扉を開けた途端、フワッと体を包み込む、芳しいバターの香り。
出迎えてくれるのは、黄金色に輝く焼立てのクロワッサンにマドレーヌ・・・。
そう、ここは、9月3日にオープンした、フランス産A.O.C.発酵バター「エシレ」の世界初の専門店。
でも、バターの専門店っていったいどんなところ?
ということで、オープンに先駆けて開催された、お披露目会の様子をご紹介します。





場所は丸の内に新しくオープンした「丸の内ブリックスクエア」。丸ビルのある“丸の内仲通り”とTOKIAのある“馬場先通り”が交差するここは、1894(明治27)年に丸の内初のオフィスビル「三菱一号館」があったという歴史ある場所。飲食店や話題のショップのほか、美術館やスポーツクラブなども入るなど、内容はかなり充実。仕事帰りや休日のショッピングのついでに、ふらっと立ち寄れる立地の良さも魅力です。



白いタイルを基調にした清潔感のある店内





“わ〜、いい香り。おいしそう!”
お店中に立ち込める、甘くミルキーなバターの香り・・・。
「メゾン デュ ブール」とは、フランス語で"バターの館"という意味。あのエシレバターのフルラインナップに加え、クロワッサンやケーキ、キャラメルやサブレなど、バターのおいしさを堪能できるアイテムがずらりと並びます。



バターは30g(¥336)のお手軽サイズから。様々なサイズが揃っているので、お土産用、自宅用に使い分けても○



ところで、皆さんはエシレバターのことをご存知ですか?
エシレバターのふるさとは、フランス中西部ポワトゥー・シャラント地方にあるエシレ村。100年以上前からバター作りが盛んなこの村では、今も搾りたての生乳を原料に、木製チャーン(攪拌器)を使った伝統的な製法で発酵バターが作られています。乳風味が豊かで軽やかな酸味のあるエシレバターは、その質の高さが評価され、1979年にA.O.C.を取得。シェフやパティシエなどを始め、世界各国のグルマンディーズの間で愛され続けている名品です。



圧巻の5kgサイズ(\34,650)はバター好き垂涎の一品! “実は、同じエシレバターの中でも、5kgサイズの中心部分が最高においしい”という裏情報をゲット。機会があったら(?!)ぜひ試してみて



仏リモージュ焼のカラフルなココットはここでしか購入できないオリジナル。「ÉCHIRÉ」の頭文字、“É”のマークが描かれています



すっかり目がハートになったパナデリアの前に差し出されたのは、なんと3種類のクロワッサン!
「とにかく、エシレバターは風味が最高!ぜひ、このおいしさを皆さんに知っていただきたいと思って」
と話すのは、パナデリアが度々お世話になっている「VIRON」の牛尾さん。



クロワッサンはすぐうしろにあるオーブンで
焼成しています。焼立て、出来たてをぜひ




そうなのです。このショップは、「エシレ」を取り扱う片岡物産と、「VIRON」を手がけるル・スティルのコラボレーションにより実現したもの。つまり、ここでは最高の素材と技術のコラボレーションが堪能できるというわけです。

さっそく、艶やかに焼き上げられたクロワッサンを口に運ぶと・・・。
“サクサクッ、ジュワ〜ッ!”
驚くほどリッチなバター感ながら、意外にも爽やかな後味。乳のコクと、甘〜い香りが豊かに広がります。

「エシレバターのおいしさをわかっていただくため、今回のクロワッサン完成までにはかなり試行錯誤しました。そして、たどり着いたのがこれなんです」
そういって、おもむろに牛尾さんが取り出したのは、なんと、中央にバターのかたまりを巻き込んだクロワッサン!



見えるでしょうか?生地よりも厚いバターがたっぷり! 最高級のエシレバターをここまで贅沢に使ったクロワッサンは、日本はもちろん、フランスでもなかったことでしょう



「色々と試しましたが、エシレバターそのものの味わいを感じてもらいたいとの想いから、この形になりました。味や香りがしっかりと残るように、中央に10gのエシレバターを巻き込んで焼き上げているんですよ」

なんと、このクロワッサンに使われているバターは、生地の半量!1個当たりのクロワッサンの生地量は45gなので、22.5gのバターが使われている計算に。練り込み用+折込用として12.5g、そして巻き込み用に10gが使われているそうです。

