清水シェフ 清水ソムリエ


 場所は、前回『パンに合う料理』の試食会を開いたブルトンだ。今回も、清水シェフがさまざまな料理を用意してくれたが、メインはシェフの弟である清水ソムリエの選んでくださった6,7種類のワインと、東京近郊の名店をまわって揃えた約25種類のパン。

 まずパンを、クロワッサンなどのバター系、ドイツパンに代表されるライ麦系、ドライフルーツ入りのフルーツ系、国産小麦を使ったもの、ルヴァン種を使ったものと、大きく5つにわけ、それぞれに合うワインを清水ソムリエに選んでもらった。


 
 氏いわく、ワインの合わせ方は二つある。一つは、上品な味には上品なもの、同じ土地でとれたワインと食材、肉には赤、魚には白というように同じ色のものという合わせ方。もうひとつは、おしるこに塩をちょっと入れると甘みが引き立つように、まったく違うものを合わせる方法だ。


5つのカテゴリーに合うワインに加え、この話を頭に入れながら、各自片手にワイン、もう片手にパンと料理の皿を持って、自由に楽しんだ。清水ソムリエと、ゲストであるユーハイムのパン職人志賀氏のまわりには常に人垣ができていて、ワインやパンへの会員の強い興味が伺えた。志賀氏も「僕が考えていた以上に皆さんのパンへの思い入れが強く、それに応えるいいパンをこれからもがんばって作ろうと思った」という感想を述べるほど。
ユーハイム 志賀 勝栄さん 


会は、パンのクラムだけを見てどの店のものかあてるクイズや、ブルトンやユーハイム、小麦にまつわるカルトクイズなども行われ、和やかに進行。そのほか、パン屋さんで働く会員の差し入れパンがあったり、ウズベギスタンのスパークリングワインがあくなど予想外の楽しい展開もあった。 程よく酔いが回ったところで閉会。帰りには、ブルトンからお土産用のパンも用意された。参加者の食卓には今宵もパンとワインが並んでいるのではないだろうか。