しゃんぴによん  

富士山の噴火によって流れ出した溶岩を使った石窯があるのをご存知でしょうか。遠赤外線の効果で火の入りが良くしっとりと焼け、また溶岩に含まれる元素の防菌効果でパンの老化を抑え、溶岩自体に含まれるミネラル分を摂取することも出来ます。富士山の麓である静岡県沼津市にこの溶岩窯を使っているパン屋さんがあると聞き、早速伺ってきました。駅前商店街のアーケードの一角にある、いかにも地元に密着したという店構えの「しゃんぴによん」。窓際には煉瓦をはった大きな溶岩窯と石臼の製粉機があり、職人さんがパンを窯から出し入れする姿が見られます。店主の野本幸男さんのこだわりは石窯だけでなく小麦粉も。希少品種である北海道産「春よ恋」をベースにした自社専用小麦粉使っているとのこと。(一度に発注するロットが大きいので、なかなか個人店では難しいとのことです。) 店内には、食パン・菓子パン・惣菜パン・ハード系・サンドイッチと幅広いラインナップ。がっちりとお客様の心を掴んだ証拠に、客足は途絶えることがありませんでした。(2004年3月)



あんぱん \110

柔らかめの生地中には、水分が多目で塩気の効いた餡が詰まっています。ちなみにこの餡、和菓子屋さんを営んでいたというお父様が炊かれるとのこと。食べやすいさっぱりとしたあんぱん、何個も購入しているお年寄りを見かけました。
サルタナブレッド \360

甘みと酸味のバランスがとても良いサルタナレーズンが入った食パン。レーズンの量はそんなに多い訳ではないのに、レーズンの味が濃いためにレーズンばかりを食べているよう! もっちりと柔らかい生地との相性も良く、いくらでも食べられそうなパンです。
バタブレ \100

クッキー生地がかかっているこのタイプのパン、実は隠れファンが多いはず。でもこれはちょっと個性的。クッキー生地は固めのカリっとしたタイプで、さっぱりとした甘さ。切れ目が入っている部分には、有塩バターと砂糖をすり混ぜたようなクリームが挟まっています。クリームに塩気があるので、更にさっぱりとした味に仕上がっています。
食パン \220

小麦粉の香りがとても良い食パン。クラムの水分量が多くしっとりとしていて、サクサクとした口溶けの良さはバツグン。プレーンなパンだからこそ、こんな基本的な部分がしっかりとしていることが大事。「近所のパン屋さんにあったらいいなぁ」と思ってしまいました。
ミルクフランス \120

店の一番人気商品のミルクフランスは、さっくり感のある口溶けの良いパン生地。クリームはバターたっぷりの固めタイプで、後からミルキーな風味が口に広がります。甘さは控えめですが、食べ応えのあるお菓子パン。おやつにぴったりです。

住所静岡県沼津市添地町49番地
TEL&FAX055-962−2755
営業時間6:00 〜 パンが終わるまで(通常は18:00頃)
定休日日曜日・祝日
URLhttp://www.syanpiniyon.co.jp/