学芸大学駅からほど近い閑静な住宅街の中、おいしそうな香りを漂わせるパン屋さんを見つけました。今年3月31日にオープンしたばかりの「パナデリーヤ・ティグレ」、代官山「アルトファゴス」でシェフを務めた望月哲二さんのお店です。
ちょっと耳慣れない店名のTigreは、スペイン語で虎の意味(Panaderiaはもちろんパン屋さん!)。「実は僕の生まれたのが虎年だからなんです(笑)。皆さんに覚えてもらえるよう、短い名前にしたいと思って」と望月さん。 スペインを感じさせるインテリアと開放的なデザインが心地よい店内に並ぶのは、バゲットやヴィエノワズリーはもちろん、ロッケン・シュロート・ブロートなどのドイツ系やパネトーネなど、種類豊富なパン。販売を担当するのが奥様ということもあってか、「アルトファゴス」とはまた別の、アットホームで親しみやすい雰囲気がお店からもパンからも伝わってきます。
駒沢通りのすぐ裏にあり、車でも便利な場所。南欧の温かな風を感じに、さっそく訪れてみてはいかがでしょう。 (2007.5)




天然酵母のバゲット  
\350

ほんのり甘くて、粉の香りがしっかり主張する味の濃いバゲット。クラムは気泡がやや細かく密になっていて、噛みしめるたびに、旨みがジュワジュワッと溢れてくるのが嬉しい。カリッと香ばしいクラストの食感も楽しく、気がつけばあっという間に1本なくなってしまうかも・・・。
センテーノ  
\300

少しグレーを帯びたライ麦入りの生地は、ややもっちりとした食感。天然酵母のバゲットよりも、軽い甘みと香りがあり、すっきりとした印象です。そのままでも充分味わい深いのですが、オリーブオイルをつけて食べると、甘みが際立ち新たなおいしさに。食事に合いそうなバゲットです。

寿穀舞(じゅこくまい)
ハーフ\300(\600)

名前は10穀(じゅこく)ですが、実は11穀も入っているヘルシーな食パン。クラッカーのようにサクッとした耳(皮)と、もっちりやわらかいクラムとの対比が楽しく、その合間に松の実やゴマなど穀物のプチプチとした食感が訪れます。カリッとトーストすると、中の穀物がいっそう香ばしく、全体に軽い印象に一変します。
パン・ド・ロデブ・エ・ノア
1/2\450(\900)

大粒のクルミがゴロゴロと入った大型パン。透明感のある生地は、水分が多く、しっとりもちっとした食感。噛みしめるほどに、じわじわと粉とクルミの自然な甘みが広がっていきます。味のギュッと詰まったクラストの部分も魅力。
クロワッサン
\160

薄い層を重ねた美しいクロワッサン。焼き色の付いた外側部分はパリっと軽く、内側はしっとりやわらか。パティスリーのリッチなクロワッサンを思わせる、バターのミルキーな香りとほのかな甘みが特長です。
あんデニティグレ
\400

デニッシュ生地とこし餡をトラ模様に焼き上げた、見た目にもかわいらしい一品。バターが香るデニッシュ生地はフワッと軽く、トーストするとサクサクの食感に変身。こし餡は甘さ控えめで、いくらでも食べられそうなやさしい味わいです。
エストレーリャ・ペケーニャ
\350(大 \1,000)

望月シェフおすすめの一品がこれ。スルスルと溶けてなくなるような口どけの良いココア風味の生地に、細かいホワイトチョコレートチップと、日向夏のピールが入っています。大きいタイプは型のデザインも素敵で、ちょっとした手土産にも喜ばれそう。パンというよりもお菓子に近い、甘くてやさしい味わいです。


パナデリーヤ・ティグレ
住所 東京都世田谷区下馬6-20-4
TEL&FAX03-3414-5269
営業時間10:00〜19:00
定休日火曜
アクセス東急東横線「学芸大学駅」西口より徒歩8分
URLhttp://www.panaderia-tigre.com