目印は白い壁と木の扉、そして籠に盛られたパンたち。派手な看板もないし目立つ色合いでもないから、初めての人は気づかずに通り過ぎてしまいそう。たとえ気づいた人でも、中が見えないから一瞬ためらってしまうかも。でも、何故か魅力があるんです。“あの扉の向こうに何があるんだろう・・・?”そう思わずにはいられない、温かみのようなもの。その予感は、扉を開けた瞬間に確かなものへ。店内に並ぶパンたちのほっこりとした表情を見たら、そのおいしさを確信してしまいました。特にハード系が充実していて、中には京都ならではのものも。“長文屋の唐辛子を使った○○”とか“九条ネギの○○”といったフレーズに、思わず反応してしまうこと間違いなし。粉や酵母もいろいろと使い分けているというから気になります。
前田隆行シェフのもとで、ゆっくり丁寧に作られるクロアのパン。その優しい味わいは、何度も足を運びたくなる魅力に溢れています。(2009.01)



バゲット
¥220

カリンと軽快な歯応えのクラストを齧ると、中からは艶々のクラムが。もっちりしっとりとして、ご飯のように優しい旨みが広がります。すっきりと清涼感のある後味も印象的。少し太めのサイズなので、クラムをたっぷり楽しめるのが嬉しい。

松の実のリュスティック
\231

不規則で大きな気泡が入った生地は、しっとりしなやか。透明感があってモチモチしているのが特徴です。中にはたっぷりの松の実が。この松の実、京都・鷹峯の名品、松野醤油にひと晩漬け込んでいるところがミソ。じんわりと広がる醤油の香りが癖になりそう。
ネギのブリオッシュ
¥168

ふんわりと柔らかいブリオッシュ生地に、刻んだ九条ネギとハムを練りこみ、上にはチーズをトッピング。甘みのある生地に、薬味的にネギが使われているところがポイント。適度な辛みと香りが余韻となって心地よく響きます。
トゥルヌ(七味+コンテ)
¥231

細長い形にひねったカンパーニュ生地に合わせたのは、長文屋の七味唐辛子+コンテチーズというユニークなもの。むっちりと弾力のある生地にコクのあるチーズが絡み、後からピリリと七味の香りが追いかけます。主張しすぎず、それでいて印象的なスパイス使いです。
黒糖オレンジ
¥178

厚みのあるカップ状の形が美しいデニッシュは、ざっくり焼けた外側と、もっちりした生地とのコントラストが魅力。バターの風味と粉の旨みもしっかり伝わります。中には黒糖+クルミ+オレンジピールを合わせたクリームを入れて、優しい甘さと清涼感をプラス。




クロア
住所 京都府京都市鷹峯藤林町6長八館1F
Tel075-495-6313
営業時間8:00〜18:30
定休日火曜・水曜
アクセス 地下鉄烏丸線北大路駅より車で約10分



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