今年もジャパンケーキショーに行ってきました。10月1日〜3日の3日間開催され、パナデリアは2日にお邪魔しましたが、大変なにぎわいでした。それもそのはず2日は水曜日、お休みのケーキ屋さんも多い曜日です。ひょっとしたらどなたかに会えるかも…と期待を膨らませていざ浜松町へ!



会場に入るとまず目に入るのは、華麗なピエスモンテの受賞作品です。今年も力強い作品の数々に、パティシエの底力を思い知らされます。そして、チョコレート、コンフィズリー、グランガトー、ラッピングにいたるまで、ケーキに関するあらゆる分野で競い合い、すばらしい空間を生み出していました。


同会場では、有名パティシエによるデモンストレーションも行なわれており、会場の一角は大変な人だかりです。焼き菓子、アメ細工、シュガークラフト等の実演で、パナデリアもお世話になっているリリエンベルグの横溝シェフや、コルディアルの小針シェフが腕を振るっておられました。普段はなかなか見ることが出来ないシーンにやや興奮気味のパナデリアでした。場内には、モンサンクレールの辻口シェフや、デフェールの安食シェフの顔も見え、業界関係者から一般の方までが足を運ぶジャパンケーキショーは、とても刺激的で、ケーキ好きから、将来お店を出そうと考えている人にとっても、とてもいい機会であると思います。年々洋菓子業界への関心もかなり高まってきている中、パティシエだけでなく多くの業者が活躍し、菓子業界がこれからまだまだ伸びる余地のあることを再確認しました。


今回のケーキショーで、いくつか気になったことがあります。まず、和のテイストが色濃く出ていたということ。ジャパンケーキショーというのだから当たり前なのかもしれませんが、もともとケーキの文化や製法はヨーロッパから来たものです。現代の日本のパティシエはそれを吸収し、且つ自分のものとして見事に独自の文化を生み出すことに成功したのではないかと思います。先日ピエールエルメ氏も、日本のフランス菓子のレベルを高く評価しておられました。一方、今回出品されている中で目立った存在として、アジア諸国の人の名前がありました。それらの展示作品は、そのどれもが非常に凝ったすばらしいものでした。これからは中国をはじめとしてアジアの国々で活躍されるパティシエもどんどん登場してくるような気がしました。

次に気になったのは、専門学校生の活躍です。「にいがた製菓・調理師専門学校えぷろん」は受賞作品のネームプレートのなかでも特に目につきました。関東でもいくつか有名な専門学校がありますが、それに並んでここの存在はとても気になります。将来の日本のsweetsをささえる、未来のパティシエの活躍は夢と希望を与えてくれます。そして同じように、日本全国には他にもたくさんのすばらしいケーキ屋さん、パン屋さん、専門学校があるに違いありません。これからもどんどんアンテナを張って、少しでも多くの情報を皆さんにお伝えできればと思うパナデリアでした。