ベーカリーの既成概念を覆すようなスタイルの店、それがここ「Takeji Ooi Original Bakery」です。
なんといっても、特筆すべきはパンの種類がたった3つしかないこと。
「クロワッサンもやっていたんですが、実は今スランプで・・・。自分で納得の行くものが作れるようになるまではお休みしているんです」と、オーナーシェフの大井武司さん。その過激すぎるほどのストイックさゆえ、種類は少なくとも、自分が満足のいくアイテムだけを販売しているそうです。
そんなこだわりは店舗にも。通り過ぎてしまいそうなごくありふれた店構えながら、白いタイル壁の店内には生花やオブジェがセンスよく飾られ、まるでパン屋とは思えない雰囲気。正面に堂々と配されたショーケースには、大井さんの気持が込められたパンが凛とした表情で並び、パン屋でありながら何か別のものを買いに行くような錯覚を覚えます。
当然ながら、夕方には売切れてしまうことが多いので、予約は必須。“パンとは何か?”そんなことを考えながら、ゆっくりと味わってみてはいかがでしょうか?
※ 取材後、ライ麦とクルミの食パンが仲間入りし、パンは4種類になっています。
(2010.3)



復活が待たれる幻のクロワッサン。
大井さんは、日々試作に励んでいるそう




プレミアム・リッチ(山型食パン)
¥500


「生地量は通常の食パンと同じだけれど、窯で伸びて大きくなっているんです」と、シェフが言うとおり、普通の1.5倍くらいありそうな大きな(背の高い?)食パン。油脂分も高いので、フワッとやわらかく、しっとり吸いつくような食感です。なめらかな口どけと、甘くてリッチな味わいは、食パンというよりもブリオッシュのよう。ちょっとクセになりそうなおいしさです。
プレーンベーグル
¥230


ツヤのあるごく薄い皮に包まれた生地は、モチモチとしていて、簡単に手でちぎれないほどの弾力。ところが、口当たりはやわらかく、噛むほどに甘みがぐんぐん深まっていきます。そして、見た目からは想像できない口どけの良さも印象的。どこか中華まんじゅうの生地を思わせる、個性的なベーグルです。
ライ麦とくるみのベーグル
¥230


弾力はプレーンよりも抑え目でソフトな食感。細かく刻んで生地に練り込んだくるみが、生地に甘さとコクを与え、奥行きのある味わいに。ふわっと上品に香るライ麦も好印象です。ちなみに、シェフのおすすめは、クリームチーズとブルーベリージャム、そして紅茶(アールグレー)と一緒に食べるというスタイル。これさえあれば、充実した時間が過ごせそうですね。




Takeji Ooi
Original Bakery

住所 愛知県名古屋市熱田区五番町21−7
Tel 052-784-5566
営業時間 15:00〜18:00
定休日 月曜・火曜・金曜
アクセス 名港線 東海通より徒歩5分
URLhttp://www.toob.jp/



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