食感の楽しさ、口どけのよさ、そして、フワッと広がる卵とバターの香り・・・ そんな生地のおいしさと魅力を、食べるたびに感じさせてくれるのが、「リリエンベルグ」のお菓子たち。88年のオープン以来、常にお菓子好きを魅了し続けてきた「リリエンベルグ」の魅力は、そんなベーシックな部分にあるのかもしれません。 その横溝春雄シェフが、“生地”について徹底的に教えてくれるのが、この「お菓子とケーキ おいしい生地の基本」。これは、ひと家庭に1冊、必携の書といってもいいかもしれません! |
一見すると普通のレシピ本ですが、違うのはその深い内容。
という、お菓子の基本となる7種類の生地を取上げ、それぞれを詳しく解説。すべての工程が、写真付きで説明されています。 |
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パートIIのバターケーキの生地では、シュガーバッター法の共立て法、シュガーバッター法の別立て方、フラワーバッター法と、3種類の作り方を紹介
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普通だったら1,2枚で済ませてしまうような工程も、5枚、6枚とたくさんの写真を使って詳細に説明されているので、“粉を入れるのって、どのタイミング?”“あれ?これくらいの混ぜ終わりでいいのかな?”という不安もなくなりそうです。小さなことですが、こういった細かいポイントの積み重ねがおいしさを左右するんですよね! |
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生地に溶かしバターを加える工程 だけでも、こんなに充実しています |
作り方の工程以外にも、例えば、失敗の原因や生地作りの“Q&A”などの情報が充実しているので、教科書と言ってもいいかもしれません。 |
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初心者が生地の基礎を学ぶためにも適しているのですが、例えば、バターケーキの生地では、シュガーバッター法とフラワーバッター法による生地の質感や膨らみの違いといった深い部分まで、詳細に解説されているので、上級者にとっても読み応えのある内容になっています。 |
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焼き上がりの差、生地のきめ細かさなどを、写真を交えて解説。なるほど!と思うことばかりで、勉強になります
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具体的に説明すると・・・ 例えば、スポンジ生地。共立て法では、定番のショートケーキ(プレーン生地)と、黒い森のケーキ(ココア入りの生地)の2種を紹介。最後に加える溶かしバターの温度や入れ方などまで、しっかり解説されています。 |
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スポンジ生地がおいしく焼ければ、最高の ショートケーキになること間違いなし! |
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チェリーのコンポートをはさんだ、 ドイツの代表的な"黒い森のケーキ" |
また、別立て法のスポンジ生地としては、ロールケーキ(プレーン生地)とショコラーデンオーバストルテ(チョコレート入りの生地)の2種を紹介。ポイントとなるメレンゲは、砂糖を加えるタイミングなどまで詳細にコメントしてあるので、初めての方でも失敗することなく作ることができそうです。 |
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生地が命のロールケーキは、 ぜひマスターしたい一品! |
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消泡性のあるチョコレートを 混ぜ込んだ、上級の生地も紹介 |
これだけでも充分なのですが、この別立て生地を軽くしたものとして、さらに、シフォンケーキまでもレクチャーされています。 |
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オリーブ油のシフォンケーキ。基本は同じでも、作り方や配合比によって、様々なアレンジができることが学べるので、応用力もつきそう
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また、“スポンジ生地がふくらむ仕組み”や“メレンゲと泡立てた卵黄を混ぜるときのコツ”などが説明されているので、技術と知識の両方で生地をマスターすることができます。 レシピ本を見ても、なかなか思い通りに作れないと悩んでいる方も、この本だったら、きっと成功するはず!それくらい、充実した内容です。 |
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価格も非常にリーズナブルなのも嬉しいところ。憧れの「リリエンベルグ」のお菓子を作ってみたいという方も、ケーキ作りの基本をマスターしたいという方も。そして、お菓子作りの腕を上げたいという方にもぜひ手にとっていただきたい1冊です! |
お菓子とケーキ おいしい生地の基本 監修・料理:リリエンベルグ 横溝春雄 定価:¥1400+税 発行:成美堂出版 |