それでは、今回のお菓子を紹介します。







パレ・レザン・ミロワール

底のチョコレートがピカピカなことから、ミロワール(鏡)という名前のついた美しい焼き菓子。今回は転写シートを使ったので、より繊細な仕上がりになっています。ザクザクとした粗い食感で、生地に加えたオレンジのゼストが爽やか。レーズンとオレンジにチョコの甘みが加わって、奥行きのある味わいです。本当は上面にサルタナレーズンを3粒飾る予定でしたが、大きなレーズンしかなかったため1粒に変更。「とても大きいですね!」と少し驚いた様子でした。



マカロン・ノワゼット・カネル

アーモンドとノワゼットを使ったマカロン生地は、風味が濃厚!イタリアンメレンゲを使うことで丸みのある形になっています。間のガナッシュには、スティックタイプのシナモンで香りを、そして粉末のシナモンで味を出すというこだわりが。それぞれの風味がしっかりと味わえます。
講習会会場にある温度計が5℃狂っているため、アシスタントさんが作ったシロップの温度が高すぎてしまい、初日は「今までの人生で最悪なマカロン」ができてしまったというルルー氏。「こういう事があるので、自分の目で見て状態がわかることが大切です」とのことでした。


アントルメ・アジュノール

まず見た目の洗練された美しさにうっとり。色合い、ツヤ、そしてデザインの全てが光っていました!構成は、ムース・オ・ショコラとコニャックのバヴァロア、そしてノワゼットのカリッとしたヌガーの組み合せ。層の間にあるカリカリとしたノワゼットの食感と香ばしさがアクセントになり、バヴァロワーズに加えたオレンジのゼストとコニャックの風味が爽やか!講習会に参加していたアテスウェイの川村シェフも「これは美味しいですね!」と言っていましたよ。



タルト・サフラン・ショコラ

サフランがどんな味わいになるのだろう、と楽しみにしていたのがこれ。サフラン入りのクレームパティシエールを薄く敷き、その上にショコラのクリームをたっぷり乗せたタルトです。使用したサフランは少量でしたが、主張する味わいは強め。 甘みとコクの強いショコラと組み合わせているせいか、丸みがあって、想像以上に食べやすい味でした。日本では料理でもそれほど使う機会のないサフランですが、やはりヨーロッパではポピュラーなのかもしれません。



ショコラ・パッション

パッションフルーツ風味のガナッシュ入り、ボンボンショコラ。ショコラ用のモールドにピストレを吹きかけて作った、美しい色がツヤツヤと輝いていました。パッションの香りがフワッと広がる、とても爽やかなショコラです。


クラミック

ノール地方でとてもポピュラーな、タマゴとバターたっぷりのブリオッシュのようなパン。焼き立てはそのまま、翌日はトーストしてバターを、そして3日目はパンペルデュにして食べるそう!北フランスをゆっくり旅してみたい、そんな気分にさせられる素朴なおいしさでした。


ランゴ・オ・フリュイ

ベルギーでは大抵どこのパティスリーにもあるというケーキ。元々はベルギーのヴィタメールが考案した、ランゴ:金の延べ棒を思わせる形が特徴です。焦げ目をつけたメレンゲの中には、たっぷりのフルーツが入っています。フレッシュ感たっぷりのおいしさ!



ケーク・オ・ノワ・エ・オ・プリュノー・ア・ラルマニャック

ペカンナッツとプルーンがたっぷり入った、どっしりとしたケークらしいケーク。しっとり感や、軽さを出したタイプとは違う、やさしさのある素朴なおいしさがじんわりと広がっていきます。