フェティッシュ初登場となった“Envie(アンヴィ)”は、バイオレット(スミレ)とカシスという、なんとも優美で華やかな組合せ。 “小さな幸せ”の花言葉をもつバイオレットは、ギリシャ神話からシェイクスピア、そして松尾芭蕉など日本の文化人にも詠まれるなど、世界中で愛されている花のひとつです。 とはいえ、食べるものとしては今ひとつ馴染みの薄いバイオレット・・・。 ピエール・エルメ氏の手によって、いったいどんな世界が創りだされるのでしょうか。 さぁ、魅惑と歓喜の世界の幕開けです! |
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ピエール・エルメ氏本人も駆けつけての豪華なパーティとなった今回。気のせいか会場の雰囲気も熱を帯びているようです。 「こんばんは。皆さん、今日は本当にありがとうございます。今回のテーマ“アンヴィ”は私が10年間試行錯誤した上に生まれたバイオレットとカシスのハーモニー。今回は、マカロンとエモーションも加えてのラインナップになりますので、皆さんどうぞお楽しみください!」 バイオレットとカシスの組み合わせ・・・。いったい、どんな風味なのでしょうか? |
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会場にずらりと並んだアンヴィシリーズ |
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まずは、お気に入りをチョイス。アンヴィが主役ですが、 ミルフィユなども登場していました |
では、さっそくご紹介していきましょう。 |
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エルメ キャレ アンヴィ
カシャッと崩れるうすいホワイトチョコレート・・・。そして、バイオレットとカシスの華やかな香りが口いっぱいに溢れ出します。バイオレットの可憐な花を思わせる香りに、カシスの甘酸っぱさが加わることで、両方の良さが引き出されているよう。さらに、ホワイトチョコレートの甘みが酸味を和らげ、やわらかさをもたらしています。どうして今まで誰も組合せなかったのか・・・?と不思議に感じてしまうほどの相性の良さ! |
マカロン アンヴィ
ベージュとバイオレットの色合いは、上品かつ妖艶。最初に訪れるのは、バイオレットの可憐な香り。次第にベリー独特の甘酸っぱさが広がり、カシスの実が口の中でプチッと弾けます。香りがもたらす効果を深く実感させられる一品。 |
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エモーション アンヴィ | アンヴィ(ガトー) |
フルーツを飾った、目にも華やかなエモーションとガトー仕立てのアンヴィ。ベリー類の清々しい風味にバイオレットが加わることで、香りに深みが加わり、ぐっと艶やかな味わいに。“バイオレットがカシスの苦みをゆっくりと和らげていく”というエルメ氏の言葉にも納得! |
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会場では、あっちで写真、こっちでサイン・・・と、大忙しのエルメ氏。パナデリアもアンヴィについて伺ってみました。 「最初に、香りを組合せることを思いついたのは1989〜90年頃です。当時はケーキとして考えていて、名前も“アルモニー”というものでした。これを出発点として発展させ、カシスとバイオレットの組合せを創作したのは1992年のこと。今年は新たにマカロンやエモーションを加えた展開にしています」 バイオレットに何が合うか・・・。エルメ氏が試作に試作を重ねた結果、たどり着いたのがカシスとの組合せなのだそうです。 ところで、このバイオレットの香りの正体とは、どんなものなのでしょうか? 「この香りは上質なバイオレットのエッセンスから生まれています。もちろん、パリでも日本でも同じものを使っています。バイオレットにはイオノンという香りの成分が含まれているのですが、これを人工的に作り出した香料なんですよ」 調べてみると、このイオノンはベリー類にも含まれる成分のひとつ。科学的にみても、相性の良い素材ということがわかります。 |
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パート ド フリュイ アンヴィ
2層のパート ド フリュイは色合いのコントラストも見事。バイオレットの香りもカシスの酸味もはっきりとしていて、力強いおいしさです。ともすると、最後に渋みを感じてしまうカシスですが、驚くほどエレガントな余韻が広がります。 |
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クープ グラス アンヴィ
ひんやり冷たいクープも登場。こんなパフェがあったら幸せ! |
