2006.1.26


2006年1月25日。サロン・ド・ショコラ東京が幕開けしたこの日、会場内のショコラ・バーに姿を現したパナデリア三宅と伊勢丹O部長との間で、ある約束が取り交わされました。

「三宅さん、明日のパナデリア主催のプラリュ氏セミナー終了後、プラリュ氏と参加者とで懇親会をひらいたらいかがですか?よろしければ7階の個室をご用意しますよ」

「是非お願いします!」


こうして、セミナー後の懇親会が急きょ決定。その名も「パナデリア ウェルカム レセプション」。せっかくならプラリュ氏だけでなく、他のシェフも誘ってみよう!というわけで、早速パナデリアスタッフがSDC会場内をかけまわり声をかけてみたところ…。なんと、あのフェルベール氏とヴェロ氏、エヴァン氏、土屋氏が参加してくださることに。 も、もしかしたらパナデリア史上最大のイベントになるかも?!一気にテンションが高まります。早速、事務局内で事前の打ち合わせが始まりました。

さて、レセプション開催が決まったのは嬉しいけれど肝心の中身はどうしよう?何しろ急な話なので、何の準備もできていません。簡単にできて盛り上がる、そんな余興はなんだろうと、皆でアイデアを出し合います。

「ダーツやビンゴはどう?」
「時間がかかるわりには意外と盛り上がらないよね」
「それなら、伝言ゲームは?」
「日本語、英語、フランス語?ことばはどうするの?」
「・・・」


ついには切羽詰ったスタッフの口から、“椅子とりゲーム”“指相撲”なんて案まで飛び出す始末。もちろん、すぐに却下されましたが。散々悩んだ末、普通に団欒してもらうのが一番、と成り行きに任せることになりました。とはいえ、ちょっぴり不安・・・。


そして迎えたレセプション当日。無事にセミナーを終えたプラリュ氏と参加者たち、招待したシェフたちが続々と会場にやってきます。なんとその中には、ディジョン氏、シャポン氏、ボーティエ氏、ベルナルディーニ氏など、当初予定していなかったシェフたちの姿も。実はプラリュ氏や土屋氏がいろいろな方に声をかけてくださっていたのです!気がついたときには12名ものシェフや関係者が顔を揃えるという豪華ぶり。セミナー参加者を合わせて、総勢50名もの賑やかなレセプションとなりました。






「カンパイ!」

プラリュ氏の発声の後、いよいよレセプションがスタート。シェフと参加者たちが通訳の方を交えて和気あいあいと楽しそうにテーブルを囲んでいます。和やかなムードにほっと胸をなでおろしたパナデリア一行。 しかし・・・。そうそういいことばかりは続きません。レセプションも中盤にさしかかり、三宅が挨拶をし始めたときのこと。

「え〜、それでは、ここで今回出席していただいたシェフの方々をご紹介しましょう。シェフの皆さん、ひとことずつ挨拶をお願いいたします」

「・・・」


そう、当然のことながら日本語が通じないんです。ど、どうしよう?!パナデリア万事休す!と思われたその時、救世主が登場!われらがツッチーこと土屋氏とクオカのMさんです。お二人が各テーブルをまわってフランス語で主旨を説明し、その後シェフの挨拶をばっちり訳してくださいました。ああ、なんて偉大な二人!この時ほど土屋氏がかっこよくみえたことはありません?!本当にありがとうございました。




さて、気になるシェフたちは日本をどう思っているのでしょう?


フェルベール氏「仕事で来ているけれど、日本にいる時はいつもヴァカンスのように楽しませていただいているのよ」

エヴァン氏「芸術ともいえるショコラ。その芸術性を日本の方々とわかちあえるのはとても素敵なことです」

ディジョン氏「フェルベールにエヴァン、ルルーのブースが大人気でびっくりしました。うちも何か新しいものを考えなくちゃ(笑)」
シャポン氏「日本の皆さんがフランスのショコラを好きでいてくれることがとても嬉しいです」

ボーティエ氏「日本の皆さんが私達のショコラに親しみを持ってくれている、素晴らしいこと!」

プラリュ氏「ずっと日本に来たいと思ってました。ショコラを架け橋に楽しみが共有できて良かった!」



皆さん、日本のショコラブームをとても喜んでくれている様子。そして何より印象的だったのは、シェフたちの楽しそうな顔。会場ではなかなかお目にかかれないような素顔をのぞくことができました。




中でも意外だったのはプラリュ氏。セミナーで講義していた様子から、てっきりお堅い方だと思っていたのですが・・・。とんでもない!差し入れのわらびもちを食べるシーンを撮影しようとカメラを向けると、「いい?今から食べるからね」と大げさな表情で大口開けて思いっきりカメラ目線。その後も、箸でつんつんお餅を突付いたりして、それはそれはお茶目な方なのでした。

他にも、お箸を上手に使って和食を食べているエヴァン氏や、そのエヴァン氏と仲良さそうに話し込んでいるフェルベール氏などに間近で接することのできた参加者たちはきっと夢見ごこちだったに違いありません。もちろん、パナデリアスタッフも胸がいっぱいに。忘れられない素敵な一夜となりました。

シェフを囲んで、こうした夢のようなひとときを過ごすことができたのも、おいしいショコラのおかげ。国を超えてたくさんの人たちの心を虜にしてしまう、本当にショコラの力は偉大ですね。 ご協力いただいた伊勢丹さん、ありがとうございました!そしてシェフの皆さん、来年も是非この場所でお会いしましょう!



(アルザスの新進女性アーティスト、ヴェロ氏)

(ゲオルク ベルナルディーニ氏(コッペニア)) (クリスチャン・ヴォーティエ氏(ボワシエ))


(左からブノワ・ディジョン氏(マゼ)、
フランソワ・プラリュ氏(プラリュ)、
パトリス・シャポン氏(ショコラティエ・シャポン))




(左からジャン=ポール・エヴァン氏(ジャン=ポール・エヴァン)、
クリスティーヌ・フェルベール氏(メゾン・フェルベール))