会員の皆さんには、会報誌「Postres」でご覧いただいたチョコレート試食会の様子。会報誌では、パティシエ対談など盛りだくさんの情報を読んでいただけたと思います。(ちなみに、対談は土屋公二シェフ、堀江新シェフ、安食雄二シェフでした)。そこで、今回は、当日参加していただいた会員の皆さんに書いていただいたアンケートを中心に、パナデリアなりの結果報告をしたいと思います。会員の皆さんは、会報「Postre」と一緒にお楽しみくださいね。



部屋のドアを開けるとチョコレートの甘い香りが。目に飛び込んでくるのは、大きなテーブルに並んだ240個ものケーキ! すべてはチョコレートケーキだから9割は茶色、その迫力はなかなかのものだった。近寄ってひとつひとつよく見ると、大きさ、デコレーションとそれぞれ個性がある。味わえばなお個性的ということは、この時見ただけではまだわからなかった。





さて、今回のチョコレート試食会は、東京近郊の"トップパティスリー40"ともいえる店のケーキと、有名ショコラティエ10のボンボンショコラがメインだ。スタートは午後3時だったのだけれど、15人の買い出し部隊は朝の9時から動いていた。ボンボンショコラ以外はすべて当日調達だから、遠くは八王子、鎌倉などから青山の試食会場までケーキを運ばねばならないのだ。40店に対して15人、ということは数店のハシゴは当たり前。会場に続々集る15人のほとんどは、両手にパティスリーの紙袋をもち、自分の荷物はリュックというスタイルだったのである。 一店一種類のケーキを6個ずつ準備し、それをざっくり4つに切る。これ以上小さく切るとセンターに何か入っているケーキの場合、味が分からなくなるから。そしてこれ以上大きいと、せっかく40店のケーキがそろっても、(たいていの人は)たくさんの種類は食べられない。





集ったメンバーは、パナデリア会員に加え、『テオブロマ』の土屋公二氏『ラ・ヴィ・ドゥース』の堀江新氏『デフェール』の安食雄二氏、チョコレートメーカー『エルレイ』、『大東カカオ』の方々など総勢32名。お皿とフォークを手に持ち、まずはお目当てのパティスリーのケーキに直行していた。みんな軽く20種類のケーキと3,4種類のボンボンショコラは食べていた様子。すべてを制覇した男性会員もいて、さすがパナデリア会員はツワモノ揃いだ。





味はといえば、ケーキやボンボンを作るそれぞれのパティシエが表現したい"チョコレート"のお菓子への思いの違いが、味や舌ざわり、使うチョコレートの差となって現れ、本当に個性豊かであった。食べ手の好みで好き嫌いが分かれることはあっても、土屋氏をもって「この中にまずいもはない」というほど、レベルの高い味揃いだったのだ。

会は、途中にパティシエ3者の対談を挟んで和やかに進行。最後は会員とパティシエとの撮影なども行われ、時間を延長して終了した。余ってしまったすべてのケーキや、からのココット型まで希望者が持ち帰るという、参加者のお菓子への愛情も伝わる会だった。


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