去る11月17日。11月の第3木曜日、といえば「ピン!」とくる人が多いことでしょう。そう、ボジョレ・ヌーボーの解禁日です。収穫したその年の11月に飲むボジョレ・ヌーボーは、秋の風物詩として毎年日本でも大変な人気。そのお祭り騒ぎにパナデリアも参加すべく、合同酒精株式会社「CRAM studio d’oenon(クラム ステュディオ ドエノン)」で行われた「オエノン・プレゼンツ・ヌーヴォ・コレクション 2005」にお邪魔してきました。


少し遅れて会場に到着すると、ちょうど「乾杯!」の声が。プレゼンルームとセミナールームが一つに開け放たれた空間は、以前見学した時とはまた違った印象で、素敵なパーティー会場へと変身していました。たくさんの人で活気づいた会場には、何人かパティシエの姿も。ビュッフェ形式で料理が用意されていましたが、ケータリング先のホテルの方がお皿に取り分けて運んできてくれるという心配り。それもあってか、みんな歓談しながら思い思いに楽しんでいるようでした。



ビーフシチューに点心…また蕎麦の用意も



そして今回の主役、ボジョレ・ヌーボーは全部で10種類も!ボジョレ地区に会社があるというモメサン社をはじめ、ルペ・ショーレ社、ドミニク・ローランのものがずらーっと一列に。



この全てを試飲することができるというので、いくつか少量ずつ飲み比べてみたのですが、当然ながら色みや味わい、それぞれに違いがあります。一度に10種類ものボジョレ・ヌーボーを飲み比べるなんてそうそうできるものではありません。もっとお酒に強ければな…と悔やまれた瞬間でした。

ノンフィルターのものは青みがかっているとのこと。
区別できますか?


また、ボジョレ・ヌーボー以外のワインやシャンパンもあり、薄暗くシックな照明の一画には日本酒や焼酎のコーナーまで設けられていました。そこでは、合同酒精の施設「シャトーカミヤ八戸」でしか飲むことができないという地ビールも。ここで造られるビールや発泡酒は、八戸市蟹沢(がんじゃ)に湧き出る銘水「蟹沢の水」を使用しているそうです。この水の硬度がビールや発泡酒造りには最適とのこと。

3種類用意されていた八戸ビールは
3種3様の味わいが楽しめます


ボジョレ・ヌーボーだけではなく、いろんな種類のお酒を楽しむことができたのですが、今回はお酒を食べて楽しむこともできました。なんと、フランスのMOFでもあり、パリの製菓学校「ベルエ・コンセイユ」の校長でもあるジャン・ミッシャル・ペルション氏が来日しており、氏が作られたというデザートが次々と運ばれてきたのです!もちろん、全てお酒が使われたもの。

優しい笑顔がとても素敵なペルション氏


深紅色が美しい「ヴァン・イポクラス」は角切りのフルーツが入っており、とってもフルーティー。

リンゴのシャキシャキ感がおいしい


今回飲んだお酒で一番気に入った、ソカブ社「シャトー・ル・チボ」というワインも爽やかなジュレへと変身。まったりと甘く飲みやすいこのワインは、きっとスイーツ好きなら気に入るはず。

この甘みとまろやかさはまさにデザート感覚!

ソルベと一緒に食べればまた違った味わい


そして、ケーキにボンボン・ショコラ5種と、甘党にも大満足の内容でした。

見た目もかわいいけれど、もちろん味も一流


これからクリスマスに忘年会、そして新年会…とイベントも目白押し。それとともにお酒を飲む機会も多くなりそうです。今年のボジョレ・ヌーボーをまだ飲んでいない人は、その機会にぜひ「今年の味」を賞味してみてはいかがですか?そして、既に飲んだ人もいろんなメーカーのものを飲み比べてみると楽しいかもしれません。