パナデリアの次回会報の素材研究は生クリーム。
徹底解明を目指して、中沢乳業さんへ伺ってきました。

まずは新橋の本社を訪問。中沢の爽やかなパッケージのイメージと、新橋がちょっと結びつかなかったのですが、中沢乳業はその昔汐留に牧場を持っており、この辺は馴染みの土地なんだそうです。今や高層ビルが立ち並ぶ最先端の街に牧場があったとは・・・。そして、今や大きな企業体となった中沢乳業の原点は、牧場だったんですね。
私達を迎えてくれたのは、販売推進部長の中澤謙次さん(写真右)と渋井洋さん(写真左)。
渋井さんのお顔に見覚えのある方もいらっしゃることでしょう。以前、講習会の講師を何度も務めて下さり、パナデリアがとてもお世話になっている方です。
中沢乳業では、顧客サービスの一環として昨年9月にR&Dテストキッチンを開所、そこでの指導を渋井さんが担当されています。
業務用厨房機器を備えた教室と、色々なお菓子の写真を見ることが出来るプレゼンテーションルームを完備し、顧客の持っている色々な環境に合わせた商品を提案していくとのこと。
「少人数でキャッチボールをしながら行いたい。」と渋井さん。
熱のこもった教え振りが目に浮かびます。
久しぶりに食べた渋井さんのお菓子はやっぱり美味しく、「是非ここでパナデリア講習会を!」とお願いしてきました。

また、中澤さんから会社の歴史や商品のラインナップ、最近の販売傾向を伺いました。
私達がスーパーで目にする中沢製品はほんの数種類ですが、業務用商品の多さにビックリ。
同じ45%の商品でも、業務用は4種類もあるんだとか。

 
これらは全て顧客のニーズから開発されており、
日本の職人さんがとことんこだわっていることの表れなのかもしれませんね。


午後は神奈川県藤沢市にある中沢フーズ株式会社 湘南工場へ移動。
生クリームの製造過程を見せてもらいました。
緑豊かな広い敷地に白い建物が建っており、とても清潔感のあるイメージ。
まずは工場内での作業についてのビデオを拝見、
その後、白衣・ヘアキャップ・スリッパカバーを着用して工場内へ。
驚いたのは、衛生環境に対しての徹底ぶり。
製造過程に対しては「洗浄に始まり、洗浄に終わる。」とも言われているそうです。
また、工場内の害虫対策も徹底していて、害虫を寄せ付けない電灯だけでなく、害虫を寄せ付ける装置までありました。
これは、万が一害虫が混入した場合に捕獲し、更にその害虫について検査をする為だそう。
かつ、工場内は外気より若干高圧になっており、これは内部を高圧にすることによって空気を外に循環させる為とのこと。
本当にすごいですよね。
また開発や検査に関わるスタッフの方も多く、検査室や開発用のテストキッチンが充実しているのもビックリ。
「自分達が作った製品がどのように使われるのか体験しないと。」
とのこと。

大きな業務用のエスプレッソマシーンもあり、
これが某コーヒーチェーンのカプチーノを美味しくするのに役立っているのかな。




気が付くと既に夕方、あっという間の一日でした。
中沢の社員の皆さんはとても礼儀正しく、本当に熱心。
そんな社風が美味しい製品を生み出している秘訣なのかもしれませんね!

取材の詳しい内容は、次回の会報にてご報告します。ご期待ください。