お菓子好きなら、ノルマンディーのルーアンと聞けば、すぐにミルリトンが浮かぶはず。そう、ルーアンのミルリトンは、フランス地方菓子として日本でも有名なお菓子のひとつです。しかし、当のルーアンに来てみると、「ない、どこのお店にもミルリトンがない!」。へたをするとミルリトンの名前すら理解してもらえない。これは、いったいどういうことだろう?ルーアンのミルリトンという認識は、もしかしたら、日本人だけのもの?・・・まさか、Mirliton de Rouenという名前は、フランスでも有名なはず、なのに何故?・・・という疑問で、頭の中がクエスチョンマークだらけになりつつ、「そうだ!ミルリトンという名前のお店、あそこなら、ミルリトンは絶対にあるはず」と思い、訪ねたのがここ「ル・ミルリトン」です。でも、悲しいかな、やはりここにもミルリトンはなく、たぶん、ルーアンのミルリトンは、確かに発祥の地かもしれないけど、きっと名物として売られるというより、家庭で楽しんでいたりしているうちに、なんとなくよその土地に広まっていったのかも。だから、ミルリトンを食べたければ、ルーアンにだけは来るな!という新たな認識を持って、皆さん、ブルターニュを訪ねましょうね。さて、「ル・ミルリトン」、このパン屋さんは、ミルリトンはなくてがっかりだったけど、そんなものはなくても、訪ねる価値大ありのお店でした。おいしい、とにかくおいしい。ルーアンに出かけたら、ぜひ「ル・ミルリトン」のパンを食べてみて。ミルリトン(あー、まぎらわしい!)に出会えなかった悔しさも、すっかり癒してもらえるはずです。
(2010.02)




バゲット
0.8ユーロ

クラストがばりばり、さくさく、まるでおせんべいのような香ばしさ。クラッカーのような塩気がぴりっと効いています。対してクラムは、やや酸味のあるしっとり系。ゆっくりと旨みと甘みが広がります。とてもおいしいバゲットです。
クロワッサン
0.8ユーロ

しっかり焼きこまれたクロワッサンは、底やはじっこまでバリバリッとして気持ちがいい。 口溶けのよい生地は、バターの風味もしっかりとして上品な甘さが余韻として残ります。粉のおいしさも感じさせてくれる優等生のクロワッサンです。
ミレピ
1.50ユーロ

雑穀の香りと味わいがしっかりとして、噛むごとにシリアルの香りがはじけるような香ばしさ。酸味もほどよく、塩気もきりっと効いています。バリバリのクラスト、中のややキメの詰まった生地は、甘みがあってコクもあり、おいしい。数種類のシリアルの味の違いも楽しめます。
パン・オ・レザン
1.0ユーロ

とにかく手にとっただけで、おいしそうな香りがふんわり。固めでかりっとした生地に、しっとりとしたレーズンの酸味と、乳風味豊かなカスタードクリームの甘さが活きています。さっくりとしながら、中はふんわりという生地の食感のコントラストも素晴らしい。バターのおいしさもさすがです。
ブリオッシュ
1.0ユーロ

ふわっとバターと卵の香りが広がります。まわりはさっくり、中はふんわりしっとりとした軽やかなブリオッシュ。見た目どおりのおいしさで、ミルキーで上品な後味が、口いっぱいに広がります。絶妙な塩加減も見事。




Le Mirliton  ル・ミルリトン
住所 88, rue de la Republique, 76000 Rouen
TEL 02.35.71.68.18
営業時間 8:00〜21:00
定休日 7:15〜21:00



※このページの情報は掲載当時のものです。現時点の情報とは異なる可能性がございますのでご了承ください。