ストラスブールには、たくさんのパティスリーがあり、以前紹介したネゲルやクリスチャンなどの老舗パティスリー。そして都会的でモダンなパティスリーもあります。 今回はそんなパティスリーを2軒紹介します。 |
![]() | 2号店エピス・エ・ショコラ外観 |
まずは、日本でもその名を知られるThierry Mulhaupt テュエリー・ミュロップ。 日本のサロン・デュ・ショコラへの出店や、学芸大のドゥ・パティスリー・カフェの菅又シェフが修業したパティスリーとして知られています。 お店はストラスブールに2軒、コルマールに1軒あります。 ストラスブールでは素朴な雰囲気の本店と、明るいモダンな印象が強い2号店「エピス・エ・ショコラ」とがあります。 本店は生菓子中心、2号店はその名の通りショコラやスパイスをつかったお菓子が多いです。2軒とも近くにあるので、もちろんどちらの店舗にも行ってきました。 |
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丁寧に作られたプティ・ガトーが並ぶ | 黒い森のお菓子「フォレ・ノワール」 |
生菓子は、フランスにしては小さなサイズ(日本と同じくらい)で華やかな色合いながらシンプルに仕上げられたものが中心。アルザス定番のフォレ・ノワールやエクレール・ヴァニーユ(バニラのエクレア)がありつつバジルとライムのタルトなんていうちょっと複雑な味わいの珍しいお菓子などもありました。 |
![]() ランゴ・デピス |
![]() リンツァー・トルテ |
![]() レッカリー |
焼き菓子は、人気の「ランゴ・デピス」という商品名のパンデピス、スパイスの生地とたっぷりのフランボワーズジャムを組み合わせたリンツァー・トルテ、スイス版のパンデピスの「レッカリー」などがお勧め。やはりアルザスらしいお菓子というとスパイスを使ったものが多いですね。ランゴ・デピスはしっとり口溶けがよく日持ちもするのでお土産にもお勧めです。 |
![]() | お砂糖がキラキラ 輝くクグロフ |
それから、アルザスの発酵菓子クグロフも当然のごとくあります! ここのクグロフは周りをグラニュー糖で仕上げているので、きらきら輝いた上品な雰囲気。生地はしっとり、バターとお砂糖のリッチな味わいがお菓子風の味わいです。アルザスでは沢山のクグロフを食べ歩きましたが、このクグロフは最もお菓子寄りのパティスリーらしいクグロフでした。 |
![]() | ショコラはタブレットの種類も豊富! |
品揃え豊富な2号店では、たくさんのボンボンショコラやタブレットがあります。 タブレットはナッツやジャンジャンブル(しょうが)、カカオ二ブなど様々な種類があり、どれを買おうか迷ってしまうほど! |
![]() | オリジナルのカカオのビールとナッツのおつまみ |
ショコラつながりで、とても珍しいものがカカオをつかったビール! こくのあるビールで後味がかすかにカカオ風味。決して甘いビールではないので、お食事やおつまみにもマッチする味です。そのためビールの隣にはちゃんとおつまみ用のサレ系ナッツが陳列されているのでセットで購入しました。ちょっと重いですがお酒好き、ショコラ好きの方のお土産にもお勧めです。
現代風の軽やかさと洗練された雰囲気の中にアルザスのお菓子がうまくマッチしているのがミュロップさんのすばらしいところ。 |
SHOP DATA | |
店名 | Thierry Mulhaupt【ティエリー・ミュロップ】 |
住所 | 18, rue du Vieux Marche aux Poissons 67000 Strasbourg |
店名 | Epice et Chocolat【エピス・エ・ショコラ】 |
住所 | 5,rue Temple Neuf 67000 Strasbourg |
今までこの連載で紹介してきたアルザスのパティスリー、「クリスチャン」、「ネゲル」、「テュエリー・ミュロップ」は日本でも比較的知られていますが、今回紹介するジーグレーはあまり知られていないかもしれません。 ですが、個人的にはとってもお勧めしたいパティスリーのひとつです! ストラスブールの中心街からすこし離れていますが、歩けない距離ではないのでぜひ散歩を兼ねて訪れてほしいお店です。 |
