モンサンクレールを拠点に、ル ショコラ ドゥ アッシュ、和楽紅屋、そしてコンフィチュール・アッシュと、もはや、パティシエの枠を大きく跳び越え、さらなる進化を遂げていく辻口博啓さん。次なるステージはなんとコーヒーショップ!?





ある日、パナデリアに1通の招待状が舞い込みました。

中には、

“バリスタワールドチャンピオンがつくる最高のエスプレッソ
「Paul Bassett」”

の文字。そして、長髪のイタリア人バリスタの隣には、堂々たる辻口氏の姿が!

進化を続ける、辻口博啓さん

銀座に新しくオープンした「Paul Bassett」は、イタリアを代表するバリスタ、ポール・バセット氏と日本を代表するパティシエ、辻口博啓氏のコラボレーションによるコーヒーショップなのだそう。一体どんなコンセプトになっているのか、興味津々のパナデリア。一足早く行われたオープニングレセプションの様子をご紹介します。

たくさんの花には有名芸能人の名がずらり

場所は銀座の数寄屋橋交差点のすぐ近く。外堀通り沿いを歩いていると、早速人だかりが見えてきました。 入り口を入ると、まず目に入るのが巨大な焙煎機!なんと、ポール・バセットのためにデザインされた日本に一台の米レネゲイド社製ロースター。なんでも、あらゆる種類のコーヒー豆を、いかなる条件下でも安定した品質で焙煎できるのだとか。黒や茶などシックな色合いにキリッとまとめた店内に、不思議とマッチしています。

圧倒される大きさ!ここからおいしさが生まれます

コーヒー豆の芳香に包まれながら、正面に目を向けると、エスプレッソマシンの並ぶカウンターが。黒いユニフォームに身を包んだバリスタたちが、キビキビと小気味良くエスプレッソを抽出する様子を見ることができます。

バリスタの技術だけでなく、ビジュアルも素敵!

最近は、シアトル系コーヒーショップの進出でよく耳にするようになりましたが、“バリスタ”とはエスプレッソコーヒーを淹れる職人の総称。元々は、イタリア語の“バール(bar)でサービスをする人(〜ista)”という意味なのだとか。こう説明すると簡単そうに聞こえますが、熟練した技術や豆に対する知識が必要とされる、まぎれもない職人仕事。そのため、「ポール・バセット」では、コーヒー豆の選別から、常時16℃に保たれたワインセラーならぬ豆セラーでの熟成管理、そして鮮度を追及した自家焙煎までと、あらゆる工程におけるクオリティを追求しているそうです。

徹底した管理!いずれは豆の販売も考えているとのこと
〜エスプレッソ〜
浅めにローストし、通常の約2倍の量から抽出されたエスプレッソ。もちろん苦味は強いですが、ローストによる焦げた味が少ないせいか、口当たりがまろやか。きめ細かいクレマの部分は、フワッとしたムースのような口当たりを感じます。




そして、右側の一画を占めるのが、お待ちかねの辻口博啓さんのショコラや焼き菓子。ご存知、六本木ヒルズ「ル ショコラ ドゥ アッシュ」のボンボンショコラたちが、ピカピカと輝くようにショーケースに並んでいます。

ゆっくり味わいたい極上ショコラ

味作りもさることながら、極薄のカバーやムース状のガナッシュを2層にしたボンボンなど、辻口さんらしいセンスが随所に光るラインナップに、思わず胸が躍ります。
こんな場所で自分のお気に入りを作っておくのも素敵ですよね。

ショコラと焼き菓子のコーナー。
左がコーヒーショップ、奥がサロンになっています



と言うわけで、さっそく試食させていただきました。

(※写真手前左から時計回りに)

〜マキシマ〜
少し固めの食感ですが、口どけが驚くほどなめらか!こっくり甘いミルクチョコレートにしっかりとシナモンが香ります。

〜アリバ〜
ナッティなコクと酸味が効いています。ラインナップの中でもビターなタイプですが、かつまろやか。力強い味なのに、クセがなく食べやすい味わいです。

〜ルション〜
表面を赤く彩るフランボワーズパウダーの酸味が効いています。カカオの苦味がしっかりとあり、ワインの香りが上品。


(※写真手前)

〜マーブル〜
フワッと軽く、口どけのよいムース状のガナッシュが2層になったオリジナリティ溢れるショコラ。ココナッツファインの食感が楽しい、パティシエらしいショコラ。


ショコラ、コーヒー、それぞれの美味しい店は数あれど、両方が揃った店は意外に少ないもの。
ショコラ好きにはもちろんですが、“せっかくのコーヒーだから、おいしいショコラが食べたいなぁ・・・”と感じていた人にも、ぜひおすすめしたいお店です。

軽いランチにもぴったり!こだわりのヨーグルトもあります

また、ショップ内ではコーヒー以外の飲み物や、辻口さんが提案するカスクルート類のオーダーも可能。パリのハチミツショップ“レ・ザベイユ”から輸入する天然にこだわったハチミツやパンデピスなどもイートイン、テイクアウトの両方で楽しめるようになっています。

プレーンとオレンジの2種あり、
両方ともスパイスは入っていないそう

ちなみに、2Fはピッツアの世界チャンピオンが手がける「PIZZA SALVATORE CUOMO」。400℃の石窯で焼き上げたモッチモチのナポリピッツアや、ナポリ料理も魅力です。

おすすめはやっぱりマルゲリータ



色々な使い方ができそうな新しいスタイルの「ポール・バセット」。銀座散策の合間に、ぜひ一度出かけてみてください!




ポール・バセット
住所 東京都中央区銀座6-4-6 銀座646ビル1階
TEL03-5537-0257
営業時間月〜金 8:00〜27:00 / 土日・祝日 8:00〜23:00