成田から飛行機に乗ること3時間半。イモの形をした島『台湾』を訪れた。
台湾へ旅行して思うのは、『どうしてこんなに食べることが好きなんだろう?』ということ。
とにかく右を向いても左を向いても食べ物屋さんばかり!
にぎやかで南の人らしい明るさをもつ台湾の人たち。
でも実は、中国に始まりオランダ、スペイン、日本から支配されるという苦難に満ちた歴史がある。
どんな時にも生活を楽しみ、そしてたくましく生きる姿、それが台湾の食生活にも映し出されているそんな気がした。







洗練されていたり、素材を極めた、というようなお店は少ないかもしれないけれど、おいしいものを楽しむことに関しては日本人よりはるかに上手な台湾の人々。
ほんの一部ですが、台湾のスイーツを中心においしいものをご紹介します!





これが噂のマンゴーかき氷
冰館(Ice Monster)永康街15號
02-2394-8279
12:00〜23:30

マンゴー好きなら絶対食べたいのがこのかき氷。平べったい器は表面積が大きいので、氷よりもマンゴーの方が多いのでは?と思うほど。よく熟したマンゴーは2cm角ほどのダイスになっており、ピュレ状のマンゴーソースそして練乳の甘みが抜群の相性。台湾の暑い日差しの中でいただく味は格別。シロップで食べるかき氷と違い、フルーツのさっぱりとした後味も心地良い。
※かなり量が多いので、鼎泰豐と一緒に行く予定の人は2人で半分ずつ食べるのががいいかも。
(130元 マンゴーのない時期はイチゴになるそうです)


台湾の物価からするとかなり高め。にもかかわらずお客さんが絶えない人気ぶり。



やっぱり一度は行きたい
鼎泰豐
信義路2段194號
02-2321-8928
10:00〜14:00(土日は9:00〜)、16:00〜21:00

いわずと知れた台湾名所"ディンタイフォン"。日本に支店があるとはいえ、やっぱり本場に行きたいという人は多いはず。薄ーい皮から口の中に流れ出るスープは予想よりもあっさりととても上品な味。千切りのしょうが、そしてたっぷりの酢と一緒がポイント。


本当は10個入りで170元(約550円)。あわてて食べちゃいました!



発音が似ていることから合格祈願にネギやセロリをお供えすることも多い
(日本でいえば“カツどん”のような感じ)

行天宮にて
これはお供え物のためのテーブル。
フルーツや縁起がいいお饅頭(高さ=良くなること、を表している)
などが多い。お祈りが終わったら持ち帰り、自分で食べてしまうのだそう。



永和豆漿大王

街のところどころで見かける豆乳(豆漿)の店は朝食に利用する人が多い様子。冷たく冷やした豆乳は砂糖入り(塩味もあり)で非常にサラッとした口当たり。豆の味はしっかりあるのに嫌なクセがないので豆乳が苦手な人にも是非挑戦して欲しい一品。小さな丼に入った熱い豆乳(甘い)に油條という揚げパンをちぎって浸しながら食べるのもおいしい。
台湾の庶民的な食生活が垣間見える豆漿やお粥は、ホテルの朝食をパスしても1度は食べたい。


壁に貼られたメニュー表。解読が難しい場合は表の食べ物を直接指させばOK。

パリパリしたパンに油條とネギ入りの玉子焼きをはさんだもの。


豆乳はかなり大き目の
コップにたっぷり!



台北牛乳大王

繁華街にあり外観はファーストフード店のようだが、飲み物がとってもおいしい!有名なパパイヤミルクは、日本の感覚では考えられないほどたっぷりパパイヤが入っていて濃厚!牛乳のマイルドさと、完熟のパパイヤの風味は南国台湾ならではのおいしさ。
ちょっと珍しいトマトミルクはフルーツ感覚のトマトがおいしいおすすめの品。



台北パン&ケーキ事情

日本のチェーン店のようなパン屋は駅のそばなどにチラホラ。品揃えはメロンパンのようなソフトなタイプがメインの日本のスタイルで、本格的なバゲットのようなパンはまだ受け入れられていない様子。
これは、ホテル内のケーキのショーケース。デザインや色使いが少し前の日本の雰囲気を思わせる。
海外のスタイルを真似してみましたといった感じのぎこちなさがかわいらしい。








一番の賑わいを見せるという士林の夜市。
観光客が多いのかと思いきや、地元の人らしき
人たちがたくさん。
毎日がお祭りのような賑やかさ!