![]() | ジーグレー外観 |
お店はそれほど大きくないのですが、パティスリーとしてのアイテム、生菓子、焼き菓子、ショコラ、ヴィエノワズリー(発酵菓子)、トゥレトゥール(お惣菜)、コンフィズリーなどが一通りそろいます。
店内はカラフルな色彩で構成されていますが、ただ単に派手というわけではなく、大人っぽくシックにまとまったセンスの良さを感じます。 |
![]() | ピンクやパープルなど色鮮やかなケーキが目立つ |
生菓子は定番のフランス菓子タルト・シトロンやパリ・ブレスト、エクレアなどがあります。その他にフルーツやショコラを使ったオリジナルのものが多く、そのどれもが丁寧で美しい仕上がり。お花の香りのものやハーブを使ったものなど、香りをほのかにきかせた複雑な味わいのものもあり興味をそそるお菓子がいっぱいです。 |
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たくさんのフルーツを使うのはアルザスならでは | パープルのケーキはフランスならでは!? |
見た目もビビッドなピンクやパープルの鮮やかなものがあり、日本ではなかなか見かけないその色彩にびっくりしたりもしますが、そういうお菓子もフランスならではと感じついつい食べてみたくなります。 |
![]() | マカロンの種類も豊富 |
生菓子の隣にあるマカロンもお勧めで、こちらも生菓子のように様々な素材を組み合わせていて食べてみたいという好奇心をむくむくとわかせてくれるアイテム。
たとえば、ホワイトチョコ&ライム&ベルヴェンヌとかアプリコットとラベンダーなど。その他にノエルの時期にはヴァンショーのマカロンもあり、こちらは赤ワイン、ショコラ、スパイスの風味でとてもおいしかった!最近マカロン専用のかわいいコーン型のボックスもありパッケージの素敵さにも刺激されます。(確か5個くらいでいれてくれました) |
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しっかり焼かれた香ばしいクグロフ | アルザスの地方パン「シュトゥルーセル」 |
ヴィエノワズリー(発酵菓子)はお決まりのクグロフ、そして地方菓子好きな方にぜひ注目してもらいたいのは「シュトゥルーセル」というパン。これはあまり知られていませんがアルザス特有のお菓子です(ドイツにも似たようなパンがあるとは思いますが)。
これは、表面にシュトロイゼルをまぶしたブリオッシュです。ほのかにシナモンがきいたシュトロイゼルをたっぷり使っています。シュトロイゼルを使ったフルーツのタルトはアルザスやドイツでは定番のお菓子でよく好まれて食べられていますが、こうやってパンにもよく使うようです。 見た目はあまりにも普通のパンなのでつい見落としてしまいがちですが、他のパティスリーでも見かけるアルザスのポピュラーなパンです。 |
![]() | サンドイッチやキッシュなどのお惣菜も美味しい |
それから、お菓子やパンだけではなくトゥレトゥール(お惣菜)も豊富です。 サラダやパスタ、そしてパテやサンドイッチやキッシュなど。値段も手ごろで食べやすいサイズで売っているので、ちょっとしたランチにもぴったりです。 |
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ノエルのディスプレイ | パンデピスのラッピング |
冬になると様々なショコラやパンデピスなども登場して、それらのラッピングやディスプレイもとても素敵!フランスのパティスリーは、ラッピングはシンプルに、もしくは特にラッピングなしのものが多いのですが、ジーグレーはリボンやボックスなどのセンスがとてもよく、そういった意味でも大きな刺激になるパティスリーです。 |
SHOP DATA | |
店名 | ZIEGLER ジーグレー |
住所 | 23, avenue de la Foret Noire 67000 Strasbourg |