フランスで毎年行われるショコラの祭典、『サロン・ド・ショコラ』。なんと今年は日本でも新宿の伊勢丹で開催された。

訪れたのは初日の1月30日の午後3時前。平日だというのに6階の会場は人、人、人。それはそれはすごい熱気だった。

広い会場には『パティスリー・プラネッツ』や『アテスウェイ』など、おなじみの人気パティスリーのブースも。それぞれ魅力的なチョコレート菓子を並べていたが、なんといっても今回目指したいのは、通常日本では手に入らないフランスの名ショコラティエのチョコレートだろう。

会場の中心部には、パリ16区で170年もの歴史を誇る『ボワシエ』、パリ18区の『アルノー・ラエール』、MOFを始め、数々の栄光に輝く若きショコラティエ『パトリック・ロジェ』、'01年の「サロン・ド・ショコラ」でグランプリに輝いたプラリネを売る『シャルパンティエ』、パリ13区にあるMOFを取得した実力派の店『ローラン・デュシェーヌ』、やはりMOFを獲得し、ブルターニュに店のある『ル・ダニエル』といった、ショコラ好きなら一度は食べてみたい店の、箱入りボンボンショコラが売られた一角が。多くの人が立ち止まり、興味を示していたのだが、ひと箱4000円、5000円という価格にひるんでしまった人もかなりいた様子。
アルノー・ラエール パトリック・ロジェ


とりわけ人々の気をひいていたのは、ボワシエだろう。可愛い缶にピンクと茶色の花びら型の"塩味"のチョコレートが入ったものには、みんな興味津々。お値段は4500円?。ほしいけどちょっと高いなあ…と、すぐ横を見ると、同じくボワシエの、1800円のチョコレートジャムというのがあった。オレンジ、木いちご、アプリコットの3つの味があって、こちらは購入している人も多く見かけた。
ボワシエ ボワシエ(塩味のチョコ)


ちょうどその頃、デモンストレーション会場ではジャン・ポール・エヴァン氏のセミナーが行われていたので、足を運んでみることに。こちらも人、人、人だ。椅子席の後ろに立ち見の人。その人々の頭の間から、氏を確認するのがやっと、というほどだ。 ちなみにこの日は二人で訪れ、会場中央の高級コーナーで3種類の箱入りチョコを購入。しめて12300円?。持ち帰り、5人で分けた。ひとり2460円。賢い買い方ですよね。

手にし、口にすると、一つ一つの味というより、遠くフランスの名店のチョコを食べられた、ということに何より感動だ。

それにしても、あんなにたくさんの人がチョコレートを求めてやってくるとは、スイーツブームも熟しきった、と思わざるを得なかった。

これからはブームというより定着の時期なのだろう。さりげなくボンボンショコラがある日常なんて素敵!
ジャン・ポール・エヴァンの
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