ベッカライ プデル 

今年の2月にオープンしたばかりのこのお店は、あのモルゲンベカライで修業された川辺清和シェフのお店。天然酵母のスイスサワー種のパンは、どれも食べやすい味。生地はもっちりとかみ締めるタイプ。その秘密は長時間低温発酵にあります。マイナス1度の冷蔵庫で20時間以上かけてゆっくりと醗酵させるため旨みがじんわりと響きます。 そのまま食べてもよし、焼いてもよし、バターやジャムをつけてもよし、どんな食べ方をしてもそれぞれのおいしさを持つ懐の深いパン。 そして何より値段の安さ!「これが適正価格ですよ」というシェフ。子供のためにつくった動物パン、ライ麦を使った食事パン、食パン。どれもが本当に丁寧に作られています。実家がパン屋さんという奥様がきめ細かくお客様に対応されています。これぞ理想の「地元密着型パン屋さん」です。 (2003年5月)

オリーベンブロート ¥150

ほのかに赤みの混ざった生地にはトマトが混ぜ込まれています。ところどころに入ったオリーブがほどよいアクセントになっています。決して強すぎないこの二つの味が、そのまま食べても、料理と合わせてもおいしく食べれられるポイントです。カリッと歯応えのよいクラストもおいしい。
パン ド ロデブ ¥400

このタイプのパンにしては驚くほどクラストが薄く、パリパリと香ばしい。一方クラムはしっとりもっちりで、モチモチといつまでも粉の風味を味わいたくなる。水分量88%、20時間醗酵という大変手間のかかるパンと聞いて納得。それにしてもこの値段、安すぎます!
ビューリーブロート(ヒマワリ) ¥450

他のパンに比べて割と厚めのパリッとしたクラストには、隙間もないほどびっしりとひまわりのタネがついています。このプチプチはじけるタネの食感とモチモチでのクラムの相性はぴったり。クラムがこんなに香ばしいパンはなかなかお目にかかれません。
ビューリーブロート(レーズンとクルミ) ¥450

食べにくくならない程度に入ったライ麦の酸味とレーズンの甘さ、クルミの香ばしさがとてもいいバランスです。ほどよい塩味も手伝って、ライ麦初心者にもおいしく食べられること間違いなし。
ランドブロート(ヌスルンド) ¥180

ごつごつとしたクラストはガリッと思い切り噛みつくと粉の香ばしさが口いっぱいに広がる。中にはクルミとミルキーなクリームチーズが入っており、ひきの強いクラムとよく合う。天気のいい日に自然の中で思い切りかぶりつきたい、そんなご機嫌な気分のパンです。
ブリオッシュ ¥300

これは高さ20cm近くある大きいブリオッシュ。甘すぎずしょっぱくもなく、バターもしつこくなく卵の味も強すぎず・・・。とにかくどの味も突出していない自然な媚のない甘みで、どんどんお腹に入っていってしまいます。小さいのじゃ物足りなくなってしまうからこの大きさが用意されているのかな、そんな気すらしてしまうブリオッシュです。

住所 東京都府中市天神町3−16−2 パレススメール
TEL 042−364−5550
営業時間 9:30−19:00
定休日 日曜・祝祭日
アクセス 京王線府中から徒歩15分 バス小金井行き 学園通り郵便局前下車3分