グランプリ・連合会会長賞
佐竹 達也 氏
















一年経つのは早いもので、今年もまたこの季節がやってきました。毎年楽しみにしているこのケーキショー、今年はどんな作品に出会えるのかとわくわくしながら会場に足を運びました。

会場となったのは例年と同じ浜松町にある東京都立産業貿易センター。10月3日〜5日の3日間行われ、パナデリアは3日に行ってきました。さすがに初日だけあって開場と同時にすでにたくさんの人、人、人。作品を出品した職人の方はもちろん、製菓学校の先生や生徒さんも多かったようで、作品の説明をする声や、先生の作品を見てまわる生徒さんの話し声があちこちから聞こえてきました。外国語も聞こえ、台湾から来ている方もいたようです。

今年グランプリを受賞したのは、『味と技のピエスモンテ』部門、アンテノールの佐竹達也氏。色鮮やかな作品には力強さと安定した美しさが感じられました。

今年から、おなじみの大型・小型工芸菓子やチョコレート工芸菓子などに加えて、新しく「ラッピング部門」が加わりました。お菓子を籠や箱に詰め、色とりどりのリボンで飾ります。カラフルなものもあれば、和風なもの、シンプルなものもあり、それぞれにセンスが光ります。題もついていて、心を込めてその相手に贈るという気持ちが作品に現れていました。どれも"こんなプレゼントを貰ったら嬉しいだろうなあ"と思わせる作品ばかり。見ていて温かい気持ちになりました。
また会場の一角に設けてある情報発信コーナーも、例年とはスタイルが違っていました。

昨年は、連合会主催のコンクール等で優勝したシェフによるデモンストレーションでしたが、今年は飴細工(ホテル オークラ 高橋勝弥シェフ)、パスティヤージュ(パークハイアット 横田秀夫シェフ)、チョコレート工芸菓子(パティスリーマディ 桜井修一シェフ)、マジパン(日本菓子専門学校 三浦秀一シェフ)、シュガークラフト(斎藤芳子先生)にそれぞれわかれて、5人の職人が同時にデモンストレーションを行っていました。

ちょっと見てみようと立ち止まると時間が経つのも忘れてついつい見入ってしまうほど。だって、シュガークラフトやマジパン細工を近くで見る機会なんてそうないじゃないですか!チョコレートも「この暖かい部屋で大丈夫なの?どんな作品ができるんだろう?」と興味があったし、パスティヤージュにおいては初めてといってもいいくらいです。これはなかなか見ごたえ有り!でした。

ずっと見ていたいという気持ちをぐっと押さえて、作品を見てまわることに。季節柄、やはりハロウィーンやクリスマスの作品が目立ちました。作り手の感性、豊かな創造力(想像力でもあるな)に、毎年のごとく感心するばかり。それと同時に見ていてつい微笑んでしまうような作品も多く、"こんなの作れたら楽しいだろうなあ"と思ってしまいました。昨年から全国規模の大会になり、地方のお菓子屋さんの名前も多く見られました。なかなか行くチャンスのない地方の方の作品を見ると、やっぱりそのお店に行ってみたいと思いますよね。

一通り作品を見てまわり、次は3Fの企業ブースへ。ここでは主に製菓材料、機械業者が商品の紹介をしています。興味のあるところのパンフレットをいただいたり、お話を伺ったりしてきました。でもむずかしい話しは今回は割愛します。(ごめんなさい)

帰る前に、どうしてもデモンストレーションで作られた作品が気になり、もう一度4Fへ。
チョコレート細工やパスティヤージュなど先程までパーツだったものも、1つの作品に仕上がっていました。シェフの方が、「色を作るにも、色の混ぜ方やその割合によっても微妙に違ってきます。自分の色を作り出すことが大切。バラ1つにしてもその人の個性がでます。展示されている作品の中にはたくさんバラがありますが、どれも顔が違っているのがわかるでしょう。そういう違いを見てまわるとまた面白いですよ。自分の個性、特徴を創り出していってください。」と言っていたのが印象的でした。
全国の大勢のシェフが、今回も素晴らしい作品で私達を楽しませてくれました。個性を磨いてますます美味しいお菓子を作り出してくれることを期待せずにはいられません。

全部ご紹介できないのが残念ですが、作品をいくつか紹介させていただきます。


ジャパンケーキショーの作品