だんだんと春に近づくにつれて、洋服も黒や茶色のダークな色合いからピンクやイエローの明るい色に衣替えしたくなりませんか?それは、スイーツでも同じこと。少し前まではバレンタインでチョコレート一色だったスイーツの世界も、心躍るような春色ケーキに移り変わる時期なのです。そして、そんなケーキに必要なものと言えば、やっぱり色とりどりのみずみずしいフルーツたちですよね。そんな気持ちを察するかのようにひと足早く届いたのは、「アンリ・シャルパンティエ 2007春夏パリ・コレクション」プレス発表会のお知らせ。今回のテーマは、ずばり「美しきフルーツたち」!「お菓子のパリ・コレクション」として季節ごとに発表されるクリストフ・フェルデール氏とのコラボレーションスイーツは、今回ですでに13回目となります。いつも斬新なアイデアで私たちの目と舌を楽しませてくれるフェルデール氏のケーキ、今回はどんな形で私たちを驚かせてくれるのでしょうか。

エントランスをくぐると、この瞳に見つめられドキッとします

飾られた洋書は眺めているだけでも楽しい


場所は、アンリ・シャルパンティエ銀座本店、

「本日はデザートもご用意しておりますので…」

今回ギャルソンに案内されたのは、サロン・ド・テの奥の部屋。入り口でシャンパンを手渡され、ちょっとしたパーティー会場のような雰囲気。すぐ正面に見えたのは、今回の主役たち。では、さっそくそれらの5品をご紹介します。






Miss Olive 〜ミス・オリーブ〜 
¥630

(販売期間:3月1日〜8月31日)
頬に心地よい春風を思わすような見た目にも爽やかなケーキは、オリーブを模ったトッピングの3つのマカロンがポイント。オリーブオイルをふんだんに使ったというババロワは、オリーブの香りとオイルのコクがゆっくりと優しく広がります。そしてそれをキリッと引き締めるのはイチゴのジュレとアプリコットのジュレ。オリーブを入れてポワレしたアプリコットのシャキシャキとした食感も楽しめます。また一つ、オリーブの可能性を広げてくれた一品です。



Framboise Chérie 〜フランボワーズ・シェリー〜  
¥651

(販売期間:3月1日〜5月31日)
キラキラと輝く真っ赤なドーム型のケーキは、フランボワーズ好きにはたまらない、まさに「愛しのフランボワーズ」。中心には黒胡椒とスミレの風味を付けたフランボワーズ、イチゴ、グロゼイユ、ブルーベリーなどのベリーのコンポートがたっぷり入り、そのまわりにはフランボワーズのクリームに、スミレ風味のホワイトチョコレートのムースが。ベリーの酸味とホワイトチョコレートの甘さが調和し、さりげなく周りについた砕いたサブレのサクサクとした食感も楽しめます。ちょこんと飾られたスミレの花の砂糖漬けもいっそうケーキを華やかにかわいらしく演出し、パリの空気を運んでくれるようです。



Bise de Fraise 〜ビズ・ドゥ・フレーズ〜   
¥662

(販売期間:3月1日〜8月31日)
フルーツを使ったケーキと言えば、やっぱりイチゴ!上に乗った3粒のイチゴ、「あれ?一つ倒れてる!?」…いいえ違うんです、これもアンリ・シャルパンティエならではの遊び心。他にも、トッピングのアーモンドには粉糖がかかっていたりいなかったり。断面をカットすれば、アーモンドのムースの白色に、イチゴのコンポートとピスタチオのビスキュイが綺麗に映え、さらにバナナが潜んでいます。バナナ好きだというフェルデール氏、バナナを主役ではなく脇役に使うところがニクイ!「イチゴのビズ(軽いキス)」と名付けられたこのケーキ、側面に付いたうっすらと赤く色づけられたアーモンドはイチゴのキスマーク??…そんな風に自分なりにいろいろ想像しながら食べるのも楽しいですね。



Oh!l'Ananas 〜オー!ラナナス〜 
¥557

(販売期間:3月1日〜8月31日)
かわいい女の子を見た時、フランス人は「OH!ANANA」と言うそうです。そんなフランスの俗語と「ANANAS」を掛けて名付けられたのがこのタルト、でも、かわいいだけじゃないんです。上にたっぷりと乗ったパイナップルとリンゴ、レーズンのコンポートは、それぞれフルーツやハチミツ、スパイスなどの数種類の素材でコンポートしたもの。そしてバニラムースの下には、塩キャラメルソースが!ほろ苦いキャラメルはリンゴなどのフルーツとも相性抜群、そして優しい味わいのバニラムースによいアクセントを与えてくれます。