檸檬愛玉冰

台湾でよく見かけるのが、青いレモンを浮かべてこんな風に売られている愛玉というスイーツ。植物の実から作られるゼリー状のもので、レモンのシロップと一緒にツルツルっと食べる。ここでは、荒く削ったかき氷に愛玉とシロップというスタイル。
レモンの風味が結構効いていて、さっぱりとした後味。バテ気味の体をクールダウンするのに最適。





泡泡冰(パオパオピン)

名前に引かれて購入したパオパオピンはスムージーのようなもの。たくさんのフレーバーがあるが、これは中でも台湾らしいピーナツ味。コクのあるピーナツと練乳の風味がしっかりとついた濃厚さがおいしい。オーダーが入ると、プラスティックのボールにフレーバーのソースを入れ、かき氷器から出てくる氷とそのフレーバーを若い男の子が必死に混ぜ合わせて作ってくれるので必見。これもかなり量が多いので注意。

待機中の男の子たち。
この機械で氷を削られ、
下のボールで混ぜ合わせる。。


ツンツゥナイチャ

ミルクティーの下に見える黒い粒々はタピオカ。タピオカは結構大きめなので、専用の太いストローで吸い込む。
ツルッとした食感が面白い。





シュークリーム

マーガリンのような匂いと日式の文字。なんだろうとのぞいて見るとシュークリーム屋さん!シュークリームはもはや日本のスイーツ?残念ながらあまり売れていない様子。

日式の文字。
下はどうやらシュークリームと
書いてあるよう。





台北から鉄道にゆられること40分、瑞芳駅から車に乗りかつての金鉱の街チョウフンへ。山の上に築かれたこの町は海と山々が非常に美しく、『千と千尋の神隠し』のような独特の雰囲気を醸し出している。山の斜面に沿った細い道からの眺めは台北市内の賑やかさとはまた別の魅力。メインとなる細い通りは食べ物を中心とした店がならび、観光客がひしめき合う。景色のよい場所よりも食べ物のある場所のほうが人気があるのは、やはり台湾らしいところ。










チョウフン茶房
瑞芳鎮基山街142號
02-2496-9056
9:00〜22:00

台湾で一度行ってみてほしいのが茶芸館。ゆったりとした雰囲気の中、少しずつ入れては楽しむお茶の楽しさに台湾茶にはまる人も多いはず。ここは百余年前に立てられた一軒家を利用したアンティークさが何とも心地よい茶芸館。外の通りの喧騒を忘れ、時のたつのを忘れてしまいそう。
お水代100元(約350円)とお茶葉代(400元(約1400円)〜)をお願いすると何杯でもお茶を楽しむことができます。台湾の物価からするとちょっと高めですが、それも頷けるはず。ちなみに残った茶葉は持って帰れるので、良いお茶に挑戦してみては?








チョウフンからさらに山の上にあるのが、チンクヮシー。
ここまで行く人の数はぐっと減りますが、景色のすばらしさを楽しむならぜひここまで足を伸ばしてみて!

タクシーを降りて、黄金の巨大な關羽像めざして階段をえっちらおっちら。
やっとたどり着いて食べたかき氷のおいしさは忘れられない思い出。
やっぱりかき氷は暑い中、外で食べるのが一番!
氷の中に小豆とタロイモで作られた白玉のようなものが入っています。(見えないのが残念)





ソフトクリームは意外に普通の味。商品名が漢字で書いてあるから何が出てくるのかわからないところもちょっとした楽しみ。





体にやさしいフルーツ、豆などを使い全体的に甘さが控えめな台湾スイーツは不思議と胃にもたれない。考えてみるとスイーツに限らず、台湾には天然の素材を使い本来の味を楽しむ食べ物が多い。こんなに食べ物が溢れているのに 、街にはモデルのようにすらっとスタイルのよい女性が多いのはそのせいだろうか。

今観光地として人気の台湾。これからも色々な国の食文化が入っていくだろう。
垢抜けなくてもいい、昔から受け継がれたこの味を守ってほしい。心からそう思った。