パンの歴史についての展示も



今回のパナデリア試食会はいつもとはちょっと違います。会場となるのは、横浜市新子安にある窯屋さん『櫛澤電機製作所』。溶岩窯の製作販売をメインに、色々な窯や厨房機器を取り扱っている会社です。





櫛澤電機製作所、この1Fが会場です



今回はその櫛澤さんに全面的にご協力いただき、パン屋で一般的に使われることの多い電気式の平窯(以降電気窯)と、櫛澤電気製の溶岩窯という2種類のオーブンを使った実験を計画。全く同じ配合で作ったパン生地を2種類の窯で焼き、その場で焼き立てを食べ比べしようという内容です。いつもは同じテーマのパンやケーキを何十種類も食べ比べるパナデリアの試食会ですが、プロの道具や仕事を見られるとあって今回も瞬く間に満員御礼となりました。





櫛澤電機製の
溶岩窯


一般に使われることの多い
電気式の平窯





いつも明るいみっちゃん!
実は福祉活動に熱心な
活動家の一面も

当日は、パンを焼くのにこれ以上ないような、爽やかな秋晴れ。
櫛澤電機製作所の名物社長みっちゃんこと澤畠光弘さんの挨拶の後、会はなごやかに始まりました。




先生と慕われる加藤さん。当日も大忙し!
パン作りを担当するのは、和菓子・洋菓子そしてパンの職人を経て現在中小ベーカリー・経営アドバイザーをされている加藤昇さん。当日は、パンステージ プロローグの山本敬三さん、ドンナの吉野敏江さん、そしてクシザワ研修センター・パネテリアピグロの足立さんもパン作りに参加してくださり、参加者23名、総勢40名の賑やかな会になりました。





右から、パンステージ プロローグの山本さん、パネテリアピグロの足立さん、ドンナの吉野さん




前日から生地の仕込みをしてくださっていたスタッフの方々のおかげで、開始時間の午後5時には、角食、イギリスパンなどが次々に焼き上がり、敷地内はパンのいい香りが充満。焼き上がる先から、「ちぎって食べていいよ。それが一番おいしいんだから」という加藤さんの声に、思わず手が伸びます。


リッチな生地の角食とシンプルな山型パン
焼き立てをお好きなだけどうぞ!

石窯の角食。フンワリとした食感
と香りが最高です!

パリパリっとした食パンの耳をはがす人もいれば、ふっくら熱々の中身をムシャムシャと食べる人も。おいしいのは当然ですが、その中にもはっきりとした食感や風味の違いがあるのには驚きました。
パンの試食はもちろんですが、普段はなかなか見ることのできない、シーターを使って一度に沢山のパン生地を窯に入れるところや、2種類の窯の中でパンが膨らんでいく様子などには参加者も興味津々。

窯の様子を見、そしてパンを食べ、評価表にコメントし、と参加者は大忙し。そして休む間もなく、「はい、焼きあがったよ!」と加藤さんから声がかかります。

食パンを焼く加藤さんと、ドンナの吉野さん





お店から生地を持ってきてくださいました

ひときわ目を引くタンドール窯で
焼く「幕末あんパン」









他にも、インド料理のナンを焼く「タンドール」を逆さにしたようなちょっとかわいらしい形の窯が登場。「内藤製あん」よりいただいたあんこを使い、参加者自らが成形した「幕末あんぱん(これから発売予定だそうです)」もお目見えしました。


窯の中はこんな風になっています

吉野さんに教わりながら
パンの成形


溶岩窯を使って焼きあげたパエリアなど、ちょっとした料理も次々にできあがり、パンと窯に囲まれての楽しいパーティとなりました。



料理はパナデリア主宰 三宅清作
「スペインオムレツ」には香りの良いオリーブオイルが
なんとほぼ1本分入っています!



ムール貝や海老、チキンなどが贅沢に入った「パエリア」!6合分のお米が入ったパエリアパンが3つも並びました


ジューシーなチキンのモモ肉、パリッとした皮に、フルーティな巨峰のソースがぴったりの三宅のスペシャリテ!?巨峰を丸ごと使った別添えのソースは、持ち帰り組も出たほど!


焼成時間が短いのにも関わらず、違いのでたクロワッサン。石窯の焼立ては絶品でした!


溶岩窯と電気窯で焼いたパンがどんな風に違うのかは、次回の会報で詳しくお伝えしますので、どうぞ楽しみにお待ちください!

また櫛澤電機製作所のホームページでもこの時の様子を報告していますので、そちらもご覧下さい!



おみやげ用に加藤さんが用意してくれたシュトーレン。マジパンがたっぷり!