「新作が出来たから食べてみて!」
こんな言葉と共に、よくパンを送ってくれる『パン焼き人』の安井シェフ。最近ではすっかり定着した無塩・無糖の低カロリーパンも、何度も試食をさせていただきました。その積極的な姿勢にはいつも感銘を受け、次々と出てくるアイディアには本当に驚かされます。そんなシェフが「パンの美味しさ、そしてパン作りの楽しさを知ってほしい」とのことから、パン教室を始めてもうすぐ一年。念願の教室取材へ行ってきました。



安井シェフ


会場は、店内のカフェスペース。決して広いとはいえないスペースですが、今にも手が届きそうな近距離にシェフが立ち、隣には業務用のオーブンとホイロが。そこはまさに厨房のような雰囲気。この日集まった生徒さんは約15名。教室のことは特に宣伝をしていないため、皆さん店頭で知って参加した「パン焼き人」の常連さん方だそうです。






今回の教室のテーマは、バレンタインに近いことから「チョコレートを使ったパンとデザート」。
チョコレートのガナッシュとオレンジを練りこんだリッチなパン”ショコラ・オランジュ”と、チョコレートガナッシュを使った”チョコレートムース””アマンドショコラ”を作りました。基本的にデモンストレーション形式ですが、パンの成型では生徒さんも参加して各々好きな形に成型。その様子はとてもアットホームで、生徒さんだけでなくシェフもとても楽しそう。こんなシェフとのふれあいも、講習会の醍醐味のひとつなのでしょう。






また今回のお菓子は、”ショコラ・オランジュ”で作ったチョコレートガナッシュを利用して作るもの。ガナッシュは冷蔵庫で一ヶ月以上保存が可能なため、無駄なく簡単に作ることができるお菓子です。素人が家庭で作る際のポイントをしっかり抑えたシェフの説明は、とてもきめ細かくわかりやすい内容。しかしそんな真面目な話のなかにも、「アマンドショコラを箱に詰めてリボンをかければバレンタインはバッチリ。男はこういうの好きだと思うから」と親切!?なアドバイスもあり、場の雰囲気はますます和やかになっていました。






最後にはお楽しみの試食タイム。講習で作ったものの他に、軽食としてシェフオリジナルのクロックムッシュが登場。
トーストした厚切り食パンにクリームシチューをかけたものですが、実はこれは固くなったパンの活用法として紹介したいとのシェフの気持ちから。料理人の経験もある安井シェフらしい、パンへの愛情が感じられるメニューでした。






ショコラ・オランジュ


パン生地が黄色いのは、オレンジジュースと卵で捏ね上げているから。オレンジピールとガナッシュを練りこんだ、リッチな味わいのおやつパンです。






チョコレートムース


ガナッシュに、卵黄、メレンゲ、泡立てた生クリームを混ぜ込んだムース。フワフワとした軽い食感で、子供でも食べやすい優しい味に仕上がっています。






アマンドショコラ


ローストしたアーモンドをキャラメリゼし、ガナッシュをからめてココアパウダーをまぶしたもの。簡単で一度に大量にできるため、このレシピをの出番は多そう。





開催は基本的に毎月1回で、夏休み・冬休みには「親子パン教室」も開かれるそう。
日程等の詳細は、お店へお問い合わせください。


『パン焼き人』
住所東京都目黒区八雲2-8-11 第2益戸ビル1F
tel03-3718-0700