Reve Orange レーブ・オランジュ(18cm×4cmのセルクル 4台分)
(東京都洋菓子協会 定期講習会 99.7.15 柳正司氏)

いくつかのパーツが重なって一体感のある美味しいお菓子を作り上げていきます。
ひとつひとつの層ごとにレシピも分けてまとめてありますので、注意して読んでください。最終的には<<仕上げ>>の部分で、ひとつの芸術品が出来上がります。分量もご家庭で作るよりは多めの設定(上記参照)となっていますので、ご注意ください。




〈ビスキュイ・アラ・キュイエール〉
卵白           5個
グラニュー糖     125g
卵黄           5個
薄力粉        100g
アーモンドプードル  25g

(作り方)
@ 卵白を泡立てて、メレンゲを作る。砂糖は早めに数回に分けて加え、中速で泡立てる。
立てすぎると離水しやすくなるので気をつける。柔軟性のある状態・おじぎをするくらいの柔かさに立てる。
A 卵黄をホイッパーで軽くほぐしておく。
B ボールに卵白をうつし、軽くホイッパーでむらをなくしてから、卵黄を加え全体を合わせる。
C 粉類を加え、さっくりと混ぜる。この時の生地は、ボールを逆さにしても落ちないくらいしっかりとしている。
D 天板に流し、表面を平らにする。四方の生地と紙の間に指を入れて一周させ、紙を一度はずしておく。こうしておくと焼いたときに焦げつかない。ココアを表面にふるう。これは、焼き上がったときに模様になる。
E 下火をきかせたオーブンで、焼く。
    210℃   約12分
F 焼きあがったら、グラニュー糖を表面にふる。こうして保存しておくと、しっとりする。


〈ビスキュイ・オ・ショコラ〉
ショコラ アメール          200g
  (ミルクチョコレート カカオ70%)
バター                 40g
卵黄                  4個
アーモンドプードル         200g
卵白                 300g
グラニュー糖             100g

(作り方)
@ 卵白に砂糖を数回に分けて加え、柔かめのメレンゲを立てる。
A チョコレートを湯煎で溶かす。
  チョコレートの温度  (冬)40〜45℃
               (夏)40℃
B バターも湯煎で溶かす。
C @のメレンゲをボールにうつし、手でムラのないように全体を混ぜる。ここで立てすぎないこと。
D チョコにバターを加え、さっと混ぜる。卵黄も加える。ここでチョコレートは一気にしまってくるので、手早く行うこと。
E メレンゲと粉を交互に数回に分けて加えきれいに全体を合わせる。
  メレンゲ→粉半分→メレンゲ→残りの粉→メレンゲのボールに移す。
F 口金12番をつけた絞り袋に入れ、18cmの円に渦巻き状に絞る。(1台に2枚)
G 185℃のオーブンで焼き上げる。


〈パータ ボンブ〉
*オレンジの味・香りはとびやすいので、しっかりと味をつける
卵黄                4個
グラニュー糖         100g
オレンジ果汁          65cc
オレンジの皮 (すりおろしたもの)  5個分

(作り方)
@ オレンジの果汁と砂糖を鍋に入れ、沸騰させる。
A 卵黄に@を加える。湯煎にかけて卵黄に熱をつけ、殺菌する。泡立てないように静かに絶えずまぜていき、83℃位まで上げる。この温度になるととろみがでてくる。
B 1度濾してミキサーにかけ、白っぽくなるまで泡立てる。
C 分量を2等分する。


〈ムースショコラ パルフュメ オランジュ〉
パータ ボンブ               120g
グアナラ ラクテ(ミルクチョコレート)   240g
生クリーム(35%)             500g
板ゼラチン                  2.5g

(作り方)
@ グアナラ ラクテを湯煎で溶かす。
A 生クリームを7分立てに泡立てる。
B ふやかしたゼラチンを湯煎で溶かす。
C 35〜40℃に溶かしたチョコに生クリームの1部を加えさっと混ぜる。そのうちの少量をゼラチンに加え、混ぜ合わせたものをもとに戻し入れる。
D パータボンブを加えてさっと混ぜ、残りの生クリームを加えて全体をきれいに合わせる。(1台分 180g)


〈ムース・ア・ロランジュ〉
パータ ボンブ         120g
オレンジ果汁           80cc
板ゼラチン             6g
生クリーム(35%)      360g
コアントロー           18cc
ムラングイタリアン レジェ   110g
    卵白     100g
    グラニュー糖 150g
    水       45cc

(作り方)
@ ムラングイタリアン レジェを作る。砂糖と水を120℃前後に煮詰めてシロップを作り、卵白を泡立てたところに加える。砂糖が少ないので、早めにシロップを加え高速で泡立てる。但し手で泡立てる場合は、メレンゲをしっかり泡立ててから加える。
A ふやかしたゼラチンを湯煎にかけて溶かし、オレンジの果汁を加える。パータボンブも加えて、合わせておく。
B 生クリームを7分立てに泡立て、コアントローを加える。
C Aに生クリームの少量を加えてしっかり合わせ、それを生クリームのボールに数回に分けて戻し入れ、さっさっと合わせていく。このとき、全部を戻し入れず、少量は残しておき、@のメレンゲと合わせておく。
D 生クリームにメレンゲを加え、きれいに混ぜる。


≪仕上げ≫
(ガルニチュール(フィリング))
  オレンジのコンカッセ(粗く切ったもの)  400g
(アンビバージュ)
オレンジ果汁         300cc
コアントロー         100cc

@ セルクルの内側にセロハンをはり、セルクルの高さより少し低めの幅にカットしたビスキュイ・ア・ラ・キュイエールを,焼き目を外側にしてセルクルの側面につける。
A ビスキュイ・オ・ショコラを底に敷き、アンビバージュを塗る。
B ムースショコラの半量を流しいれ、ガルニチュールをちりばめて残りのムースを流しいれる。
C 表面を平らにし、ビスキュイ・オ・ショコラで蓋をする。
D ムース・ア・ロランジュをその上に流し、表面を平らにして冷凍庫で休ませる。
E 凍らせたムースを型からはずす。セロハンがまいてあるのですぐはずれる。
F オレンジ色のチョコレートにカカオバターを加えて溶かしたものを、スプレーガンにいれて、ムースの表面に吹き付ける。まわりのセロハンをはずす。
G チョコレートをテンパリングし、ペーニュ(ゴム製の櫛)でセロハンの上に伸ばして模様をつける。とよ型の内側に入れて形をつけながら、冷やす。
H 形作ったチョコを適当な大きさに割り、ブラットオレンジ・オレンジ・ラズベリー・ブルーベリー・ミントの葉などと一緒にムースの上にデコレーションする。粉糖をふって仕上げる。