パティスリー リュー ド パッシー 


開店以来、雑誌のケーキ特集には必ず掲載されているといっていい人気店。もちろんおいしいのは知っていましたが、今回久しぶりに訪れてそのおいしさに一段と磨きがかかっているのには、正直嬉しい驚きを隠せませんでした。どのケーキを食べても、シェフのアイデアと工夫、そして愛情がたっぷり注がれているのが伝わってくるのです。素材の組み合わせ、味と食感のバランスは本当に素晴らしいの一言。 いてもたってもいられなくて、シェフにお電話をさしあげたところ「開店以来なかなか落ち着かなかったんですが、最近自分の作りたいお菓子を作れる余裕ができてきたんですよ。」とのこと! 斬新でいながらも決して独りよがりではない、上品な主張のあるお菓子たちがみなさんの来店を待っていますよ! (2003年5月)

エリゼ ¥380

いちじくのムースとフロマージュブランのムースの2層仕立て。いちじくの味は苦手という方もいるかもしれませんが、このいちじくの味は濃すぎず水っぽすぎず、ほんとうに自然にフロマージュブランと馴染んでいます。ムース自体ふんわりとごく軽いもので、しっかりアンビベされたビスキュイも違和感ありません。でもそんなうんちくは横に置いて、ただ優しい味を素直に味わってください。
ベジエ ¥380

かわいらしい見た目とはうらはらに、一口食べるとライムの香りと酸味はしっかり効いています。でもそれをツーンときつい味で終わらせないのが、スパイス入りのビスキュイのおかげ。また、ライムのクリームを1日寝かせることも味をまろやかにする秘訣なのだそう。紫の目にも鮮やかな層はペシェ・ド・ヴィーニュ(赤い桃)のムース。ライムとスパイスと赤い桃!?そう思った方、是非このハーモ二ーを味わってみてください。
キャラメル ¥350

「キャラメル入りのビスキュイとプラリネクリームで構成されたケーキにキャラメルクリームがかかっている」、言葉で表せば確かにそうなのですが、甘さも苦みもきっちりと効いたキャラメルの味、トロ〜リ流れ落ちてしまいそうな濃厚なクリーム、何より肝心なのはキャラメルとプラリネという重いパーツを受け止めるこのビスキュイ。これはキャラメル入りのカステラに似た生地だそうで、このビスキュイの重量感があってこそ全体がバランスのとれた一品になるのですね。
プロヴァンサル ¥350

花だけでなく、樹木の香りも混ざったようなこのプロヴァンス産はちみつのムースは、甘さよりも香りが印象的。それだけでは単調になりがちなこの香りを引き締めているのが、ムースの中に散りばめられたピスタチオのカラメリゼと底のピスタチオのジョコンド。 独特な風味同士うまく引き立て合い、食感ではコントラストを楽しませる、こんな大人っぽいはちみつのケーキは初めてです。
タルト ショコラ オレ ¥380

茶色い姿はまるっきりチョコレート。無意識にチョコレート味を想像して口へ運ぶと、パッションフルーツのなんとも爽やかな味!落ち着きを取り戻すと、パッションとチョコレートがこんなに自然に調和していることに感心してしまいます。まったりとしたクリームにザクザクのサブレ生地、フィユティーヌもおいしさの秘訣です。

住所 東京都目黒区中央町2-40-8
TEL 03-5723-6307
営業時間 9:30〜19:30
定休日 水曜日
アクセス 東急東横線学芸大学西口より徒歩5分