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コンフィチュール アンヴィ パン ド ジェーヌ
今年の6月から登場している新アイテム。アーモンドたっぷりの生地は、しっとりと重量感のあるもの。シンプルな生地そのもののおいしさはもちろんですが、こんな風にコンフィチュールを添えても。 |
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ミルフィユ ヴァニーユ
焼立てサクサクのフィユタージュ。誘いかけるようなこのツヤがたまりません!フィユタージュに濃厚なプラリネクリームを重ねた定番の“ドゥ・ミルフィユ”はもちろんですが、こんなふうにシンプルに生地を味わえるのはフェティッシュならでは。 |
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ボンボン ショコラ | マカロン |
ボンボンショコラやマカロンも!わさびのほろ苦さにグレープフルーツを合わせた“わさび”や、サフラン風味を白桃と合わせた“エデン”など、改めて素材のハーモニーを感じるラインナップ |
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エグジュベラント 〜 活力が横溢(おういつ)するさま。〜
今回の隠れた目玉はコレ!日本初登場、かつ限定販売、しかも1つ8,400円というあの“エグジュベラント”が登場しました。(※伊勢丹新宿限定でしたが、すでに終了しています) |
曲線的でやわらかなフォルムは、チョコレートというよりもオブジェのよう。いったい、どうしてこんな作品を思いついたのでしょうか? 「ある日、友人で彫刻家でもあるベアトリスから、『あなたのために板チョコの彫刻を作ったわよ』と電話があったんです。それじゃあ、彫刻のようなチョコレートを作ってみたらどうだろう、という発想からこの形が生まれました。味に関してイメージしたのは、“トゥロン”。ケーキとチョコレートの間のようなものを作りたいと考えました」 とエルメ氏。 苦みの効いたチョコレートの内側には、ガナッシュショコラとプラリネ、さらに塩の効いたアーモンドやキャラメル片、トウモロコシ入りのサブレなどがギュッと詰まっており、まさにケーキのような構成。ハッとするほど濃厚な味わいですが、食感の楽しさと口どけの良さがプラスされ、後味は意外にもさっぱり。他のケーキをたくさん頂いていなければ、何切れも食べてしまいそうです。 |
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ミス グラグラ モンテベッロ
これからの季節に楽しみな“ミス グラグラ”。濃厚なピスタチオのアイスクリームと、サラッとしたイチゴのソルベに薄いマカロン生地のサクッとした食感が魅力です。 |
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スムージー マンゴー | サンドイッチ |
サンドイッチや飲み物もフェティッシュならではのお楽しみ。そのほか、デュバル・ルロワ ブリュットや甘口の赤、バニュルス、ミュスカ・デュ・カップ・コルスなど、飲み物との相性にこだわるエルメ氏ならではのセレクションも揃いました。 |
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おみやげはマカロンの詰め合わせ。 帰ってからも、この余韻に浸れそうです |
バイオレットとカシス・・・。 夢のように甘美なハーモニーを作り出してしまう、エルメ氏の偉大さに触れた今回のフェティッシュ。 “あ〜、行けば良かった!” という方もご安心下さい。6月27日から、各店舗で「アンヴィ」が販売される予定です。 さらに、エルメ氏から嬉しいメッセージをいただきました。 「今年はたくさんの新作が出る予定です。皆さん、楽しみにしていてください!」 可憐な姿のなかに、凛とした空気をもつバイオレット・・・。 "アンヴィ"には、その存在を味覚で表現したかのような、麗しい世界が広がっています。 あなたも、美味なる“小さな幸せ”を味わってみてはいかがでしょうか? |
フェティッシュ “Envie” |
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開催期間 | 6月27日〜7月24日 |
販売商品 | マカロン アンヴィ、エモーション アンヴィ、エルメ キャレ アンヴィ、アンヴィ(ガトー) |
URL |
http://www.pierreherme.co.jp/ ※詳細は上記URL又は各店舗にお問合せください |
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