コッペパンに揚げパン…。洒落たブーランジェリーブームの陰で、最近はちょっと肩身の狭そうななつかし系のパンたちが堂々と並んでいるのが、ここ「みんなのぱんやさん」です。
とはいえ、ただのなつかしパン屋さんとはちょっと違います。実は、「みんなのぱんや」は、同じビル内に店を構える「VIRON」の兄弟分。そう聞くと意外かもしれませんが、つまり、「VIRON」がフランスなら、「みんなのぱんや」は日本らしさを追求したパン屋さん、というわけなのです。
商品棚にはコッペパンにジャムやコロッケ、焼きそばにスパゲティをサンドしたものまで、日本らしいパンがズラリ!まるで、タイムスリップしてしまったかのような品揃えですが、ひとつだけ違うのは、そのおいしさ。しっとり口どけの良い上質な食感、そして、懐かしさの中にも洗練されたフィリングの味わい・・。日本のパンの良さを残しつつ、現代の技術と感覚で丁寧に作られた、貴重なおいしさがここにはあります。
あくまでも、気取らずに食べたい「みんなのぱんや」。
コーヒーでもワインでもなく、おともにはぜひ牛乳を。
忘れかけていた、パンの魅力に出会えるかもしれませんよ。
(2010.05)




みんなの食パン
¥280(1斤)


ふわんふわんの生地は、クニュッと適度な弾力があり、耳までやわらか。最初、甘みを感じますが、塩気もしっかりしているので、全体に濃い味わいに感じます。とはいえ、バターや生クリームのリッチさがなく、あくまですっきりとした味わいなのが「みんなのぱんや」らしいところ。しっかり甘い、苺のジャムが合いそうな味わいです。
くりーむぱん
¥160


ふんわりとやわらかく、甘みのあるパン生地。なかには、トロッとやわらかな自家製クリームがたっぷり入っています。最近のクリームは、卵風味の濃いリッチなものが多いですが、これはミルクの風味がフワッと香るすっきりとしたおいしさ。どこか懐かしい、さっぱり感のある味わいになっています。グローブ型もポイント。
あんぱん
¥160


軽く、しっとりとした生地は、口に入れるとすっとなくなるような口どけの良さ。なかには、ほっくり、豆の香りがする、自家炊きの粒あんが入っています。これぞ、あんぱんといった王道的おいしさなのに、どこか都会的な洗練された印象になっているのはさすが。トップの黒ゴマの香ばしさが効いています。
コルネ チョコクリーム
¥180


町のパン屋さんではお馴染みのコルネ。見た目は、そのコルネと全く同じなのですが、なんといっても違うのは、なかのクリーム。なんと、贅沢にもオーガニックチョコレートを使ったクリームなのです。オーガニックチョコレートならではのキレのいいカカオの香りをいかしたその味わいは、ふんわりパンとの相性も抜群。ちょっとあなどれないおいしさです。
黄金ぱん
¥140


給食で大人気だった「揚げパン」は、「黄金ぱん」という立派な名前で登場。れっきとした「揚げパン」なのですが、パン生地の歯切れのいい食感、きなこの香ばしさ、グラニュー糖のチャリチャリッとしたアクセント・・・、そのすべてがグレードアップしたおいしさは、まったく似て非なるもの。揚げたしつこさも全くなく、上品と言ってもいい味わいになっています。




みんなのぱんや
住所 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルTOKIA B1F
Tel 03-5293-7528
営業時間 11:00〜19:00
定休日 無休
アクセス 東京メトロ二重橋前駅、東京メトロ・JR有楽町駅より徒歩約5分



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