白金台の閑静な住宅街に、今年5月にオープンしたばかりの「ア・コテ パティスリー」はシェフの増沢正明さんが全て一人で作り、接客もこなすアットホームな洋菓子店。「ア・コテ」とはフランス語で「隣・近く」という意味を持ち、“生活の一部になるような身近なお店に”という想いが込められているそうです。
ドアを開けると、すぐそこに厨房が望めるほどの小さなお店に一歩入ると、焼き菓子の甘い香りに包まれて、思わずにっこりしてしまいます。しっかりと焼き込まれキリリとエッジがそり立ったタルトや、艶やかにグラスロワイヤルを施したウィークエンド・・・カウンターに並ぶお菓子の佇まいに、作り手の愛情がひしひしと伝わります。
あれもこれも食べてみたいと悩んでいると、ご近所の奥様方が午後のお茶菓子を買いにか、次々とドアをくぐります。ああ、こんなお店がすぐ近くにあるなんて、シロガネーゼがうらやましい!
焼き菓子以外にも、チーズケーキ、プリン、シュークリームといった生菓子も販売。一人で作っているため、初めて行くときは、事前に焼きあがり時間などを問い合わせておくと確実です。 (2008.09)



シュー・ア・ラ・クレーム    
\320

シュー皮はしっかり固めのパリジャンタイプ。サクッと齧ると芳ばしいバターの香りがふわりと広がり、塩気が効いています。中には、パティシエールとシャンティの2種のクリーム。シャンティのサラッとした味わいにパティシエールのまろやかなコクがプラスされ、小さめながら存在感のあるシュークリームです。

クレーム・ア・ラ・バニーユ 
\420

一見、ビン入りのプリン・・・かと思いきや、食べてびっくり。イタリアのデザート“ボネ”を思わせるような濃厚なバニラクリーム。甘さは控えめで、固めのまったりとした舌触り。バニラの優しい香りと、練乳のようなミルキーな乳風味が口いっぱいに広がります。
アマンディーヌ
\350

サックリホロリと崩れるタルト生地と、アーモンドのコクと香りをしっとりと抱き込んだクレーム・ダマンド。間のカシスジャムの甘酸っぱさがアクセントになっています。トップのアプリコットナパージュがしっかりと甘く、潔い味わい。丁寧に淹れた紅茶と合わせて、ゆっくりと楽しみたいケーキです。
タルト・オ・ショコラ 
\320

タルト台のココア生地はキメが細かく、サラサラと口の中で粒子がほどける口どけのいいもの。アパレイユは表面がパリッと芳ばしく、内部はねっとりとした食感。キリリとした苦みとわずかな酸味の効いた大人っぽいショコラの味わい。甘さは控えめながら、ショコラの余韻をしっかり残した主張のある味作りは、男性にも好まれそう。
タルト・オ・フィグ
\370

トップにのった、たっぷりの生のイチジクが嬉しい。柔らかなイチジクの甘みと、フルーティーで瑞々しい味わいに、がっしりと力強い食感のフィユタージュが好相性。間に薄く敷かれたフランボワーズジャムの酸味と、クレーム・ダマンドのアーモンドのコクが味に奥行きを与えています。




ア・コテ パティスリー
住所 東京都港区白金台2-5-11
Tel03-3447-1354
営業時間9:00〜13:00、15:00〜19:00(13:00〜15:00仕込みのため休憩)
定休日不定休
アクセス 東京メトロ日比谷線・南北線「白金台」駅より徒歩10分



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