「パティスリー・ジャック」。 アルザスに行きたいと思った大きな理由のひとつに、ジャックの存在がありました。 パティスリー・ジャックは、アルザス地方の南部ミュールーズにあるパティスリーです。 ここでは多くの日本人パティシエが腕を磨き刺激を受けその後も活躍しています。 そのため、日本の製菓関係の雑誌ではジャックの名前はよく目にしてました。 多くのパティシエがアルザスに魅了される事、ジャックで修業している事を知るにつれ、ジャックへの気持ちが膨らんできて、是非一度行ってみたいと強く思うようになったのです。 |
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ジャック外観と配達用の車 | ジャックのロゴが輝いています |
そうして2009年の夏、念願のジャック訪問! ミュールーズは近代的な雰囲気で、ストラスブールやコルマールとはまた違った印象です。 大通りに面したとおりにジャックはありましたが、意外なほど外観はシンプル。 パティスリーだからといって、いろんな装飾があるわけでも、壁や看板が目立つこともなく、近寄って見ないとわからないくらいです。 ただ、お店の大きなウインドーからは色とりどりの美しいケーキがずらっと並んでいて、スイーツ好きにはたまらない光景です。 |
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エクレアの種類が豊富なのにびっくり | 美しく仕上げられたプティ・ガトー |
フランス人はエクレアが好きとはよく聞きますが、ジャックには5種類ものエクレアが並んでいました。 ショコラ、カフェ、バニーユの他に赤と黄色のフォンダンのものがありました。まっすぐに並べずに斜めに並べているあたりが素敵ですね。 その他にもプティ・ガトーの種類は多く、ショコラやキャラメル、ナッツを使ったものなど、どれもこれも美味しそう!サイズは日本のお菓子とそれほど変わらない上品なサイズ。 そして1つ1つの完成度が高く、とても丁寧に作られているなと感じました。 |
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ジャックで購入したお菓子たち |
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メレンゲやバタークリームを使ったクラシカルなお菓子もあります |
今どきの軽やかなフルーツやショコラのムースもありますが、やっぱり気になるのは昔から愛されているお菓子たち。リンツァートルテやオペラ、エクレア、メレンゲとバタークリームを合わせた古典的なお菓子などについつい目がいってしまいます。 特に、フランスのバターを使ったクリームはコクがあるのに軽やかでとても美味しいのです。 |
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格子模様が美しいリンツァートルテ | アントルメも数種類そろいます |
リンツァートルテはスパイス風味のサブレ生地にフランボワーズジャムをあわせたもの。 プティ・ガトーがありますが、大きなサイズのものもあってこちらはなかなかの迫力!こういうお菓子が見られるのもアルザスならではですね。 プティ・ガトーの横にはアントルメ(ホールのケーキ)も数種類並んでいました。 フレジェやオペラ、ピスタチオを使ったものなど、全体的にシックにまとめた仕上がり。 ミュールーズに住む人達は、何かの集まりがあるとジャックでアントルメを買うのかな?と思うと羨ましい限りです。 |
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店内にはたくさんの商品が並んでいて、そのどれもがここジャックで作られているのかと思うと、もう全部制覇したいくらいの気持ちになります。
コンフィチュールやケーク・エコセなどの焼き菓子、そしてたくさんのボンボンショコラ! 焼き菓子は大きなサイズが多かったので、1人ではなかなか購入しづらいのですが、お土産にしたり、数人とシェアするのがおすすめです。 ショコラは、1つからでもボックス詰め合わせでも購入できます。 この時は夏でしたが、それでもこれだけ多くのショコラが揃っているあたりがフランスらしいなと思いました。ベーシックで親しみやすい味のショコラが多く、ギフトボックスはしっかりした作りなので贈り物に喜ばれそうです。 |
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クグロフ型やエリソンなどのアントルメ・グラッセ(アイスケーキ)たち |
そして、最近日本でも話題のアントルメ・グラッセ(アイスケーキ)もありました! アルザスらしいクグロフ型や可愛らしいエリソン(ハリネズミ)型、プロフィットロールのようなものなど、普通のアントルメよりもよりいっそう創作的な形のものが多く、見た目にも楽しめます。 さすがにこのサイズだけあって買うことは断念しましたが、店内には小さなパック入りのアイスも売っていますので、どうしてもアイスを食べてみたい方はそちらをおすすめします。 |
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一口サイズのカナッペやサレものも種類が豊富 |
ジャックには甘いものだけではなく、こんなかわいらしいお惣菜もあります。 パンにチーズやサーモンなどをのせたカナッペの盛り合わせや、小さな小さなパイの器を使ったサレもの。一口サイズなので、ホームパーティーで活躍しそう! |
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一度は食べて欲しいクグロフ |
そして忘れてならないのがクグロフ。 1台売りしかありませんが、それでも絶対買って欲しいと思うほどの美味しさです。 ふんわり甘いバターの香りと鼻をくすぐる発酵臭がたまりません。 アルザスではいろんなお店のクグロフを食べ比べましたが、ダントツですきなのがジャックのもの。 構成は生地とレーズン、アーモンドの飾りといたってシンプルですが、味わい豊かな生地の存在感が素晴らしく美味しいのです。 実はこのクグロフ、偶然食べたというわけではなく、以前からずっと気になっていたお菓子のひとつです。 そんな思いもあり、旅行前にお願いしてジャックの厨房でデモンストレーション研修をやって頂きました。次回のレポートはそんな研修風景について紹介したいと思います。 |
Jacques ジャック
50-52, avenue d'Altkirsch 68100 Mulhouse |