Panaderiaが行く『ユーハイム丸ビル店オープン』


2002年9月6日、東京駅前に新しい丸ビルがオープンしました。ビジネス、ライフスタイル、カルチャー、どのシーンをも満足させる新しい丸の内スタイルの象徴ともいえる丸ビルは、今後ここから発信される情報が、確実に私たちのライフスタイルを変えていくことを予感させるような空間に仕上がっています。広尾の超人気イタリアン『アロマフレスカ』の姉妹店『Essenza』や、今回はフォカッチャ専門店として登場の『ガルバニャーティ』、西荻窪のハチミツ専門店『ラベイユ』、フランスの三ツ星レストランの気鋭のシェフの味が楽しめる『Sens&Saveurs』や『モナリザ』などフレンチも充実。もちろんレストラン以外にもたくさんの店舗が出店しています。日本での第3号店となるテレンス・コンラン卿のおしゃれなインテリアで名高い『ザ・コンラン・ショップ』などなど…。ブランドショップの立ち並ぶ丸の内仲通りに加えて、これからの丸の内は新しいショッピングエリアになりそうです。



そんな丸ビルのオープンに先駆けて、パナデリアは『ユーハイム丸ビル店』のオープニングレセプションにご招待頂き、取材に伺ってきました。 B1Fのフードコートを奥へ進んで行くと目に飛び込んでくる赤い看板の店舗がユーハイム丸ビル店。ロゴも店舗デザインもおしゃれに変わって、一瞬ユーハイムとはわからないほどです。このデザインを手がけたのは、ドイツのトップデザイナー集団「ペーター・シュミット・グループ」のペーター・シュミット氏。ヤコブス、ヒューゴ・ボス、ジル・サンダーなども手がけたトップデザイナーです。会場でも実際お会いしましたが、スタイリッシュで優しく素敵な方でした。
ペーター・シュミット氏と河本社長
創業80年を記念して何かしようということになった時、ユーハイムの河本武社長はロゴ・マークと包装紙だけは絶対に変えないつもりでいたそうですが、シュミット氏との出会いによって「純正自然」の企業哲学・ドイツ菓子・全国有名百貨店のれんブランドの3点以外は全てを変えて、「新しいユーハイム」を作ろうという考えに変わられたそうです。そしてここに新生ユーハイムの第一号店が、「純正自然」「マイスター」「ドイツ最新デザイン」の三位一体の元にオープンしたというわけです。また、シュミット氏が新しいユーハイムのブランドカラーに選んだ色は赤。赤は王様の色であり、生きる喜びの象徴。この斬新な色合いからも、新しいユーハイムの心意気が伝わってくるような気がします。
洲崎武男シェフ マイスター安藤明氏

明るくモダンな店内は、焼き菓子の詰め合わせが並ぶギフトサロン部門、色とりどりのケーキが目を惹く生ケーキ部門、そして今までなかったドイツパンと惣菜のデイリー部門の3つに分かれており、ドイツの食を提案する複合店となっています。
お惣菜を担当するのは洲崎武男シェフ。ユーハイムの哲学である「添加物は使わない、シンプル」をモットーに、素材の持ち味を活かす惣菜作りが特徴。シェフ一番のお薦めのローストポークも塩のみで味付けし、肉の旨みを引き出した素直な味です。野菜をシンプルに塩茹でし、バルサミコ酢のドレッシングをかけただけのサラダなども、素材のよさがストレートに出ています。
 ザワークラウトはもちろん、ソーセージの入ったサラダ、魚介のマリネなど種類もたくさん揃っています。

 お菓子のシェフはユーハイムの顔でもあるマイスター安藤明氏。今までの焼き菓子に加えて、この丸ビル店ではたくさんの生ケーキも加わりました。カーディナルシュニッテンをロールケーキ風にアレンジした「カーディナル」、シュバルツベルダーキルシュトルテをシェフ流にアレンジした「キルシュローラーデン」など、トラディショナルでありながらシェフのアレンジの加わったケーキがたくさん並んでいます。そんな中ひときわ目を惹くのが、ペーター・シュミット氏とのコラボレーションから生まれたケーキたちです。デザイナーであるシュミット氏とのお菓子の共同開発には苦労も多かったそうですが、さすがにケーキのデザインも斬新で美しいものばかり。その中のひとつ「ザラストロ」は、真っ白なピラミッドにフォークを入れるとてっぺんに隠されたフランボワーズのソースが流れ出てくるというしくみ。ソースの甘酸っぱさと下のピスタチオムースの苦みのハーモニーを味わうケーキです。

マイスターコレクション
→上の写真をクリックしてください。
 

全てのお菓子の中でのお薦めは・・という質問にシェフが挙げたのが「フルフトロレ」と「マイスターコレクション」。「フルフトロレ」はキルシュに漬け込んだアーモンド、へーゼルナッツ、イチジク、クランベリーなどを焼き上げた濃厚なフルーツケーキです。 「マイスターコレクション」は5種類の焼き菓子の詰め合わせですが、それぞれ、季節の味・食感・香り・形と味・音と、五感で楽しめるお菓子になっています。 パナデリアでも早速購入していただきましたが、個性的な味の組み合わせや食感・香りが素晴らしいお菓子でした。パッケージもおしゃれで、ギフトにお薦めです。 やはり!安藤シェフの自信作は焼き菓子のようです。「肩肘張らず、温かくほっとするお菓子を心がけたい。」とおっしゃっていました。



 
志賀勝栄シェフ
パンを担当するのは志賀勝栄シェフ。『アルトファゴス』や『ペルティエ』などでフランス系のパンを極めようと25年間やってこられたシェフなので、今回ユーハイムでドイツパンを作ることになり、正直初めは悩んだこともあったそうです。でも嗜好錯誤を繰り返す中で、ライ麦の配合の多いパンはしっとりとしていて、実はごはんに近いのではないかと気づき、その辺を主張していきたいと思われたそうです。
 ドイツパンの中での自信作が、ライ麦95%の「シュバルツブロート」、ライ麦90%の「フォルコルンブロート」、人参やピスタチオ、スパイスの入った「コルナンコルン」、パン・オ・フリュイをアレンジした「オープスト」の4つです。ライ麦を使ったものは酸味が強すぎず食べやすい味で、「コルナンコルン」はピリッとスパイスの効いた新鮮な味でした。
 また、"自分らしさを出せた"というバゲットや全粒粉を使ったクロワッサンも全てユーハイム丸ビル店のオリジナルです。
その他、麦酵母のパン・オ・ルヴァン系にも力を入れていきたいし、ドイツの菓子パン系のものもいろいろ作っていきたいと、熱く語ってくれた志賀シェフの姿に、私たちの期待も高まります。





コルナンコルン

今まではギフト用のお菓子を買うというイメージだったユーハイムですが、これからはドイツパンにドイツ風お惣菜、そしてデザートも揃って、もっともっと日常でも楽しめるお店になりそうです。



丸の内ビル(丸ビル)
住所:東京都千代田区丸の内2−4−1
アクセス:JR東京駅丸の内南口より徒歩1分
          地下鉄丸の内線東京駅より直結
          地下鉄千代田線二重橋前駅7番出口より徒歩2分

ユーハイム丸ビル店
   丸ビル地下一階
   電話:03−5220−3301



ユーハイムのホームページはこちら