パリの19区に、女性シェフが腕をふるう小さなブーランジェリーがあります。歴史ある建物をそのまま活かしたという店は、店そのものが芸術的。シックなシャンデリアに天井画、小花柄のタイル張りの壁や大きな鏡、大理石のカウンターなど、どれも長年使い込んできた温かみで溢れています。そしてどんなインテリアにも負けない存在感を放っていたのが、売り場からも覗くことができる古い石窯。厨房の奥にどんと構えるレトロで重厚感漂う姿を見たら、さぞかしおいしいパンが焼けるに違いないと確信してしまいます。この窯とオーガニック素材を使って焼き上げるパンは、店の雰囲気にも引けをとりません。どっしりとして、それでいて温かみのある表情が印象的。独特の食感や味わいで食べ応えも充分です。(2007.03)






パン・ペイザン  
6.60ユーロ/s

ちょっと苦味を感じるくらいに焼きこんだクラストが香ばしく、ガリッと音を立てるほど力強い食感。それに対して中のクラムは水分が多めでしっとりむっちり。この独特の歯ごたえとしっかり感じる酸味がインパクト大。
パン・オ・フィグ  
8.40ユーロ/s

黄色味がかった生地はブリオッシュがベース。バターや砂糖の風味は控えめで、粉を味わうタイプです。しっとりやわらかいオーガニックのイチジクが生地と馴染むおいしさ。

クロワッサン
1.10ユーロ

ミルキーで甘みがあってほっと和める味わいに仕上がっています。食感もふんわりやわらかめで全体的にやさしいイメージ。コンフィチュールをつけてホットミルクと一緒に合わせたらおいしそう!
フォンダン・オ・ポワール
2.50ユーロ

焼き菓子類は素朴な表情が魅力的。これも、つい手にとってしまった一品。ザクザクッと軽快なガレット生地に卵の香りが上品なカスタード生地、そしてたっぷりの甘〜い洋梨が期待を裏切らないおいしさです。
タルト・ポワール・ポム
2.90ユーロ

キャラメリゼした洋ナシとリンゴがごろり。ギュッと濃厚な甘みと酸味、シャクシャクと歯ごたえを残した食感が絶妙!バリバリッと固くて塩気を効かせたフィユタージュにもひと役買っています。




La Boulangerie par Veronique MAUCLERC
ラ・ブーランジュリー・パー・ヴェロニク・モークレール

住所 83 rue de Crime 75019 Paris, FRANCE
TEL+33 (0)1 42 40 64 55