さる2月8日、パナデリア会員そしてスタッフ待望の『焼き菓子試食会』が行われました。

以前から、会員の方からのリクエストも多かったこの試食会ですが、中々実現しなかったのにはちゃんと理由があるのです。それは、焼き菓子は種類が非常に多いため、パナデリア試食会の基本である"味の比較"が難しいということ。もうひとつは、バターとアーモンドという"油脂分"が非常に多く含まれているものが多いので、一度にたくさん食べておいしく味わえるのか?ということでした。


そんな訳で、購入する焼き菓子を決めるのにも一苦労。

まず、スタッフそれぞれのおいしいと思う焼き菓子(店名と品名)をリストアップし、それを『マドレーヌ』、『フィナンシェ』、『ケーク系』、『ガレット』、『クッキー系』、『その他』の5グループに大別。このままだとかなりの量になってしまうので、更にグループ毎に3〜5店舗に絞ったのですが、これは好みの問題も大きいのでかなり迷うところ。心を鬼にして、厳選のパナデリアセレクションを決定しました。


焼き菓子は、生ケーキに比べると素材の種類が少ないものがほとんど。つまり、素材の味がダイレクトに伝わりやすいお菓子と考え、一部のお店には電話で素材について取材をしました。

驚いたのは、パナデリアでも人気の高かった店では 生ケーキ以上に焼き菓子に気を配っているということ。焼き菓子によってバターを使い分けるのはもちろん、1種類の焼き菓子の中で2種類バターを使い分けることもあると伺って、焼き菓子にかける職人さんの思い入れを感じることができました。

(次号の会報誌で詳しくお伝えします)


試食会の前日には、パリからの「サダハル アオキ」のケークやガレットを初め、福岡や京都からの焼き菓子も次々と届き、パナデリア事務局はすっかり焼き菓子モード。一般的には、贈答用、日持ちのするものというイメージの焼き菓子ですが、新鮮な方がおいしいのはもちろんのこと。その他の都内近郊のお店へは、当日または前日に参加会員が買出しに協力してくれました。


そして、待ちに待った試食会がスタート。

評価表を片手に、真剣な表情で焼き菓子に望む会員たち。その数、20店舗 計36品!さすがのつわもの揃いの会員も全種類を丸ごと食べるのは大変なので、1つを4等分にカットしたものを試食します。今回は評価の難しい焼き菓子をなるべく正しく評価をするため、まずは評価対象の20品を試食。それをしっかり全部試食しチェックした人が番外編の焼き菓子の試食ができるという仕組み。これは、グループとしては別けにくいけれど、パナデリアがどうしても買いたかったものなどが含まれているため、番外編とはいえ絶対に外せない焼き菓子ばかり。
いくら焼き菓子が好きといっても、一度に何種類ものマドレーヌやフィナンシェを食べる機会は意外とないもの。
実際に食べ比べてみると、食感やバターの香りの違いなどから、そのお店の目指す焼き菓子のイメージが伝わってくるように思いました。


それ以外にも、当日 オーボンヴュータンのガトーピレネーや、リリエンベルグのバターカステラ、イギリスの焼き菓子を手土産に持ってきてくれた会員の皆さまのおかげで、普通ではありえないほどの種類を一度に堪能できるすばらしい会となりました。


試食した焼き菓子たちはこちら