さる2月13日、表参道のアトリエ・カフェ・ドゥマールにて「第2回ドゥマール・グランシェフ講習会」が催された。
講師はパークハイアット東京の創業当初からシェフパティシエとして活躍された横田秀夫シェフ。
1月に同社を退社され、現在は新しいお店の準備段階に入った。
初めてお会いした横田シェフはベテランらしい落ち着きとホテル出身のスマートさを兼ね備えた方。
参加者が10名限定という贅沢な環境のもとで講習が始められた。
この日作成したのはホテルでも提供されている『ブラウニー』。
通常は大きく焼いたものをカットするが、小さいプチフール型で焼くことで違った食感が楽しめるという。

「普段私たちは手で混ぜることは無いので、混ぜ方は皆さんのほうが上手いのでは?」
なんて冗談も交えながら和やかに進んでいく。
混ぜ方のポイントをアドバイスしているうちにあっという間に生地は出来上がり、プチフール型のフレキシパンに流してオーブンへ。 

焼き上がりを待つ間、5月に竣工予定の横田シェフの新しいお店「オーク ウッド」についてのお話に耳を傾けた。

「場所はクレヨンしんちゃんが住んでいる町(笑)、春日部。今までの経験を活かした集大成としての店にしたい。季節感を出し、ケーキだけではなくお店の雰囲気も楽しんでもらいたい。」

と瞳をきらきら輝かせながら嬉しそうに語るシェフの姿が印象的だった。 

そんな話を聞いているうちにオーブンからはチョコレートのいい香りが漂ってきた。小さい型で焼いているため焼き時間は10分程度と短いのも魅力。
いつもとは違ったデザート感覚のブラウニーを、というシェフの思いつきでガナッシュとクレームシャンティーが用意された。
四角いガラスの小皿に小さなブラウニーを積み上げ、ガナッシュとクレームシャンティーを垂らせば簡単デザートの出来上がりだ。 



〜できあがり〜

早速お楽しみの試食タイムへ。
「粗熱が取れた頃に食べる、上部がカリッ、底がしっとりとしたブラウニーも美味しい。」とシェフ。
また、小さい型で高温、短時間で焼いているために生地がふわっと軽いのも特徴。ほんのり温かいブラウニーはチョコレートの風味も豊かで幾つでも食べられそう。講習会終了後も記念撮影やサインを求めたりする人たちがシェフを取り囲み、皆名残惜しそうな様子だった。

5月に竣工予定の「菓子工房 オークウッド」は、ホテルのシンプルでスタイリッシュなケーキとは違ったイメージのものになるという。
また、再来年の夏にはお店が出来上がっていく様子や新しいケーキなどを掲載した本を柴田書店より出版される予定だそう。緑豊かな敷地の中に立つパティスリー・・・想像するだけで楽しみである。



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