ところで、“おいしいバター=濃厚な味わい”、というイメージがある方は、“しつこそう”とか“もたれそう”・・・と感じているかもしれません。
ところが、そうではないのがエシレのすごいところ。ほら、牧場で搾りたての牛乳やノンホモ牛乳を飲んで、“意外にさっぱりしている”と感じたことはありませんか? エシレバターは、それに近いもの。クリームを乳酸発酵させることで生まれるヨーグルトのような酸味も加わり、力強いコクがありながら爽やかな味わいが楽しめます。



クロワッサン・エシレ 50%ブール(ドゥ−) \399

無塩エシレバターが22.5gも入ったなんとも贅沢なクロワッサン。ジュワッと広がるバターは意外にもサラッとした印象。甘くミルキーなコクが心地よく広がります。本場フランスでも味わえない、まさに究極のおいしさです!




クロワッサン・エシレ 50%ブール(ドゥミ・セル) \399

有塩のエシレバターを使ったちょっと珍しいタイプ。まろやかな塩気がバターの旨みをグッと深め、ドゥ−とは一味違う力強い味わいに。バターがたっぷり染み込んだジャクジャクっとした食感も心地よく、一度食べたら忘れられなくなってしまう逸品です




クロワッサン・エシレ トラディシォン ¥315

無塩エシレバターを38%使ったクロワッサン。これでも充分バターは入っていますが、3種類の中では一番あっさりとした印象。サクッと軽い食感と、すっきりとしたバターのコクが心地よく広がります。




そして、このバターの香りをしっかりと受け止めているのが粉の味わい。
「小麦粉はVIRONで使用しているヴィエノワズリ用粉、アメリケーヌを使用しています。最高の組合せだと思いますよ」
と、太鼓判をおす牛尾さん。最高級の素材に、VIRONの技術が加われば、向かうところ敵なしです!



ヴィエノワズリーは6〜7種。もちろん、
全部エシレバターを使っています




もちろん、バターをおいしく感じるアイテムはパンだけではありません。ケーキの方に目を移すと・・・。
あれ、これはバターそのものでは?!



色もデザインも本物のエシレバターそっくりの、
「ガトー・エシレ ナチュール」(\3,675)。
プレゼントやパーティを盛り上げてくれそう!




「これは、エシレバターの特徴をどうしたら活かせるかを考えて作ったケーキ。エシレバター、卵、砂糖だけで作ったバタークリームと生地を重ねたシンプルな組合せです」
クリームの半量がエシレバターという贅沢なバタークリームは、想像以上にキレのある味わい。口に入れた途端にスッと溶け、ミルキーでやさしい風味が口いっぱいに広がります。

クロワッサン同様、焼立てのフィナンシェやマドレーヌが食べられるのも魅力。ちなみに、バターの味が主役なのでハチミツなどの副素材は使わず、シンプルな配合にしているそうです。



焼いたその日の内に食べる焼き菓子は、バターの香りが全然違います!
もし、焼き立てをゲットしたら、ぜひ温かいうちに。
サクッ、フワッとした食感とバターの香りがたまりません




木のカゴがかわいい焼菓子セットは、おもたせにも


そのほか、クグロフやシュー、ミルフォイユといった定番のアイテムや、エシレ村のあるポワトゥー・シャラント地方の郷土菓子、ブロワイエ・デュ・ポワトゥーなどもありヴァリエーションは豊富です。



「クグロフ」はエシレのカゴを使ったラッピングも素敵



フランス風の大きな「パルミエ」



素朴なサブレ「ブロワイエ・デュ・ポワトゥー」



「色々なアイテムがありますが、メインはあくまでエシレバター。このおいしさを、皆さんにわかっていただければ嬉しいですね」
と、牛尾さん。牛乳やチーズを選ぶように、お気に入りのバターを見つける。これからは、そんな人が増えていくのかもしれません。



布の風合がお洒落な保冷バック(\630)は人気必至のアイテム!「ガトー・エシレ ナチュール」がちょうど収まるサイズです



世界初のエシレバター専門店として、注目を集めそうな「エシレ・メゾン デュ ブール」。
話題性はもちろんですが、素材や技術などにもこだわっているのが嬉しいところ。
本物のおいしさを追求するという、その真摯な姿勢をこれからも応援したいと思います!







ÉCHIRÉ MAISON DU BEURRE
(エシレ・メゾン デュ ブール)

住所 東京都千代田区丸の内2-6-1丸の内ブリックスクエア 1F
Tel&FAX03-6269-9840
営業時間10:00〜20:00
定休日なし(1月1日及び法定点検日を除く)
URLhttp://www.echire-shop.jp







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