Aigre-Douce (エーグルドゥース) 

昔からの閑静な住宅街というイメージの目白、華やかというより品の良い街。そんな街の通り沿いに、黒いシックな看板を掲げたパティスリーが開店しました。ショーウィンドウの飾りにもセンスの良さが伺えるこの店のオーナーは、「マダム・ミクニ」のシェフパティシエとして活躍されていた寺井則彦さん。ケーキはどれも素材の味がしっかりとして、メリハリの効いた組み合わせのものばかり。店名は、「お菓子には酸味(エーグル)と甘み(ドゥース)」が必要だからとのこと。以前取材でお話を伺った際、「フランコ・ジャポネであってもいいけれど、洋菓子は作りたくない。」とおっしゃっていた寺井シェフ。そんなシェフの気持ち通り、「随所にフランスを感じながらも、日本人に受け入れられる良いお店が出来たなぁ。」とパナデリアは感じました。まだ開店したばかりのこのお店、これからどんな進化を遂げていくのか楽しみです。そして、少し落ち着いた頃、ぜひまた寺井シェフのお話を伺えることを楽しみにしたいと思います。(2004年2月)

フレジエ   \450  

クラシカルなスタイルのフレジエ。たっぷりシロップを打った粗めのジェノワーズ オーザマンドと、クレーム・パティシエールがベースとなったクレーム ディプロマット。2つのどっしりとした素材に大粒の苺が加わると、まさにエーグル・ドゥース(甘酸っぱい)!日本人が大好きなショートケーキ、その元祖であるフレジエの美味しさを、ぜひ皆さんにも味わってください。
アニゼッタ  \400

カカオの風味と甘さがしっかりとしたムース・ショコラの中に、アニス風味のブリュレ。下のビスキュイには小さなショコラのかけらが入り、全体的に柔らかいムースのアクセントになっています。フランスではポピュラーでも、日本ではまだ洋菓子の素材としては馴染みの薄いアニスを使って、見事なバランスを生み出しています。
クレーム ドゥ フロマージュ  \350

ふんわり軽いチーズのムースと、アーモンド入りのビスキュイの組み合わせ。ビスキュイにはアプリコットのシロップがしっかりと打ってあり、口の中ですっと溶け、爽やかな後味が残ります。ふわっとしたお菓子にも粗めのビスキュイが使われ、いかにもフランス菓子という印象を受けます。
カスレット \400

「じゃがいものケーキ」なんて言ったら失礼でしょうか。きっちりとしたフランス菓子のショーケースの中で、愛嬌を振りましていたのがこのケーキ。ジャガイモみたいな外見の正体は、割れ目なく焼かれたシュー。中にはとろり濃厚なクレーム オー ロムがたっぷりと詰まり、食べ進んでいくとキャラメルソテーされたバナナが出現。ラム酒の風味がとても良く、ぐっと大人っぽい味に変身しました。
ロワイヤル ショコラ \380

どっしりとしたチョコレートたっぷりのケーキ。しっかり焦がしたキャラメルとアーモンド、二種類のチョコレートのムースは、お互い強い素材にもかかわらずしっかりと馴染みあい力強さを感じさせます。カカオの香りの強いビスキュイは、リッチなカカオパウダーを使っている感じで、香ばしさもあります。チョコレート好きにはたまらない美味しさです。
ケーク シトロンヴェール  \800

甘さしっかりのグラスアローのシャリッとした食感と、アプリコテされた杏の酸味のバランスが良く、ミントのエスニックな香りがいいアクセントになっています。ちょっと細めのサイズでミントが飾られたデザインもかわいらしい。

住所東京都新宿区下落合3−22−13
TEL03−5988−0330
FAX03−5988−0329
営業時間10:00〜19:00
定休日水曜日
アクセスJR山手線目白駅より徒歩約10分