穏やかな笑みをたたえた大船観音。その姿を望む大船駅のすぐそばに、今年の8月、ちょっと変わったスタイルのお店がオープンしました。

爽やかなグリーンの扉の向こうで待ち受けているのは、ブーランジュリーとパティスリー。パンとケーキが一緒に買えるというスタイルはもちろん珍しくはありませんが、実は、この「カルヴァ」は、お兄さんの田中聡さんがパンを、弟の二朗さんがケーキを、さらに、お2人の友人が同じビルの3Fでビストロを担当しているというお店なのです。兄の聡さんによれば、「お店は一緒ですが、販売や経営はまったく別々。だから、お互いに好きなことができるし、いいものが出せるんですよ」とのこと。確かに、密かな闘志がクオリティの向上に一役買ってくれているのかもしれません。
そんなわけで、今回はパン屋さんとケーキ屋さんの両方でご紹介させていただくことにしました。ちなみに、店名の「カルヴァ(CALVA)」は、それぞれにとっての思い出の場所、フランス・ノルマンディー地方で作られるリンゴのブランデー「カルヴァドス」からとったもの。これから、ゆっくりと熟成し、ますます素敵なお店になっていくことでしょう。

兄でブーランジェの田中聡さん(右)と、弟でパティシエの
田中二朗さん。もちろん、ユニフォームだって違います


「パティスリー カルヴァ」は こちら から

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兄の聡さんが腕を振るうブーランジュリーでは、「カルヴァ」のトレードマーク “リンゴ”の自家製酵母を使ったパンのほか、サンドイッチや惣菜パン系も充実。「ミクニ マルノウチ」出身というだけあって、センスを感じる素材使いが目を惹きます。中でも、「ずっと、こういう食パンを作りたいと思っていた」という聡さんのおすすめは、野菜やフルーツ をたっぷりと練り込んだ小型食パン。デイリーなアイテムで、こんなに季節感と楽しさが感じられるという発想は、かなり新鮮。ひっきりなしに訪れるお客さんにも納得です。


栗とカシスの食パン (1/2)
¥315

人気の野菜&フルーツの食パンシリーズから紹介するのは、秋らしい一品。フワフワでしっとり感のある生地に、マロングラッセとカシスがたっぷり練りこまれています。甘くコクのある栗の風味とフルーティな甘酸っぱさのバランスがよく、心地よい余韻が広がります。
オレンジ・アプリコット(小)
¥160

リュスティックのような素朴な形をしたライ麦パン。むっちりとひきのある生地は、ライ麦の風味があり、やわらかな甘みが感じられるもの。オレンジのフルーティな香りと、キュッとしたアプリコットの酸味が利いています。
パン・オ・レ
¥65

ふんわりソフトなパン・オ・レは、単にやさしいだけでなく、ほどよい弾力も特徴。すっきりとした味わいながら、バターとミルクの風味とコクが広がり、リッチな余韻を残します。毎日の朝食にぴったり。
ティエリー(小)
¥85

自家製のリンゴ種を使用したという生地は、フルーティな酸味が特徴。印象としてはシンプルなのですが、噛みしめていると、じんわりと甘みが生まれて深みのある味わいに。きめが細かく、もちっとした食感です。
パン・オ・セレアル(小)
¥265

プチプチッとした食感が楽しめる、シリアルたっぷりの食事パン。ゴマ、ポピーシードなど、4種類の雑穀が入っています。自家製リンゴ種を使用した生地は、きめが細かく、しっとりとした食感。すっきりとした酸味が爽やかです。






ブーランジュリー カルヴァ
住所 神奈川県鎌倉市大船1-12-18
Tel&Fax0467-45-6260
営業時間7:30 〜 21:00
定休日毎週火曜、第3水曜
アクセスJR横須賀線大船駅東口から徒歩3分





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