料理界の寵児 アラン・デュカス。本国フランスではもちろん、シャネルビル銀座の「ベージュ東京」や、青山の「ブノワ」など、ここ数年は日本での活躍もめざましい。
そのデュカス氏の新しい取り組みが、《フードフランス》だ。耳慣れないこの言葉には、英語で“フランス食”、フランス語で“フランスに夢中”という2つの意味が込められている。

「文化交流の場にしたい」と日本への意欲を見せるデュカス氏


過日、フランス大使館で行われた記者会見で、デュカス氏はこう語った。

「フランス料理は、常に進化しています。私の目的は、レストラン業を営むということだけではないのです。その店やシェフそれぞれにアイデンティティがある、そのリアルタイムの料理を伝えることが私の使命なのです」

左は在日フランス大使ジルダ・ル・リデック氏




フードフランスは、3年前にパリでスタートした。

「2003年パリのプラザアテネで行われたフードフランスでは、40人以上のシェフがこの会に参加し、地方の味を紹介しました。今回、この冒険を展開するに当たって日本を選んだのは、フランス料理に高い関心があること、そして日本人の味覚に対して親近感を抱いていることが理由です」

フランス国外初となる、今回のフードフランスでは、アルザス地方やシャンパーニュ地方など、パリから離れた小さな村や町でオーベルジュを営む、才能溢れるシェフの料理が六本木のグランド ハイアット 東京で紹介される。自慢の食材やワインを手に来日し、そのアイデンティティを日本で披露してくれるという内容になっている。

記者会見後に開かれたパーティでは、青山「ブノワ」の料理が並んだ


「第1回目となる今回は、フランスの各地方を日本の皆様に見ていただこうと、フランス各地方で腕を振るうシェフたちを選びました。共通点はオーベルジュだということ。オーベルジュは宿泊施設のあるレストランで、おいしい食事やワインを楽しんで、そのまま休めるという場所です」

来日するシェフは、パリのフードフランスの委員会で選ばれた精鋭たち。当然アラン・デュカス氏のお墨付きだ。しかも、本国フランスでも、まだ一部の食通にしか知られていないシェフばかりだという。フランスの食に触れたいと思いながらも、実際の旅行で地方に点在するレストランやオーベルジュを訪れるのはなかなか難しいもの。その味が手軽に堪能できるという、夢のような企画なのだ。

プティフール三昧。フレンチの楽しみはデセールにあり!?



「時代に則した、現代のフランス料理を紹介する」

デュカス氏のこの哲学には国境はない。フランスの地方からパリへ、そして日本へ、“料理”という名の貴重な財産が伝えられていくのである。



「食は常に進化している」

とデュカス氏は言う。
ぜひ一度、“フランスの今”を味わってみてはいかがだろう。





<シェフの来日スケジュール>



4月24日(月)〜 4月29日(土)
シェフ: ローラン プティ 
<ル・クロ・デ・サンス>
アヌシー(ローヌ・アルプ地方)


ローラン・プティ氏が腕を振るうのは、風光明媚なローヌ・アルプ地方のアヌシー湖に程近いオーベルジュ。一見シンプルに見える彼の料理の裏には、考え抜かれた緻密さと革新的な発想が隠されている。味わい、調理法、そして立体的な盛付けに見せる独創的なセンスは必見。



6月19日(月)〜 6月24日(土)
シェフ: オリヴィエ・ナスティ
<オテル・レストラン・シャンバール>
カイゼルスベルグ(アルザス地方)


素材の持つ本来の味わいとスパイスの調和が生み出す味わい。彼が作るのは、繊細かつシンプルな料理。例えば、アルザス地方に伝わる“ベックオフ”という伝統料理を現代風に表現するなど、オリヴィエ・ナスティ氏らしい斬新さが期待される。



9月11日(月)〜 9月16日(土)
シェフ: エリック・ゲラン 
<ラ・マール・オー・ゾワゾー>
サン・ジョシュアン(ペイ・ド・ラ・ロワール地方)


この地方の自然と食材の豊かさに惹かれ、ペイ・ド・ロワール地方にレストランを開いたというゲラン氏。狩猟を趣味とする彼が得意とするのは、ジビエ料理だ。想像性に溢れた、現代のジビエ料理を披露する。



10月23日(月)〜 10月28日(土)
シェフ: ブノワ・ヴィッツ
<ロステルリー・ド・ラベイ・ド・ラ・セル>
ラ・セル(プロヴァンス地方)


モナコの三つ星レストラン「ルイ・キャーンズ」を始め、15年の歳月をアラン・デュカス氏と共に歩んできたブノワ・ヴィッツ氏が作るのは、洗練されたプロヴァンス料理。アラン・デュカス氏の右腕と呼ばれる彼の技術力と、太陽の恵みを受けた豊かな食材が生み出す芸術的がここに。



12月4日(月)〜 12月9日(土)
シェフ: アルノー・ラルマン  
<ラシェット・シャンプノワーズ>
ランス(シャンパーニュ地方)


2005年、弱冠30歳のアルノー・ラルマン氏は史上最年少でミシュランの2つ星を取得した。彼が腕を振るっているのは、父から受け継いだオーベルジュ。食材の宝庫と呼ばれるシャンパーニュ地方ならでなの食材を使い、そのセンスを遺憾なく発揮している。




フード フランス 〜アラン デュカスが選んだ未来の才能たち〜

2006年実施概要
会場 グランド ハイアット東京 2F 「フレンチ キッチン ブラッセリー アンド バー」
価格ランチコース \8,400、ディナーコース \15,750(各税・サ込)
※上記の料金には、グラスシャンパンならびにコーヒーまたは紅茶が含まれています。
ご予約・お問い合わせ0120-588-288(グランド ハイアット 東京 レストラン予約)
03-4333-8781(フレンチ キッチン ブラッセリー アンド バー 直通)









やわらかいキャンドルの炎がゆらめく、光の庭。そんなロマンティックな空間が、今年の夏グランドハイアット 東京(フレンチ キッチン ブラッセリー アンド バー)に登場します。
演出は、数々のショーやイベントでキャンドルを使った空間演出を手がけるキャンドルアーティストJUNE氏によるもの!
心を癒すキャンドルの光を組み合わせ、ドラマティックにディナーを彩ります。
ディナーのテーマは「パリの夕暮れ」。ヴィシソワーズとコンソメジュレを交互に重ね、いつまでも暮れないパリの夏の夕空をイメージした冷製スープなど、料理長 泉田康晴氏によるクリエイティブな料理が楽しめます。
長い暑い夏の一夜、幻想的な光と豊かな味わいに包まれてみてはいかがでしょうか?



開催期間2006年8月20日(日)〜9月3日(日)
18:00〜22:00
メニューシーフードプレート コンソメ パリ ソワール
ミックスグリルのブロシェット ディジョンマスタード添え
キャンドルナイトのデザートプレート
コーヒー 又は 紅茶

\12,600(サービス料別)
レストラン予約 0120-588-288(代表番号)