Brillance Abricot 〜ブリヤンス・アブリコ〜 
¥683

(販売期間:3月1日〜5月31日)
底面と横面をパイ生地が飾るというユニークな形のミルフィーユ。ボリュームたっぷりの見た目ながら、マスカルポーネクリームは軽い口当たり。その中にはブルボンバニラで風味をつけたアプリコットがゴロゴロと入っていて、シャキシャキとした食感とともに存在感をアピール。まわりをアプリコットソースで彩れば、いっそうアプリコットの魅力も輝きます。




そして、以上のケーキの他にも用意されていたのが、サロン限定のデセール「クリエイション」。なんと今回の新作は、野菜を使った驚きのデセールなのです。こちらもフェルデール氏とのコラボレーションメニューで、銀座本店、芦屋のメゾン、日本橋高島屋店のみで楽しむことができます。

価格:各¥1260 販売期間:3月1日〜8月31日



Méli‐Mélo 〜メリ・メロ〜
一見、とてもヘルシーなグリーンサラダのようですが、実はこれも立派なデセール。バルサミコ酢などであえたサラダ・ミックスにはバニラ風味の砂糖がかかり、その下に隠れているのはみずみずしく爽やかなルビーグレープフルーツの果肉と、すっきりとしたソルベ。そこに新たな味わいをもたらすのが、クレ−ムブリュレのようなまったりとした、スペイン発祥のクレーム・カタラーヌ。食べる時は、潔くグラスの底から全体を混ぜて食べるのが正解。さっぱりとしたサラダやソルベにクリームの甘さとコクがプラスされ、それぞれ単体で食べるのとはまた違った味わいに。がっつりと重いデザートは苦手、という人には最適のヘルシースイーツです。隣に添えられたほろっと崩れる口どけのよいキプフェルもクセになりそうです。



Mariage d'Aujourd'hui 〜マリアージュ・ドジュルデュイ〜
ダークなチョコレートと色鮮やかなフランボワーズのソルベのコントラストが美しく、大人っぽい印象のひと皿です。チョコレートとフランボワーズの組み合わせは定番中の定番と言えますが、名前にもなっている「今どきの結びつき」とは…?ほろ苦いクレーム・ショコラの上に乗っているのが、フランボワーズのソルベとレモン、クミンで香り付けしたピーマンのコンフィなのです。甘さを抑えたクレーム・ショコラにピーマンの甘みがじんわりと広がり、シャキシャキとした食感も新鮮。苦み、酸味、甘み、それぞれの素材の味わいがうまくまとまったデザートですが、存在をアピールしているかのように最後まで口の中にピーマンの風味が残ります。また、シャルロット型のチョコレートケーキが、このデセールのシャープなイメージにかわいらしさも添えています。



Rouge Évidence 〜ルージュ・エヴィダンス〜
パッと目に飛び込んでくるのは、情熱的な赤。でも、トマトにフルーツの風味を加えたガスパチョとフレッシュなイチゴだけを使用したソルベは、清涼感漂う組み合わせです。ほのかに感じるトマトの風味とバジルの爽やかな香り、イチゴそのものの味わいのソルベは気持ちまですっきりとさせてくれます。添えられたケシの実たっぷりの薄〜く焼いたバゲットは、見た目にも楽しく躍動感たっぷり。クッキーのようにそのままパリパリと食べるのはもちろん、ソルベを付けたり、細かく砕いてガスパッチョに浮かべたりと、あなたのお好みの食べ方でいろいろ楽しんでみてくださいね。



今回のお土産もアンリ・シャルパンティエらしい洒落たもの。
焼き菓子が3種類ずつ入ったBOXが3つ。





「フルーツはケーキにとって“理想的なパートナー”」

そんなフェルデール氏の言葉に大きくうなずくことができた今回のパリ・コレクション。さっそく爽やかな春を感じに出かけてみてはいかがでしょうか。





アンリ・シャルパンティエ銀座本店
住所 東京都中央区銀座2-8-20
TEL&FAX03-3562-2721
営業時間ブティック 10:00〜21:00
サロン・ド・テ11:00〜21:00(L.O.20:30)
定休日無休
アクセス地下鉄有楽町線銀座一丁目駅より徒歩1分