞社 代表取締役社長)
大会実行委員会副会長 日比孝吉氏(スジャータ めいらくグループ 代表兼CEO)
大会組織委員会理事 比屋根毅氏(株式会社エーデルワイス 代表取締役会長)
大会推進事務局長 平山勝己氏
大会運営事務局長 大谷光昭氏
大会特別協力委員 望月完治朗氏(帝国ホテル シェフパティシエ)
大会特別協力委員 辻口博啓氏(モンサンクレール シェフパティシエ)


また、名誉総裁として常陸宮正仁親王殿下、総裁として森喜朗衆議院議員の名も。国、行政、企業の強力なバックアップ。名実ともに大規模な国際大会の幕開けに、胸が高鳴ります!

「今大会を通じ、国際親善を図ると共に、世界のデザート・スイーツ界の発展に寄与していきたい」と島村氏





◆「世界パティスリー」とは・・・

パティシエの世界大会といえば、フランスの「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」やアメリカの「WPTC(ワールド・ペストリー・チーム・チャンピョンシップ)」。2007年のクープ・デュ・モンドの日本チーム優勝や、同年のWPTCでの準優勝が記憶に新しい通り、この2つの世界大会において、日本は輝かしい成績を収め、世界的な実力を証明してきました。日本のパティシエ、そしてスイーツが世界から注目されている中、クープ・デュ・モンド、WPTCに続いて、“世界をつなぎ、世界へ発信するスイーツの祭典”をテーマに、日本国内初のパティシエ世界大会を開催を決定。これが、今回の「世界パティスリー」なのです。

「世界パティスリー2009」会場イメージ


大会シンボルマーク



開催日時は、2009年3月14日(土)、15日(日)の2日間。場所は東京ドームシティJCBホールで行われます。ホワイトデーとも重なるこの日、併催イベントとして、「SUITE SWEETS2009(スイート・スイーツ2009)」も実施。ホワイトデーにふさわしいスイーツの紹介・提供が行われるそうです。

「スイート・スイーツ2009」イメージ





◆世界頂上決戦!?

では、「世界パティスリー」は、クープ・デュ・モンドや、WPTCとはどのように違うのでしょうか?
大会運営事務局長の大村氏から説明がありました。
「これまで、日本国内ではクープ・デュ・モンドやWPTCの予選大会が行われるのみで、世界規模のコンペは開催されていませんでした。今大会は、従来の世界大会を誘致するものではなく、新たに日本で立ち上げるもの。世界パティスリーの特徴は、クープ・デュ・モンドやWPTCの世界二大大会で優秀な成績を収めたパティシエを招待し、“世界頂上決戦”をコンセプトに行う国際大会だということです」
究極の、トップ・オブ・トップを決める今大会。出場候補国は、ベルギー、アメリカ、中国、タイ、シンガポール、イタリア、オランダ、フランス、韓国、台湾、オーストラリア。このうち厳選された7カ国と、日本を合わせた計8カ国で大会決戦を行います。大会委員会が、出場候補国の監督を選出し、各国監督が9月30日までに選手を選考。参加チーム確定後、改めて10月にレギュレーションを告知するとのことです。

「スイーツは『平和の象徴』。日本が行う真の世界一パティシエ大会として実現できるよう、尽力したい」と、副会長の日比氏。





◆気になる競技内容とは・・・

今大会で2日間に渡って開催される競技内容は、各国の監督から任命された1チーム3名のパティシエが、テーマに沿って以下の8項目を14時間で完成させるというもの。

2009年度テーマ“エコロジー”

@アメ細工ピエスモンテ  1点
Aチョコレートピエスモンテ  1点
B皿盛デザート1種類  10皿
Cアントルメグラッセ1種類  3台
Dアントルメ 1種類  3台
Eボンボンショコラ2種類  各16個  計32個
Fガトー・ド・ボワイヤージュ  3台
Gプティガトー5種類  各13個  計65個




「日本がアジアにおけるイニシアチブを取って行く今大会が、若いパティシエ達の道しるべになっていくことを願います」と辻口氏


大会特別協力委員を務める辻口氏、望月氏。会長の島村氏を囲んで



記念すべき第一回を迎える「世界パティスリー」は、2大コンク−ルと並ぶ画期的な世界大会。世界各国のパティシエ達の技術交流が、さらに広がり、新たな可能性を生み出すかもしれません。真の実力が問われる今大会で、果たしてどのような素晴らしい作品が登場し、どのパティシエに栄冠が耀くのかいまから楽しみですね!