2007年にオープンしたラ・ヴィエイユ・フランス。シェフは言わずと知れた木村成克氏。パナデリアでは2度目のご紹介になるので、今回は、見るからにおいしそうな焼きものの数々を紹介します!今年10月で2年目を迎えるラ・ヴィエイユ・フランス本店、オープンした頃、取材させていただき、その後も何度かお店を訪ね、そのたびに木村シェフのフランスへの熱い想いをひしひしと感じてきました。ショーケースに並ぶ見目麗しいケーキたちはもとより、フランスの伝統菓子や地方菓子などと出会える楽しみに、いつもワクワクとした気持ちでお店のドアを開けます。お店は古きよき時代のフランスのパティスリーといった重厚な雰囲気に包まれているのですが、今回伺ったら、そんな渋いお店の前に、かわいらしいアイスクリームのディスプレイが!しかも、大きい!このギャップが嬉しくて、つい頬が緩んでしまいます。でも、確かに木村シェフと言えば、お台場にアイスクリーム専門店を持っているほどのアイスクリームの達人。パリの老舗ラ・ヴィエイユ・フランスやストラスブールの名店ネゲル、そしてリヨンの名店ベルナシオンで腕を磨いた木村シェフの、伝統を大切に伝えてくれる姿と、ここ日本でその伝統と味わいを引き継ぎながら、新しいものを生み出してくれる姿、ふたつの姿を楽しみに、また次もお店のドアを開けてみたいと思っています。 (2009.07)



ピニョン
¥320

いかにもおいしそうなグラスアローの下には、たっぷりの松の実とフルーティな杏が。中のクレームダマンドはしっとりしながら、ふんわりとした食感。松の実のコクと杏の酸味、底にはベリー系の酸味も隠され、パリパリのパイ生地との相性も抜群。ふわっとキルシュのような香りも漂い、どこか懐かしいグラスアローの甘さが加わって、小さいのにしっかりと存在感のあるお菓子に仕上がっています。

コンベルサッション
¥320

会話という意味のこのお菓子、確かに楽しい会話を楽しみながら食べたい!でも、このおいしさには会話が止まるかも!表面はサクサクっと音を立てて崩れ、中のクレームダマンドは黄色みが強くて、上品なバニラの香りがします。イチジクのコンフィも濃厚な味わい。食感も味わいもメリハリのある感動のおいしさです。
ミルリトン
¥380

オレンジの花の香りがふんわり。しかも、素材の味となじんでいるせいか、嫌味がなく、効かせかたのひきが見事。バリッとしたパイの中のアーモンドのコクと味わいのしっかりした、でも食感がソフトなクレームダマンドがたっぷり。まるで薄い紙を重ねたようなパリパリっとしたパイ生地も楽しい。
ショーソン オ ポム
¥360

リンゴのフィリングはあくまで自然な甘さで、酸味がしっかりと効いています。パイ生地の焼きはそれほど強くないけど、ザクッとして、層が薄くてはらりと崩れていく感じ。それでいて、噛み応えはやわらかい。パイのまわりの甘さもおいしさのポイントに。
サン マルスラン
¥1200(小) (大1650円も)

白カビのチーズ、サン・マルスランに似ているから、この名前がついたというこのお菓子、卵たっぷりのリッチなカステラみたいな感動のおいしさです。空気を含んでふわふわとした生地は、しっとりとしてコクがあり、アーモンドの風味ゆたか。たっぷり振られた砂糖の甘さとさっくり感がいい味と食感のバランスを生み出しています。底に敷かれたレーズンやピールのほろ苦さもいいアクセントに。やさしいのに力強い、何度でも食べたくなるおいしさです。




ラ・ヴィエイユ・フランス 本店(千歳烏山)
住所 東京都世田谷区粕谷4-15-6 グランデュール千歳烏山1F
Tel03-5314-3530
営業時間10:00〜19:30
定休日月曜(祝日の場合は翌日火曜休み)
アクセス京王線千歳烏山駅より徒歩8分
その他お台場店 東京都港区台場2-6-1 03-3529-2218
10:00〜20:00 無休



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