エス・コヤマは小山進シェフだからS・Koyamaだと思っていましたが、実はes Koyama。 esは、心理学用語で“人間の深層にある欲求”という意味があるそう。まぁ、私の場合どう考えても食欲は、深層というより、思いっきり表面にあるけど!・・・なんて、生意気言っている場合ではありません。小山さんのめざすのは、人間の心の奥に眠っているスィートな記憶を呼び起こすようなお菓子作り。さぁ、どんなお菓子が並んでいるのか、行ってきました「エス コヤマ」!

まずびっくりしたのは、広い敷地。郊外店なので、あたりまえといえばあたりまえだけど、今後ここが“コヤマワールド”とも言えそうな場所になることを予感させるような広さでした。案の定、今年の夏にはカフェが、秋にはショコラティエもオープンする予定だそうです。今でも店の前には行列ができているのに、今後ますます人が集まる場所になることは間違いなし。




さて、店内に入ると・・・。まず目に入るのは並んでいる人の多さ。その次にまわりをみまわすと、生ケーキをはじめ、人気の小山ロールやバウムクーヘン、ヴィエノワズリーからコンフィチュール、焼き菓子などなど・・・
ここへくれば何でも揃うぞという感じで並んでいます。何を買おうか悩んでしまうけど、いろいろなものが欲しいとき、どうやって並んだらいいのか、ちょっと素人の私は悩んでしまいました。
こういうものって、常連さんの間では、密かなルールってもんがあるんですよね。それをじゃましないよう、でも欲しいものはゲットせねば!と、クルクル目が回ってしまいました。
でも、こういう状況は、本当はとっても幸せな時間なんですけどね。




そんなわけで、クルクル目を回しながら、今回パナデリアが選んだのはこれ!




エス・シフォン (マダガスカルバニラ)  
\1575(ホールで)

びっくりするくらいふんわり、しっとりした生地。この食感は、人を幸せにするやさしさ。適度な卵風味に、バニラの香り豊か。軽やかな乳風味とともにいくらでも食べたくなってしまいそう!この他、アールグレイ風味のものもあります。
小山プリン   
\262(6個入り \1575)

こんなにかわいい牛乳瓶に詰められたプリン。6個入りなら箱までかわいい。かなりの人気商品らしく、一人限定6個までということなので、たくさん欲しい人は家族揃って出かけましょう(こういうこと言うと、怒られる?)

苺とピスターシュのエクレール   
\336

シュー生地の上にアーモンドダイスがのり、食感と香ばしさが楽しめます。クリームはなんとアーモンド風味のところ、ピスターシュ味のところ、生クリームのところと三重奏になっています。春らしい苺の赤が目に鮮やかで、子供はもとより、大人だって心がウキウキしそう!
ノンエッグショート
\420

“happy KIDS”マークがつき、そして名前からもわかるように、子供のアレルギー対策のために作られているこのケーキは、実際にパパでもある小山シェフの愛情が込められているような気がします。卵を使っていないため、白い色をしたジェノワーズと生クリームの白の中に、赤い苺が映え、見た目も美しい。さっぱりとしたジェノワーズの味に、生クリームのコクが活きています。


ローズセラヴィ  
\472

同じ春らしさでも、このケーキは若い女性のあでやかさを感じさせるような大人っぽいもの。中に挟まれているクレームパティシエールからは、かすかにバラの香りが漂い、洗練された味わいを生み出しています。フランボワーズのマカロンは、カリッとしながら噛むとネチッと感もあって、甘さもしっかり。苺とフランボワーズの軽い酸味と甘み、パティシエールのトロリとしたやさしい味のバランスのよさが見事。





なんだかおなかも心もいっぱいになったところで、今度は小山シェフのお菓子教室をのぞかせていただきました。


場所は敷地内のテラスの横にあるスタジオ。もちろん先生は小山進シェフ!・・・ということで、かなりの人気お菓子教室のよう。
パナデリアが伺った日は春にぴったりのプランタニエを作っていました。
この日の授業では、自分たちで作ったものはお持ち帰りができ、その場の試食は小山先生が作ったものを食べられるというから、これはかなりお得でうれしい感じ。
小山さんは生徒さんにパナデリアの宣伝までしてくれるおまけつき!(ありがとうございまーす!皆さん、パナデリア、見てくださいね)



お返しにパナデリアでも小山進シェフの著作をご紹介させていただきます!



2004年12月に発売された本、その名も「THE SWEET TRICK」。
小山シェフのいたずら心と共に、表も裏もある技がいろいろ紹介されています。



旭屋出版MOOK
「コヤマススムが教えるパティシエの裏技
THE SWEET TRICK」
96P / \1,500+税