パン屋やケーキ屋の激戦区、世田谷。駅からは少し不便な住宅街にひっそりと構える小さな店も多く、お散歩の途中で新しいお店をみつけるとなんだか宝物をみつけた気分になります。まるで宝探しのような、世田谷スイーツ&パンめぐり。「世田谷通り沿いに、小さなケーキ屋さんができましたよ!」そんな耳よりな情報を聞いて、さっそく行ってきました。 昨年の9月にオープンしたというこちらのお店。ピカピカに磨かれたショウケースに並ぶのは、丁寧さが伝わるケーキ達。奥には、清潔に片付けられた厨房がみられ、シェフのケーキへの愛情を感じます。一人で全てのお菓子を作るシェフは、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌの教室に通われていた方です。見た目は上品なフォルムながら、洋酒をしっかり聞かせた濃厚な味作りは確かなおいしさ。焼き菓子もあり、オーダーも受け付けているので、おもたせにも良さそう。東京農業大学や馬事公苑に程近く、春になったらお花見がてらの散策もいいかもしれません。ぜひ、世田谷スイーツめぐりのリストに加えてみてはいかがですか? (2008.02)




イチゴのショートケーキ
\420

アーモンド入りの少し粗めのビスキュイには、たっぷりのイチゴシロップがアンビベされ、とてもジューシー。間にはふんわりとゆるめのクリーム。トップの甘酸っぱいイチゴのコンフィチュールが口の中に鮮やかな甘みとなって広がります。一般的なショートケーキとは一線を画す、力強い味わいに静かな主張を感じます。

ショコラフランボワーズ
\400


コーティングのチョコレートは少し厚めのザッハー・グラズュールに近いもの。濃厚なチョコレート生地の間に、キリリと酸味の効いたフランボワーズのガナッシュ。生地に染み込ませたたっぷりの洋酒が、後味を軽やかにし、濃厚ながらも余計な重さを感じさせません。

紅茶のムース
\400

しっかりとアールグレーの香りを抽出させた、紅茶のババロワと、乳風味が心地よいミルクティーのブリュレ。生地にも茶葉が練り込まれ、口の中に広がる香りはどこかフルーティーな余韻を残します。トップのナパージュは洋ナシの様なすっきりとした酸味で、さわやかに全体をまとめあげています。


くるみとコーヒーのロールケーキ
\400

しっとりと重ためのスポンジには、スルスルと口溶けの良いコーヒー味のバタークリーム。たっぷりの刻んだクルミはカリカリにキャラメリゼされ、食感のアクセントに。キャラメリゼされたナッツの香ばしさとコーヒーのほろ苦い風味が、ロールケーキをワンランク上の味わいに仕上げています。


プリン
\300

少し固めに仕立てたプリンは、卵の味わいをしっかり活かした味わい。コニャックのような洋酒と、贅沢に使われたバニラの風味が、一般的なプリンとは一線を画します。底には、力強いキャラメルソース。きっちりと焦がしたキャラメルの苦みが印象的です。





プチ・アムール
住所東京都世田谷区上用賀4-34-1
TEL&FAX03-6423-8181
営業時間11:00〜19:00
定休日月曜(祝日等により変更あり)・木曜
アクセス田園都市線用賀駅または小田急線千歳船橋駅よりバスで10分「農大前」下車
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