東武東上線大山駅から伸びる商店街、ハッピーロード。賑やかなその通りを1本入ったところに、洒落た店構えのパティスリーが現れます。
5月1日にオープンした「マテリエル」は、林正明さんのお店。ご存知の方も多いと思いますが、氷川会館でシェフパティシエを務め、また、パティシエの世界大会、「クープ・ドゥ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2009」では日本チームのキャプテンとしてチームを導くなど、コンクールでの授賞歴も豊かな実力派パティシエです。
落ち着きのある店内には、その技量が感じられる、美しい仕上がりのケーキたちがずらり。広々としたスペースをいかし、今後はビエノワズリ−やショコラなどのアイテムも増やしたいと、林シェフ。店の外には、ちょっとしたイスとテーブルもあり、夏に向けて、アイスクリームなども準備中だそうです。
店名は、3つのマテリアル(素材)、卵、小麦粉、砂糖への思いを込めてつけられたもの。ご自身のデザインによる店内には、木、大理石、アイアン・・・など、お菓子以外のマテリアルも盛り込まれています。
ちょうどお店を訪れていた大山マダムによれば、「すでにこの界隈では評判の店になっているわよ」との情報も。地元の方々の愛情という新たな“マテリアル”を加え、ますます魅力的になっていきそうなお店です!
(2010.06) 


ラベイユ
¥450

コンクールでの授賞作というのも納得の、美しい仕上がり。メインとなっているハチミツのムースは、ふわふわとした、まさに"泡"のような口どけ。しっかりとハチミツの風味がきいていますが、その食感のせいかやさしい印象を残します。中央には、オレンジ風味のなめらかなブリュレ生地とナッツ入りチョコレート。柑橘系の香りが爽やかさを残します。


¥460

ちょっと不思議なネーミングは、コーン型、ココナッツ、(飾りが描く)弧の“コ”から。ホワイトチョコレートムースのまったりとした甘みに、パッションとオレンジのジュレの酸味がきいた、清々しいおいしさです。エキゾチックな雰囲気を添えているのは、ココナッツ入りビスキュイとココナッツミルクのブリュレ。その香り方は穏やかなで、全体を上品でエレガントにまとめています。

東風(こち)
¥400

フランボワーズの赤、ピスタチオのグリーン、そして苺のピンク・・・という淡いコントラストが美しい一品。林シェフによれば、春に吹く風を意味する“東風”にイメージを重ね、素材と色で春らしくまとめたとのこと。ピスタチオの生地は非常に香ばしく、ふんわりとした食感。やさしい甘さの苺のムースとの間に、ごく薄くホワイトチョコレートを重ねることで、こっくりと甘い後味になっています。

モデルヌ
¥450

濃厚で苦みのしっかりとしたチョコレートムースに、キャラメルとレモンという組合せ。アフリカの大地を思わせる野性味のあるカカオの香りに、レモンの酸味がキリッときき、エレガントでキレのある味わい。ムースや生地などのパーツの食感は全体的にやわらかく、重厚感がありながら食べやすいのも魅力です。

コフレ
¥1450 (約15cm)

普通のロールケーキは作りたくなかった、という林シェフ。構成としては同じですが、型を使い、生地で生クリームを包んだのがこの「コフレ(包むという意味)」です。ピスタチオ入りのしっとりとした生地はナッツの香りが豊か。その中には、たっぷりのピスタチオ風味の生クリームが入っています。ピスタチオのコクがきいたクリームは非常にミルキーですっきりとした口どけ。苺のジュレの甘酸っぱさが加わることで、爽やかな印象に。上に飾ったココナッツ風味のメレンゲの風味・口どけも上品で、自宅用に、お持たせにと大活躍しそうな一品です。







マテリエル
住所 東京都板橋区大山町21-6 白樹館壱番館1F
TEL03-5917-3206
営業時間10:00〜19:00
定休日水曜
アクセス 東武東上線大山駅より徒歩7分



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