今年のジャパンケーキショーでは特に楽しみにしていたものがありました。
それは、パナデリアの講習会でお世話になっている中沢乳業株式会社 渋井洋さんによるケーキのデモンストレーション!渋井さんはパティシエの経験を活かし、現在はチーズケーキなどの商品開発や個人店向けの指導をされている方。ツボを押えた説明と、簡単にワンランクアップできるコツ満載のデモは、プロのシェフからも人気が高いのだとか。
イベントの目玉ともいえるピエスモンテのすばらしい作品の数々、そしてシェフによる講習会、企業ブースの様子なども併せてご報告します。





学生を初め、ホテルやパティスリーからの出品も多いジャパンケーキショー。シュガークラフトやラッピングなど色々な部門がありますが、その大きさと迫力で目を引くのはやはりピエスモンテ部門。入賞作品はもちろんですが、それ以外も発想力豊かな力作揃いでした。
なぜか生き物モチーフが目についた今回のショー。印象に残ったいくつかの作品をご紹介します。





アップはこんな顔。
表皮の質感といい、本当にリアルです。




躍動感溢れる
カエルのジャンプ!


鱗の1枚1枚まで
とても丁寧に作られています







グランプリを受賞したのは
名古屋マリオットアソシアホテル
の長田和也さん。
布のひだまで細かく表現されて
います。


こんな夢のある作品も!

ロアレギューム 小寺シェフの作品を発見!
独創的なデザインが目を引きます。







自社製品のよさを分かってもらいたい!あの手この手で、プレゼンテーションが行われる企業ブース。今年一番の人気だったのは、パナデリアでもお知らせしていた『カフェリーヌ』のブース。エレベーターを降りるとすぐ目に入る、辻口博啓さんの巨大看板とモニターに黒山の人だかりができていました。辻口さんのカリスマ性には脱帽!



←限定で1000個配られた
辻口さん作のカフェリーヌショコラ。
→タカナシ乳業のブースに
ずらりと 並べられた生クリーム!





渋井さんによる『中沢クロテッド』を使用したデモンストレーションブース。
クロテッドクリームというとどうしてもスコーンにつけるクリームという印象が強いですよね。
ところが、コクのある乳風味はそのままトッピングするだけでなく、ケーキに使ってもとてもおいしいものなんです。
ただ味を見るだけでなく、使い方を教えてくれるのは使う側にとっては嬉しい限り。
生クリームとは一味違うコクのあるババロア。簡単にできるので、ぜひ試してみてください!
※レシピはこちら
(パナデリア会員のみご覧いただけます)




←パナデリア講習会ではおなじみ
の渋井シェフ。
クロテッドクリームを使ったババロア
にリンゴのソテーが入っています→





取材当日はフラウラ桜井修一シェフによるチョコレートのデモンストレーションが行われていました。先輩シェフの技をこの目で見たい!そんな想いが伝わってくるような熱気溢れる会場でした。







「あっ!あそこにいるのは!」、「あ!こんなところで!!」。そうです。審査員に名を連ねるベテランシェフの方々に会い、お話しできるのがジャパンケーキショーのすばらしいところ。普段は1国一城?の主として厳しい表情のシェフたちも、ここではちょっとリラックス。来年はあなたも思い切って話しかけてみてはいかがでしょう?

主催の日本洋菓子協会に所属するベテランシェフの面々。当日は喫茶室でケーキを販売したり、展示作品の見張り役になって大声を張り上げたりと大忙しです。



パティシエ・シマ 島田進さん

忙しい中、私たちのために時間を割いてくださった島田シェフ。
喫茶室のテーブルに一般のお客様と相席をすることに。
ところが、話しをしながらも島田シェフが隣の方のお皿をチラリ、チラリ。
気になって仕方がないという様子で、その女性がフォークを口に
運ぶたびに見ているのです。そして食べ終わると一言。
「どうでしたか??」
「とてもおいしかったです」という答えに、口元をほころばせるシェフ。
「それうちのケーキなんですよ!残されちゃったらどうしようかな、と思ってたんです」
と話す姿は無邪気な少年のよう。本当に嬉しそうな様子でした。
"お客様の喜ぶ姿が見たい"いつになっても変わらないシェフの
姿は今回一番印象に残ったシーンでした。







左からマルメゾン 大山 栄蔵さん、日本ダロワイヨのシェフを勤めていたフレデリック・マドレーヌさん、スリジェ 原光雄さん、オーボンヴュータン 河田勝彦さん、ジャン・ポール・チェボー クッキングスチュディオのジャン・ポール・チェボーさん

スーツ姿のシェフ、あまりお目にかかれませんよね?大御所コンビを前に、恐る恐る写真をお願いしたのですが、こんなに素敵な笑顔を見せてくださいました!

リリエンベルグ 横溝春雄シェフ

込み合うグランプリ副賞展示コーナーでお会いした横溝シェフ。作品をよく見ようと押し合うお客さんに「そこは入らないで下さ〜い!」と大きな声で呼びかけていました。
会場のお客さんたち、横溝シェフだって気づいていたのかな?





グラングルマン ル クール ピュー 鈴木 芳男さん

洋菓子に関する相談コーナーでお会いした鈴木シェフ。




レ・アントルメ国立 A沢信次さん

相談コーナーに座っていたかと思うと、喫茶の裏方で一仕事、と本当に忙しく働かれていたA沢シェフでした。